清家雪子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
近代文学と戦争、そして恋を濃厚なストーリーで描いた「月に吠えらんねえ」を著者自らがポップにリブートしたのが本作「月に吠えたンねえ」。
「吠えらんねえ」にあって「吠えたンねえ」にないものをあげると「戦争」「朔くんのこじれる恋愛」「親友・犀の不在と顔の喪失」。
長編ストーリー漫画から1話完結ものの学習ギャグ漫画への変更と合わせて、「吠えらんねえ」で大きく扱われていたものが「吠えたンねえ」では”失われている”といえなくもない。しかし、それは同時に大きなテーマから自由になって「吠えらんねえ」では拾いきれなかった話題を扱えるということでもある。
文学者の収入や男色経験、病気や死因といった文学者と当時の社会についての話題や、俳句や短歌のそれぞれの文学的派閥の話といった直球文学史の話題まで「月に吠えらんねえ」と共通した「文学作品の擬人化」「詩のヴィジュアル化」の手法で表現している。この手法が学習マンガとしての伝わりやすさを生んでいる。
個人的には、特に口語自由詩の成立までを描いている第10話「口語自由詩といえば?(圧)」の回が、伝わりにくい話題を分かりやすく漫画化してくれているな、と感じた。詩のヴィジュアル化の面でも、この回に登場する口語自由詩の魁『塵塚』が「暗く汚いものを題材とすること自体新しかった」という解説こみで面白かった。
「月に吠えらんねえ」を読んだ人には、あの濃厚な物語の後にやってきた救済ともとれるし、未読の人には純粋にネタがコアな学習ギャグ漫画として楽しんでもらえると思う。
「月に吠えらんねえ」を途中で積んでしまった人や、2巻のチューヤくん回や4巻の高村夫妻のような朔くん以外の登場人物をピックアップした回が好きな人にもおすすめ。
できれば末永く続いてほしい漫画である。 -
購入済み
原作よりいいかも
原作の切ない雰囲気が直接感性に訴えてくる。
コミックの最大の武器である「絵」が実にいい。
ベストセラー原作をもとにしているので、ストーリー展開がしっかりしているのは当たり前であるが、原作よりいっそう心に響く。 -
購入済み
続きが…
「大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック」の単行本以降の話が直ぐに読みたくて雑誌を購入しました。
数年前は紙のアフタヌーン読んでいたので凄く懐かしく感じました。 -
購入済み
この本を読むまでは登場人物として出ている詩人にあまり興味はなかったのですが、すっかりとハマってしまいました。
名前だけは知っている詩人ばかりですが一人ひとりの個性が強烈で面白いです。
とにかく情報量が多く文字の多い作品なので読むのは大変ですが読後は良い刺激に満たされています。 -
購入済み
ついに完結しました。
カオスで終わったらどうしよう、と思っていましたが、すとんと綺麗に終わりました。
良かった!
シリーズ前半の、爆笑ものの会話やエロスあふれるギャグも大好きでしたが、後半の展開には本当に考えさせられました。
戦時下の芸術のあり方。
同じような運命をたどった、画家たちにも思いを馳せつつ… -
Posted by ブクログ
ネタバレたいへんな作品を読んでしまったなあという気持ち……。
序盤の神々のたわむれ的な、現実と妄想がごっちゃになったような「ゆるふわファンタジー」な世界に引き込まれ、
戦争と詩歌というテーマが全面に出てきた「遠い旅」ではこういうお話しがずっと続いちゃうと辛いなと思いつつ、
縊死体と朔の意識、白さんの変貌を軸に世界の謎が明らかになっていくミステリーっぽさにドキドキワクワクし、
段々憔悴していく朔が辛くて、彼を幸せにしてあげて……と願いつつ十巻の展開にそういうことじゃねえと思ったりもしましたが、
みんな幸福……ではないかもしれないけど納得していて、おさまるところにおさまったような安心感。
詩歌は全くわからず解釈だとかについては語る言葉を持たないから、軽率にキャラクターの愉快さ等を面白がっていた。
あと世界がどうこうとかそういうの好きだから……
そういうの好きな人は好きだと思うけど、戦争が絡む重たいお話しとラスト2巻の強烈さはかなり人を選ぶよなあ(気軽に人に薦めにくい)。
それでも大好きなお話しだし、作者の熱量に圧倒される点でもたいへんな作品。
自分が何割も理解できてるか全く自信はないけど大好き。
番外編のために電書版も購入。 -
ネタバレ 購入済み
すごい…!
龍くんの包み込むような優しさたまらないよ〜!おっかさんになってるシーンではついサクくんの初恋を応援したいような不思議な気持ちになりましたw釈先生大活躍の巻jでもあります!はるみくん…!ほんとずっと面白くて、バトル?砲撃とか出てくるし子サク怖くてホラーだし…もう一度最初から読み返したくなりました。読んだことなくて気になってる人はぜひ一度読むのをお勧めします。ぶっとぶ面白さです。