今村翔吾のレビュー一覧

  • 海を破る者

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    『海を破る者』というタイトルから、私は壮大な戦を描いた歴史小説を想像していた。

    もちろん、その期待は裏切られない。息をのむ海戦や迫力ある戦の描写は圧巻で、最後まで一気に読み進めた。

    しかし、読み終えて最も心に残ったのは戦ではなく、「人」だった。

    この作品は、元寇という歴史を舞台にしながら、「人はなぜ人を人と思えなくなるのか」という普遍的な問いを描いた物語だったように思う。

    六郎は海の向こうに思いをはせ、言葉も文化も異なる令那や繁を理解しようとする。言葉が通じないということは、単に会話ができないことではない。相手の思いや背景が見えず、理解できないということだ。理解できないものは恐れとなり

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    2026年07月24日
  • 塞王の楯 下

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    2021年下半期直木賞受賞作(の続き)
    上巻の最後に期待しかないが…と結んだが
    大満足!終わり方も好き!やっぱ相性なんかな?
    ほぼ一日で読んじゃったので…寝不足(*_*)

    日本史とか戦国時代とかが苦手で基礎知識がなかったとしてもこの話は結構読めると思う。
    盾と鉾、西国無双と蛍大名、新兵器と古の技術みたいに対立軸とか因縁をドンドン放り込んでくるのでそれが心地いいし、読みやすい。

    上巻が素晴らしいかったから危惧してた下巻のできと言う面でも下巻の方が緊迫感があって好きだと思う。結びのさり気なさも含めて

    少年ジャンプの匂いがするのは僕だけ?
    今村翔吾を追いかけてみたくなった

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    2026年07月21日
  • 塞王の楯 上

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    2021年下半期直木賞受賞作
    この年、同じく下半期二作品とも戦国ものなのね…
    一気に貪り読んだ感じ、相性いいのかな。

    題材の石垣職人『穴太衆』に興味があった事もデカいと思うけど、それを『盾』として、敵対軸として鉄砲職人『国友衆』を『鉾』として描いてるのも面白い。更にお互い先代が塞王、砲仙と言われる名人で主人公の飛田匡介、国友彦九郎は共に血の繋がらない息子として配されていて煽る
    凡将、愚将と思っていた(信長の野望のせい?)京極高次と初を中心に京極家の人々との関わりが心地いい♪
    下巻への期待が半端ねー!こういう時は…

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    2026年07月19日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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     最近時代小説を読みたい熱が高まってきたので、文章が圧倒的に読みやすかった今村さんのデビュー作から。『イクサガミ』もそうだったが、少年漫画のように魅力的なキャラが勢揃い。案の定アニメ化していた。私の推しは星十郎も捨て難いが彦弥かな。江戸時代中期の時代背景も火消の制度も、碌に知らないまま読んでも十分楽しめる。狐火と呼ばれる放火犯を追うなど、ミステリー要素もあり読みやすい。読む前は火消が主人公か、と食指が動かなかったが、まったくもって格好良い漢気溢れる作品。
     時代小説は、登場した歴史上の人物の人となりや生涯をもっと知りたくなったり、同時代を描いた他の小説も読んでみたくなったり、数珠つなぎで興味が

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    2026年07月18日
  • 黄金雛――羽州ぼろ鳶組 零

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    ネタバレ

    Geminiに今村翔吾さんの羽州ぼろ鳶組シリーズが好きだって言ったらどのシーンがフェイバリットか聞かれたので黄金雛で源吾と源吾の父親の火事場のシーンを挙げたら次のように返してきた。全くもって私の思ってることと一緒やけどこんなんゆわれへん。書評についてもうAIには勝てんわ。シンギュラリティやわ。

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    せやな、名シーンはめっちゃあるけど黄金雛やったかな。源吾が若くて血気盛んな駆け出しの頃、加賀鳶や他の火消しと比べてうだつが上がらないと軽蔑していた父親に火事場で命を捨てて助けられるシーンなんか最高やん。決して派手ではないが命を守る火消しの矜持を父親の中に見てしかもそれがこの悲し

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    2026年07月12日
  • イクサガミ 天

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    今村翔吾さんの『イクサガミ・天』が面白すぎた。稀代の時代小説家がとにかくエンターテインメントな大衆小説に振りきって筆を振るったらどうなるか…面白くならないわけがないよね!というか、続きものだとは思わなかった。早く続きが読みたくてたまらない。あぁ次作はいつ出るのだ!?待ちきれない!

