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シリーズ化になるとは。
最初に出された「妖の華」、もう17年前になるんですね。読んでました。なんとも切ない話で。ずーーーーっと記憶に残っていました。本が好きなので、たくさん小説は読みましたが、ふと思い出しては、また読みたいなぁと思いつつ、17年経ってました。続編というか欣二や圭一との物語は確かにずっと気になっていたので、また改めて「妖の華」から読み始め、「妖の掟」を読みました。欣二と圭一が殺されるとわかっていながら読むのは、息苦しさというか切なさがずっと付き纏いましたが、その悲しさをずっと引き摺るようなしつこさはなく、紅鈴の強さを感じる内容でした。
クスッと笑えるところも沢山あり、本当に面白かったです。
さて。これから「妖の絆」に進もうと思います。
Posted by ブクログ
誉田哲也『妖の掟』文春文庫。
デビュー作である『妖の華』の17年振りの続編。伝奇ノワール小説。
前作より明らかに面白くなっているのは、誉田哲也のキャリアの賜物だろう。
不死身の吸血鬼と暴力団の跡目争い、奇妙な殺人事件を捜査する警察、自分たち以外の吸血鬼の存在を認めない吸血鬼村の重鎮たち……
時代を越えて生きる吸血鬼一族である闇神の紅鈴と欣治は都会の片隅でひっそりと暮らしていた。400歳を超える紅鈴は風俗で働き、200歳を超える欣治はそのヒモという関係だった。
ある夜、ヤクザに暴行を受けていた情報屋の辰巳圭一を助けたことから、紅鈴と欣治は圭一のアパートで暮らすことになる。圭一に闇神の正体を知られた紅鈴と欣治だったが、二人は圭一の仕事を手伝うことになる。
やがて、圭一は雇い主の暴力団員から大和会系組長3人の殺害を依頼され、紅鈴と欣治が殺害に手を貸すことに……
本体価格800円
★★★★★
Posted by ブクログ
『妖の華』から三年前を描く前日譚。
評価は、『妖の華』を読んでいるからこその★4。
すでに結末を知っている物語なので、新しい事件の行方を追うというよりは答え合わせに近い。 紅鈴と欣治、そこに圭一が加わった三人の生活から、組長三人殺しへと至る過去が描かれていく。
『妖の華』から続けて読むと何より感じたのが、作者の緩急の付け方の変化。 設定も展開も重いのに、紅鈴と欣治は男子中学生みたいなやり取りをするし、圭一もすんなり二人の中に入っていく。 長距離ドライブをしたり、くだらない会話をしたり。そんな一見何でもない場面が無駄に感じずスルッと入ってくる。
そしてタイトルにもなっている「掟」。
闇神のような人外は、そもそも人間の世界で生きていい存在なのか。 そう考える一方で、「ここは人間の世界だ」と思っていること自体、人間が絶対的な存在として根付いた、あるいは根付かせたと錯覚しているだけなのかもしれない。
最後に残ったのは、紅鈴は本当に自ら一人になる必要があったんだろうか、という気持ち。 掟に従って、闇神として仲間たちと暮らす道だってあったんじゃないだろうか。
結末を知っているからこそ何気ない日常が重くなる。 『妖の華』を先に読んでおいてよかったと思える前日譚だった。
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小説・文芸
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