今村翔吾のレビュー一覧

  • 童の神

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    「世を、人の心を変えるのだ」「人をあきらめない。それが我々の戦いだ」そんな言葉から始まる紹介文。
    今村翔吾さん、なんでこんなに面白いんだ…。時代小説を避けてきた自分を恨むくらい最高でした。
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    鬼、土蜘蛛などと呼ばれる「童」VS朝廷軍。
    構図はこうも簡単なのに、終わらない戦い。差別なき世を、争いなき世を、誰もが渇望しているはずなのに身分が、肌の色が、生まれが…。あらゆる理由をつけて差別し、争いが起きる。
    読んでいて、ひたすらに苦しいのに読み進める手は止まりませんでした。
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    読んでいる側からすると童の視点で、童の味方をしてしまいたくなりますが、渡辺綱は憎めないし、坂田金時の立ち位置は難しいし、犬神や夜雀も責められない。この微妙な立場で変な感情を持ちながら、圧倒的戦力差で終わりへと向かっていくのがキツかった…。

    そしてどちらのサイドも出生、育ちが描かれ、完全に憎みきれないことや同情しきれないことがまたもどかしく、どっちつかずの立場で読み進められました。童の仲間も、京人も捨て難い。
    (個人的には若干童よりですが笑)
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    貴族と庶民。童と京人。そのくくりで人は語れないが、それは今だから言えること。過去の出来事や物語の背景を見る時同じことを言えるかは自分自身も微妙だなと思いました。
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    まあ何が言いたいかと言うと、今村翔吾さん最高ということです!

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    2026年06月20日
  • イクサガミ 人

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    ネタバレ

    愛着のあるキャラがはらはらと脱落してゆく段階に入って、1ページも油断できない。
    大乱戦のなか、闘ってるひとらと同じくらい汽車を動かす漢がカッコイイ。
    あと、木偏のひとたちのそこはかとないサラリーマン感が好きになってきた。掟に関する融通はきかないけど、各自の解釈の範囲で情をかけてくれるのよき。

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    2026年06月20日
  • 茜唄(下)

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    「塞王の楯」「イクサガミ」など今村さんの歴史小説はとても読みやすく面白いのですが、私はこの作品が凄く好きです。平家物語。知盛の人柄や生き様がめちゃくちゃかっこよいし、知盛を兄者としたう教経もよい。そして、敵でもあり、ライバルでもあった義経。最後は・・なのですがとても関係性がよい。
    対極になるけど、頼朝は印象よくないですね・・。特に慕っていた義経に対する仕打ちは許しがたいですね。
    最後に知盛のこの言葉を
    「仮に平家が滅亡しようとも・・・我らが抗い続けた美しさを、愚かしさを生きた証を残しましょう。後の者がそれに学び、いつの日か人が争いを捨てることを信じて」

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    2026年06月20日
  • 童の神

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    今村将吾作品にハズレなし!
    酒呑童子ってゲーム(仁王とか)でも出てくるけど、とんでもなく鬼で悪者なイメージ持ってたけど、鬼側からみた物語が本作のように広がっているとは想像したこともなかった。。(つまり自分も京人と大差ないってことか)
    1000年たった今、彼らの目にこの世界はどう映るんだろ

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    2026年06月18日
  • イクサガミ 天

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    世界史選択者だけど(?)突っかからずすらすら読めましたサイコー
    能力系バトルとか大好きやから流派だの殺し合いだの厨二心が疼きました

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    2026年06月18日
  • じんかん

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    人は何のために生まれてくるのか?
    本作の中で度々繰り返されるこの問いが、物語の根底にある最大のテーマだと感じた。

    舞台は、理不尽な行いがまかり通る戦国の世。神仏の存在に疑問を抱きながらも、ただ民の安寧を夢見て、かけがえのない仲間たちと激動の時代を駆け抜けた梟雄・松永久秀。織田信長が小姓に語る彼の半生は、一般的に知られる「稀代の悪人」というイメージを180度覆すもので、悪名をも厭わず自らの使命に向かって突き進む姿に、思わず息を呑む。

    久秀と仲間たちの絆には何度も心が揺さぶられた。利害を超え、互いを思いやり、生きた証を守るために身体をなげうって抗い続ける姿に目頭が熱くなる。
    人は何のために生まれてくるのか…この生き様こそが、その答えだろか。