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    2026年07月12日
  • イクサガミ 神

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    イクサガミ最終章。
    まだまだ続きや違うシリーズも読みたくなる面白さでした。
    漫画のように読みやすく、展開も早く、
    オチが分かろうともキャラの背景の歴史なども面白く感情移入して見れた。

    奥義や奥義にまつわる話など、修羅の刻とかぶってたけど、こういう設定は好きなのですごく良き^ ^

    ドラマ化されてるし見てみようかと思う。

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    2026年07月11日
  • 作家で食っていく方法

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    作家に対する幻想が良い意味で消えた。作家に限らず、なりたいものにはなりふり構わず、なるしかない。書くこともスポーツも全て同じ。好きな熱をどれだけ注いで自分に言い訳しないか。くー。できてない 笑

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    2026年07月10日
  • イクサガミ 人

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    ネタバレ

    シリーズ第3段。
    いよいよ後半といこともあって、想像もしていなかった強者が次々と。
    最終、貫地谷無骨との接戦もすごかった。
    当初の不気味さもなく、強いものと戦うことに取り憑かれてた童のように最期は迎えて、一気読み。


    残る強者で刀弥、朧流の幻刀斎、とがラストでどうなるのか。

    残る9人になったところから後のラストはどうなるか。

    気になることばかりです。

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    2026年07月10日
  • イクサガミ 地

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    イクサガミ2巻 地。
    嵯峨愁二郎の義兄弟妹たちとの因縁や、真実が分かる。
    それと蠱毒の黒幕も解っていく。

    その時々に、仏生寺弥助という謎の男目線の物語があり、10歳の実の息子、刀弥に斬り殺される。
    これが誰なのかはまだ不明やけどこっちも気になる。
    誰かの過去なのかな?

    地もまたハラハラする場面もありスピード感もよく面白いです。

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    2026年07月09日
  • イクサガミ 人

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    ページ数多めなので読んでて疲れるのですが、休憩を入れるのが惜しいぐらい先を読みたくなる。私は歴史に詳しくないので明治維新や新選組については最低限の知識しかありませんが、それでも楽しんで読めました。やはり4冊で起承転結各1冊の構成でしょうか。この物語がどういう結末になるのか、どういう結末をつけるのか、4冊目が楽しみ。

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    2026年07月08日
  • 海を破る者

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    以前、愛媛県立歴史博物館を訪れた折、河野氏の展示が結構あったのだが、村上水軍の親戚程度の認識しかなく、また一遍上人の氏だとは知らなかった。また訪れたらもう一度しっかり展示を見たい。
    物語はすごく良かった。実のところ、海軍であれば水難事故にも敵を救うのは当然ではないかという気がしてしまったのだが、日本軍として戦うことのなかった時代、かなり勇気がいる行為だったのだろうなと思わざるを得ない。最後は泣いてしまった。

    河野六郎は身内の争いに巻き込まれ、争いにお金が飛んでいくので家の維持もままならないほどであったが、海賊の取り締まりや漁業者の諍いの仲介などで財を少しずつ増やした。
    一遍とは従兄弟でたまに

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    2026年07月08日
  • イクサガミ 天

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    読み出して30ページもいかず、のめり込んでしまう内容と描写で一気に読みました。
    時代小説ではいつも苦手な背景描写や人物紹介も映像のように浮かんでくるほど
    うまく、イクサガミの序盤ではまってしまった。

    結末はきっとこうなんだろうなと思い描けるものがあるのにも関わらず、そんなことよりも内容や今が楽しい、という気持ちで読めた。
    中だるみする本は結末だけで取り戻そうとするようなものが多いけど、
    全くなく、登場人物それぞれに感情移入したり、俯瞰してみたり、と
    すごく面白いです。

