誉田哲也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最後まで読んで、とても良かった。温かい気持ちになった。
最初は、主人公の男性が前科持ちになるまでの過程に、何とも間抜けだなと感じたり、人のせいばかりにする心の声にうんざりした。ただ、主人公の貴生の犯罪歴だから、温かい目で見ることができたのだろうとも思った。その設定はよかった。
読み進めると、いくつかの仕掛けがあり、何がどう絡んでいくのか楽しみになった。
犯罪を犯した人を断罪することはかんたんだが、その人にもその人の人生があり、事情があり、また、本当に更生したい思いをどう萎ませないで支えられるかは社会の課題なのだろうと思った。
とは言え、犯罪の内容にもよるなぁ… -
Posted by ブクログ
さすが誉田哲也さん、お話のイントロがうまい。しかも志村署、浮間船渡、蓮根だなんて、若い頃住んでいたエリアじゃないですか。ストーリーと関係ないけど、ストリートビューで見ちゃったよ。懐かしの喜代花荘は、もうなくなっていることは知っていたけどね。
小説ではなく、テレビドラマのような進行だ。読んだ文章はそのまま脳内で映像として立ち上がる。キャラクターも皆ひと癖あり、登場人物一人一人でスピンオフ作品が作れるだろう。
財務省批判を小説化したようだが、登場人物に語らせるだけではなく、エンターテイメントとして十分成り立っている。あくまで小説(フィクション)なので、中身についてのファクトチェックはしな -
Posted by ブクログ
このところは起訴後の有罪確率99.9%、その舞台裏を映したものを読んでいました。この作品ではさらにその後、再犯率49.1%(2020年)という現実を生々しく再現してくれています。
あの人は犯罪者だから。どうせまたやる。ほらね、やっぱり。
私を含めた世間の目がどれほど無責任か、痛感させられました。「メディアが犯罪を取り上げるほど社会は悪くなる。」有名な保護監察官の言葉です。
犯罪のなかの0.1%に満たない凶悪犯罪を毎日毎日取り上げる。まるでエンターテイメントのように、です。
「ルール外」に一度踏みはずした者を怖れる気持ちも事実ある。
この隙間を埋めるようなソーシャルサポート、そんな関連作品