    緻密な人間描写と痛快なストーリー展開で安定の面白さだった。著者の歴史小説は、やっぱり凄い。本作もすっかり圧倒された。

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    2026年06月18日
  • 黄金雛――羽州ぼろ鳶組 零

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    なんと言葉にして良いのか、もはやわからない。

    ただ言えるのは、1巻から順番に読破してよかった。
    この作品を読み続けてよかった。
    1巻から読んでいる方へ、絶対に読み続けてほしい。その意味がこの0巻に繋がる。

    星の数は5では足りない。あまりにも良すぎて評価できない。
    終わりたくない。だが、続きも気になる。
    襲大鳳読むか。

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    2026年06月18日
  • イクサガミ 地

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    ようやく第2巻を読むことが出来た。
    危うく話を忘れるところだった。

    でも、ひとたび読み始めれば、あっという間に話の世界に戻って来れた。
    そして、物語が急速に動き出した。
    1冊目よりも息を呑む鬼気迫る戦いに手に汗握り、躍動感のある展開に心が躍り、時折り挟まれる人情に少しほっとして、そしてまた激しい戦いへと移っていく。

    この展開以上のことがこの先にあると思うと楽しみでしょうがない。

    今巻の終わりは、ドラマとほぼ同じところで終わっていたが、そこまでの展開は大きく異なっていた。
    どちらが良いも悪いもないけど、結構違うことに小説後発の自分としてはびっくりした。
    結構力を入れて、お金もかけて作っていたから原作どおりなのかなと。
    こちらの続編も気になるところだ。


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    2026年06月16日
  • 書店を守れ!

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    おもしろかった。書店を守ろう!守らねば!!という熱い気持ちだけで書き進めてるわけではなくて、そもそも書店って本当にいるの?業としてどうなの?本当に守る必要があるの?と熱い信念と客観的で冷静な視点がバランスよく散りばめられていた。熱と冷を交互に使い分ける感じ、時代小説作家ならではなのかな?(歴史上の熱い戦いと、戦略で失敗して無惨にも敗北した事実を冷静に書いていく感じ。)

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    2026年06月15日
  • イクサガミ 地

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    苛烈化し加速度的に面白くなるバトルロワイヤルにページを繰る手が止まらない。
    黒幕も明らかとなり物語が大きく動いたが、ここから話がまだまだ続くと思うと興奮が止まらない。

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    2026年06月15日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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    初めての時代小説で最初は読みにくいと感じたが、キングダムを彷彿とさせるようなストーリー展開でどんどん引き込まれた。結局こういう、仲間を集めて、成長していく熱い物語にはいくつになっても面白みを感じてしまう。
    個人的な推しは星十郎。赤髪ではないけど昔プレイした三國無双の司馬懿を想像しながら読んでいた。

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    2026年06月15日
  • ひゃっか!

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    青春物語の王道って感じですが
    忘れかけてた人情もあり
    時代活劇を彷彿させる展開で
    一気に楽しめました

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    2026年06月14日
  • 五葉のまつり

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    石田三成を始めとする5人の奉行が、秀吉の依頼する「とんでも」案件に如何に取り組んでいくか。各案件ごとに、それぞれの奉行が物語の中心になって進んでいく短編集です。今で言うと、「ホールディングス会長:秀吉」に振り回される「子会社社長たち」のビジネス事例集ですかね。

    そして、最後に感動で泣きそうになるとは思いもよりませんでした。
    真面目に仕事に取り組む大事さを教えてくれますね。

    スマートな三成の最後の案件も勿論良いですが、不器用だけど桁違いの数字能力を持つ正家の話が一番のお気に入りです。自分も情シスの仕事をしているので近いものを感じてしまい、感情移入して正家を応援しながら読んでいました。

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    2026年06月13日
  • 戦国武将伝 東日本編

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    今村翔吾の歴史・時代小説は本当に面白い。
    今回は長編ではなくショート、もしくはショートショートですが、どの物語も熱い。
    熱いでは足らず、熱すぎます。
    男同士の約束、主君や仕える家を守るために散る猛将、後世まで名を伝えようとする浪漫、そして女たちの戦いも。
    こんな作品が読める時代に生きていることに感謝したい。

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    2026年06月13日
  • イクサガミ 天

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    デスゲーム。
    イッキ読みできました。
    参加者、主催者、それぞれのストーリーが折り重なっていて飽きない。