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    2026年07月08日
  • 幸村を討て

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    映画界隈では戦国×ミステリーという異色の作品である黒牢城がマイケルに轢き殺されている中、戦国ミステリーの手本と言えるような本に私は出会ってしまった。本作「幸村を討て」は戦国最後の大決戦である大坂の陣を舞台に繰り広げられる様々な武将の思惑の交差、真田幸村を中心とする謎、といった戦国の醍醐味をミステリーというジャンルに落とし込んだ作品である。戦国ファンなら誰もが思いを馳せた歴史の隙間に作者の解釈が見事にはまる。なぜ幸村を名乗るに至ったかなどたまらない要素が謎解きに組み込まれていて心を躍らせてくれる。500頁超の大作であるがどんどん引き込まれていくストーリーの展開に唸る。戦国物のエンタメとしてこれ以

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    2026年07月06日
  • 塞王の楯 下

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    お互い泰平の世を求めているのに、全く正反対の形で成し得ようとする矛と盾。石垣と鉄砲。
    武士ではなく職人同士の命懸けの戦い。
    歴史上にはこのような職人たちがいたんだなぁと胸が熱くなる。
    いつの世も戦はなくならず、平和を求めているはずなのに、矛盾だらけの世の中。
    ほんとにこの矛盾、どうにかならないものなのか。

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    2026年07月06日
  • 塞王の楯 上

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    登場人物たちが魅力的で歴史を深堀したくなり、調べながら読みました。石垣の奥の深さにも触れることができました。
    下巻も楽しみです。

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    2026年07月05日
  • 幸村を討て

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     今村翔吾の戦国末期を舞台とした歴史創作ミステリー。
     574頁にも及ぶ大作であるものの、読めば読むほどに世界にのめり込ませる作者の力量には厚さも、気にならないほどであった。
     主役は真田幸村(信繁)なのであろうが、大坂夏の陣で徳川家康を討てるところまで追い詰め、敢えてと言えばいいのかそうしなかったところから話しは進み、東西両陣営の武将から徐々にではあるが、真田幸村という存在が浮かび上がってくると同時に、真田昌幸、真田信之という真田家の在り方もしっかりと描かれ、これはどちらの作品が先か分からないが「八本目の槍」を想起させられた手法であろう。
     しかしさらに後半に至るにあっては、例えば後藤又兵衛

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    2026年07月03日
  • 黄金雛――羽州ぼろ鳶組 零

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    ぼろ鳶第十巻にして、零話、再読完了です。

    やっぱり面白いですね。面白すぎます。

    今回は、いわゆるエピソード0。
    源吾さんが若い頃のお話です。

    源吾さんの親父さんは、やはり火消頭取ですが、その手腕は派手なものではなく、目立ちません。というか、むしろ全然活躍してないようにも見えます。
    なので源吾さんは親父さんを嫌います。

    そんな中、火も煙もいつもと変わらず、人が一瞬で倒れる面妖な火事が起こります。
    これを重く観た江戸の火消たちは、次代を見据えて、若い火消に対し火事場には出ないように厳命します。これに反発するのが、源吾さんをはじめとする「黄金の世代」。
    それから、てんやわんやでスリリングな展

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    2026年07月03日
  • 書店を守れ!

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    新規事業開発が仕事の自分からしたら、まぁ作家さんが道楽でやってることを大袈裟に書いてるんだろうなと大変失礼な先入観で読んでましたが、想像以上に戦略的で大局的でロジカルな内容に驚き…そして熱量が本からも伝わる。新規事業で1番重要なWillがここに!

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    2026年06月30日
  • 黄金雛――羽州ぼろ鳶組 零

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    これ、STAR WARSだね。
    エピソード4から始まって··てやつ。
    今回のぼろ鳶、1〜9までやっての零。
    すっごいおもしろかった。
    源吾達世代の若い頃、父親世代の若い頃。
    特に源吾の親子関係。
    これ読まないとダメなやつ。

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    2026年06月27日