清家雪子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ第1巻がフリになっている第2巻の「社会人編」は、日常を過ごしていても、
未だに奥底で引き摺る青春の記憶によって、社会で思うように上手くいかず、
心が消耗していく様子が描かれている。
主人公の時折見せる疲れた様子や、寂しげな様子が印象的で、
何をしている時も、誰と接している時も、普通を振舞いつつ空虚
な感じが、孤独な共感を抱かせる。
思い出の相手のスッキリした現状との対比が、「時の経過」という当たり前のラグを表している。
そして、思い出と今の二人が交わる最後のワンシーンは切なくも美しい。
漫画オリジナルの後日談は、もう1つの物語の結末になっている。
こちらは切なさよりも、思い出から現実に踏み出