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    2026年06月12日
  • イクサガミ 人

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    シリーズ三作目で物語も佳境に入ってきました。
    とてもシンプルなストーリーですが、物語が進んでも様々な仕掛けが至る所に仕掛けられていて飽きさせないのが凄いです。
    生死をかけた蠱毒が続きます。
    この後、ラストがどうなるのかが気になりますが、できるならば愁ニ郎と双葉にはハッピーエンドに近い形で終わってほしいと願うばかりです。

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    2026年06月11日
  • 作家で食っていく方法

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    冒頭にもある通り、本著における「作家」とは商業出版の小説家のことですが、小説家以外の職業においても当てはまる部分がとても多かったです。理由は著者の今村さんが、読者がよろこぶものを書こうという意識をなにより重視しているから。そしてそれはどんなモノづくりにも共通することだから。
    わたしも小説家を目指したことはありませんが、広義の「作家」ではある(+本が好き)のだろうなと感じており、得られるものはたくさんありました。
    「ちょっとスランプで・・・」と言った言い方は、作家であることをカッコつけているだけだと喝破していたり、量からしか質は作られないのでどんなことがあっても毎日書けと言ったり、大変に勉強になりました。

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    2026年06月07日
  • 書店を守れ!

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    書店や出版業界の現状はなんとなく知っていたし、書店がなくなっていくのも寂しいと漠然と考えていたが、もつとビジネス的な目線からのシビアな考え方がとても印象に残った。

    最終章の、誰かの犠牲の上で維持される書店業界、出版業界には果たして守る価値があるのだろうか、という問いかけは本当にその通りだと思う。

    一人の本好きとして、書店が残ってほしいという気持ちは確かにあるので、何ができるのかを考えたいと思った

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    2026年06月07日
  • 幸村を討て

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    章ごとに様々な人物の視点で描かれる大阪の陣という構成が、まずかなり効いていた。ひとつの出来事を別の立場から見直すたびに印象が変わり、「幸村」という名の重さ、そして魅力がじわじわ立ち上がってくる。序盤は謎や不気味さといった印象の強さで引っ張り、中盤は徐々に明かされる真相で緊張を保ち、終盤は鮮やかに仕掛けられたトリックで押し切る流れがきれいで、めちゃくちゃ面白かった。

    特に良かったのは、単なる合戦ものとしての勢いだけでなく、真田家の関係性を軸に「名を継ぐこと」「役目を背負うこと」を丁寧に描いている点。家同士の論理と個人の願いがぶつかるところに、人間くささと切実さが出ていて、読み終わったあとに余韻が残る。創作の大胆さはあるのに、歴史上の人物像とかみ合わせる語り口がうまく、物語としてとても楽しめるバランスが良い。後半になるほど面白さが加速するタイプの一冊で、読後の満足感はかなり高かった。

    あと勝永の章まじで泣けた。

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    2026年06月05日
  • 双風神――羽州ぼろ鳶組

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    緋鼬(あかいたち)に立ち向かう火消たちの戦い

    緋鼬は火災旋風のことを指す。
    火災旋風をざっくりいうならば、大規模な災害時に局地的な火災を起こすつむじ風。
    燃えるものから遠ざかると弱くなり消えるため、通常の火災とは違い消すことすらままならない。

    今回の主役は、風読みに秀でてる星十郎。彼がいないと緋鼬は消えるわけがない。
    初めて目にした緋鼬を見て消せる手段があるのか…と諦観するぐらいの勢いは
    いくら星十郎が風が読めたとしても、川に囲まれ密集する大坂の地で
    できあがった緋鼬を消し止める方法を模索するのが難しい。
    星十郎と山路連貝軒と組み(双風神というタイトルに繋がる?)、ぼろ鳶たちが大坂の火消たちとどう立ち向かうかが焦点になる。

    大坂の火消たち、そもそも火消のルールが江戸と違い面倒な部分が多い。
    各組との軋轢もあり、緋鼬食い止めるには全組の力が必要なのに…。
    そこは京の弾馬と源吾が大坂の火消を一丸となって動かす場面は、街を守る火消人たちの、人情と命の重さを理解した彼らの矜持なのだろうと思うと頭が下がる思いでした。

    シリーズの展開がどんどんあらゆる難解を超えなければならないのか。
    それでも立ち向かう彼らの軌跡を追い続けたいと思います。

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    2026年06月05日