誉田哲也のレビュー一覧
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誉田さんの描く緊迫感を久々に堪能しました。いきなり首から上がスッパリとない遺棄の仕方は猟奇の域の幕開けでした。凶悪な人達なのに何故か正義感を感じる雰囲気も著者の特徴でしょうか。
常軌とはかけ離れた教団は、弁護士を襲ったり、薬を使って××したり、色々で癒着をしたり。狂気の沙汰のオンパレードだった。信じる者がすくわれるとは、金銭や頭脳や平穏な生活を根こそぎ失うことだ。一握りの幹部の私利私欲のために洗脳された信者は悪行を善と誤解し多くの命を犠牲にする。
格闘の場面はつい顔を逸らしてしまう程の残虐さがあった。弱くても強かな女子は勇敢な戦士として大活躍。大陸の戦地ではそんな状況が増えていると聞く。 -
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本書は、カルト宗教による異様で凶暴な事件を、警察、一般人、信者(宗教二世含む)、元信者などの視点を切り替えながら、真相、救出、復讐に軸を置き描くミステリーです。
かつての「オウム真理教」や「統一教会」を想起させる狂った教義と信仰、そして洗脳と呪縛は恐ろしい限りですが、著者の誉田さんは物語の中に、救いと癒しをしっかり残してくれます。
『フェイクフィクション』というタイトル、ちょっとわかりにくい‥? 最近は「フェイク」なる言葉が蔓延し、「嘘」が溢れる時代になってしまいましたが、「フィクション=虚構」が単なる「嘘」にすぎない、というわけではないでしょう。
物語は「虚構」でも、その中にはたく -
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私の好きな姫川玲子シリーズ
今作も一気読みしました
今回から、ジウシリーズで登場した魚住久江が捜査一課に帰ってきます
姫川玲子シリーズと思って読んでいると姫川玲子と魚住久江は同じくらいの臂臑で登場します
後半は魚住の独壇場のシーンもあり、姫川ファンを軽く裏切るのもまた一興です
都内の空き家で見つかった腐乱死体
身元は? 凶器は?
空き家の一室の謎の防音工事は。。。
ストーリーは誉田哲也の得意とする韓国の慰安婦問題と、新聞社というマスコミをテーマに進んでいく
時代を行ったり来たりで進むストーリーに、そんな時代だったよねなどと懐かしんだり、この登場人物のモデルってあの人だななどと思いがら読者は巻 -
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ネタバレ短編集。
長編の方が犯人の感情だったり、物語の伏線が沢山ちりばめられていて面白かった。
東京
姫川が品川署にいた時の出来事。
利充は殉職かと思ったけど病気で亡くなったのね。タバコを買いに行かなくていいみたいなところで察したけど物語そのものが短めなのですぐ病気だということが分かる。余命1年で2年生きたとちうところが好き。
・小暮利充
品川署強行犯捜査係巡査部長刑事。
・小暮景子
利充の妻。
・秋葉伸由
品川署強行犯捜査係巡査長。
・栗原知世
15歳。水着のまま転落。
・水谷彰子
少年係主任。
・大柴
強行犯係長。
・池田
鑑識係長。
・中村義男
強行犯係主任。
・市村、吉井
強行犯係の -
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愛情というものが完全にゼロの人間は存在する…
怖かったー。
実際にあった北九州連続監禁殺人事件を基にした小説。
この事件を辿っただけの物語ではなく、ちゃんと小説としてひねりが効いて面白かった。
読む手が止まらなくて一気に読み終えてしまった。
どのようにこの点と点が繋がっていくのだろう?とワクワクした。
しかしグロ過ぎて寝る前に読むには良くない小説だったよう。悪夢にうなされた。笑
ただ、実際このような人の域を超えたまるで「ケモノ」のような人間はいるんだろうな。
しかも擬態して潜んでいる。
それがきっとサイコパスと呼ばれる人なのだろう。
この作品を書くにあたって、誉田さんも相当な深淵を覗い