誉田哲也のレビュー一覧
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首なし死体をきっかけに、警察・カルト教団・町工場で働く若者の視点が交差していく長編。物語が動き出す瞬間の“来たな”という感じが心地よかったです。
誉田哲也さんが新興宗教を扱うと、こういう独特の緊張感になるんだよな…という“らしさ”がしっかりあって、安心して読めました。夢に破れて挫折気味だった若者が、立ち直るきっかけをつかみかけた頃に出会った女性をきっかけに、思いもよらない出来事へ巻き込まれていく流れもおなじみで、読んでいて自然と気持ちが乗っていく。
複数の視点が同時進行で進み、最後に一本の線にまとまっていく構成も好みでした。「ここから本格的に動くな」という瞬間からは、先が気になって読むペースがどんどん上がる感じ。
展開はシンプルめで、うまくいきすぎ?と思うところもありつつ、今回はその勢いの良さがむしろ気持ちよかったです。重い題材ながら読後は意外とすっきり。純粋に面白かったし、満足の一冊でした。 -
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目黒川女性遺体遺棄事件。視点が変わるごとに真相が二転三転していく。暗躍する中国のスパイ。帰化した中国人が”日本人“として仕掛ける企み。そして彼らに取り込まれた日本人協力者は警察内部にも…。
面白かった!
章が変わるごとに事件の様相が変化していくのがたまらない。特に竹本刑事が母子手帳を見つけたあたりからの展開からグイグイと惹きつけられた。
スパイの暗躍と、社会への浸透度に背筋が寒くなる。これは決して妄想でも大袈裟でもなく、実際はもっと恐ろしいことになっているかも。
ラストのハニー・トラップを仕掛けた女性の章は哀しかった。「そういう国に、女として生まれついてしまったのが運の尽き。諦めるしかない。」
それしか選択肢がなかった女のたった一つの恋の終わりが哀れ。 -
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4人の作家さんの警察官アンソロジー!
今野敏、誉田哲也、福田和代、貫井徳郎のビッグフォーが揃った読み応えのある作品ばかり。
福田和代さんは初読の作家さんですが仲なかの内容で別作品も読んでみたい作家さんです。
今野敏「常習犯」は刑事と窃盗犯とのこだわりが事件解決に導く。
誉田哲也「三十九番」は刑務官の歪な性癖のストーリー。
福田和代「シザーズ」は刑事と通訳捜査官の人間み溢れるストーリー、中国人犯罪者が増えてる現状を反映している内容。
貫井徳郎「見ざる、書かざる、言わざる、ハーシュソサエティ」は死刑制度に一石を投じる内容。酷い傷害罪でそこまでやるか〜という犯罪物語。
実におもしろかった。 -
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中共怖すぎ。本筋は当然フィクションだとしてもスパイの実態としてはとこまでリアリティがあるのだろうかと心配になってしまう。自分の住んでいるところも周囲に中国人が多いから尚更。なんだかうんざりしてしまった。
とは言え本筋は面白かった。登場人物が多い上に視点が変わるので暫くは気もそぞろに読んでいたが、死体の正体が明かされてからは内部にも疑惑の目が向けられ、一気に真相解明に向かうので話に聞き入ってしまった。
女スパイは確かに被害者でもあるのかも知れないが、ずっと命令され流されて生きてきたせいか、自身のしていることや犯している罪についてどこか無自覚で同情は出来なかった。佐島にも呆れるばかりだが、目を覚ましてくれたようで何より。今後は娘の為にしっかりして欲しい。 -
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警察VSスパイミステリーでありながら、警察内も刑事と公安に加え裏切者がいるという、よく練られた面白いストーリーだった。
5つの章は、章ごとに視点を変えて進み、徐々に事件の真相に迫っていくというアプローチ。
事件の真相が二転三転する構成は、作者の思惑どおりに何度も転がされるのが、呼んでいて気持ちいい。
ただ後半の進み方にやや粗さがみえたので、そこが少し残念。個々の登場人物や、兄妹・夫婦関係の心情描写をもっと膨らませて描き切って欲しかった。
小説として読めば、読み進めるにつれ夢中になるタイプの面白さだが、こんなの出版して中国に対して大丈夫だろうか・・・と友好関係が心配になってしまう。
逆に言えば、どこまでフィクションと言い切れるんだろうと疑問を持つほどのリアリティだった。
最終章で解き明かされた中国人スパイ女性の過酷な運命と、それが故に起きた悲劇が、救いがなくて正直キツかった。
現実にはこんな話が無いことを願いたい。
余談だが、
相方の浮気相手の家にひとりで直接行っちゃいかん。
証拠までおさえてたら、もう危険!
