鳴神響一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今回は映画の話。
誰しもが知っているだろう往年の大スターが実名で登場。
でも文春は創春になっていた。創春砲(笑)
大事なお金を渡しちゃって、宮崎さんにも落ち度ありだと思ったけど、ほんとは違った。
それにしても赤尾、悪い奴だなあ。
宮崎さんの晶子さんへの想い(曰く信仰)が殺人につながったわけだが、
元哉が考えるように愛のかたちなんて人それぞれで異なるものだ。
結ばれなくても愛はあるのだから。
元哉がきれいだとか美人だとか言って、誰かをほめると亜澄がムッとするシーンが
好きなのだが、今回もあってほっこり。
ラストは不審者扱いで通報されそうになるお約束の展開。良き。 -
Posted by ブクログ
本格ミステリと時代小説が融合した、非常に面白い娯楽小説だった。
探偵役は諸学に通じる多田文治郎、助手はその幼馴染の宮本甚五左衛門。まずこの二人の掛け合いが軽妙で心地よい。
舞台は浦賀沖の孤島・猿島。そこで密室屋敷内で六人の殺人が起きる。しかも手口も被害者の身分もバラバラ。検分後、被害者の一人による手記が見つかり、そこで事件の経緯が明らかになる。続いて物語は現在の視点に戻り、多田による謎解きと、波乱を含んだエンディングへと繋がっていく。
通信手段や道具が限られているからこそ生まれる不可能性がこの時代設定ならではの魅力。不自由さが謎の深度を増している。鏡の反射や蜂の習性など、現代では普遍の