私なら先ずは相方と向き合うけどね。
いやこれも危険か!笑
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最後に真実が明かされるが、犯人も知らない被害者の父親が、14年間娘桐江と史奈の過去を葬った為、犯人を野放しした現在を鶴田記者が犯人を追い込んでいく。桐江は強姦され、史奈は相手にもされずに、史奈は強姦され自らを失っていた桐江に殺され、実の父か、真実隠そうと、史奈を畑に遺棄して、父親は、強姦されたビデオが出回らない様に監視していたが、14年後、稲垣から再度強姦受けて、桐江は自殺する。真実は闇に葬られたが、全てに立ち会った稲垣記者に公開はまかされた。が???????o??????y
「警視庁池袋署記者クラブ」
「鶴田吉郎です。共有通信の」キャップの宮武氏、南関新聞の稲葉さん、時事報道の及川、この三人が日替わりで警戒電話を担当する。朝陽の大木さん、大塚暑の副署長、本富士署の刑事課長。機動捜査隊池袋分駐所の前島、組織犯罪対策課の暴力団対策係佐野巡査部長、函館支局長やってる真壁さん、元記者のカトリって奴
コンビニサンキューバイト仲間チカちゃん、芳賀桐江ちゃん直哉の彼女?店長森田恒男さん。父芳賀宏、バイト鈴木くん、ビール男改め、下柳達郎、犯人逮捕の50代コバヤシさん、
コンビニエンスストア、サンキュー、目白二号店において発生した、強盗事案。現場で逮捕された、被疑者の氏名は、自称、タテシマ、ゴロウ立嶋五郎
「……鶴田さんは、大和会系の暴力団で……山城組、というのを、ご存じですか」、
栗田泰夫。年は三十歳前後だという。
「……山城組、若頭補佐、
「なんだ、お客さん、栗田さんの知り合いっすか。でも、俺のバイク褒めてくれたのは、栗田さんじゃないっすよ。舎弟の、ツボイケンジくん坪井健二の方です」、シンタってデブがいますけど、
「火曜の夜に泥棒が入って、水曜の朝に、ツボイくんがボコられたんす」
ようやく思い出した。稲垣満といったら、あの有名な、女児誘拐殺人事件の犯人じゃないか。記者として大丈夫か、俺。
被害者は鈴木史奈ちゃん、九歳。東京都世田谷区の会社員、鈴木学氏の一人娘。しかし事件が起こったのは、千葉県木更津市下烏田。
稲垣事件の遺族関係者を調べたら……あんたにたどり着いた。ハガヒロシ……稲垣満に殺された、鈴木史奈のオジ。あんたが目を離した隙に、史奈って子は稲垣に連れ去られたそうじゃないか」
「あ、ええ……すみませんでした。そうです。私、本名はハガ、ヒロシといいます。あの夜……」
「強盗に入られたコンビニに、芳賀、桐江さんという方が、いるんですけど」
「はい……桐江は、私の娘です」
「……被害者は、私の亡くなった妻の、兄の一人娘でした。鈴木、史奈という子です」
確かその義兄の名前は、鈴木学だったと思う。
もう記者は辞めちゃってるけど、カトリって奴が、新大久保で店やってるよ。真壁さんが当時県警キャップで、カトリはその下にいた人間だから、詳しいと思うぞ』
十四年前、捜査に係わった何者かが犯行ビデオを発見し、それを如何なる理由からかは不明だが私物化した。その何者かは今になって、ビデオの公開に踏み切った。
本当は、実の娘……あの映像に映っているのが史奈ちゃんじゃなくて、桐江さんだから、だからこそ……あなたは自らの身の危険も顧みず、栗田の事務所を襲撃した……そうなんでしょ、芳賀さん」
稲垣の母親。ものの本で調べたところによると、稲垣久子。
誘拐殺人、被害幼女、桐江の生存。そして、史奈の死──。
十四年前の真実を隠すために芳賀が犯した罪は、決して小さくはない。だが、それを責める気には、俺はなれなかった。
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通信社の東京支社社会部に勤務、池袋警察署の記者クラブに詰める鶴田吉郎。コンビニ強盗現場に居合わせて犯人逮捕をスクープし、店員の芳賀桐江と知り合う。逮捕に協力して立ち去った現場で遭遇した男から、暴力団事務所の襲撃事件について訊ねられた吉郎は、調査の過程で、14年前に起きた女児誘拐殺人事件の“実録映像”がネット配信されていたことを知る。犯人は精神鑑定で無罪とされていた……。静かな狂気に呑み込まれていく事件記者の彷徨を描いた傑作! -
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さわやかな読後感
清々しい気持ちになりましま
ハードボイルド色が強い誉田哲也のたまに出すハートフルなストーリー
出だしは、田舎の借家暮らしのドロップアウトしただろう成人男性の話から始まったので、事件的な要素はどこから?って感じです読み進めました
したら、全くハードボイルドでは無かった(笑)
主人公は成人男性かと思いきや、モデル兼シンガーソングライターの女の子目線で物語も始まり、徐々にその2人のストーリーがシンクロ
歳を取ると涙腺が緩みまくりますね、最後の嶋崎ルイのラジオシーンは感動の涙腺崩壊
良い涙を流させてもらえました
誉田哲也作のハートフルな作品である『幸せの条件』でも感じましたが、誉田哲也のハートフル作品は読み進めれば進めるほど主人公の性格、パーソナリティをうまく読み手に伝えてくれるのがピカイチだと、再確認できました
だからこそ、読み味がスッキリ、感動も深くなるんだとおもう