• 蟲師(10)

    そしてまた“彼”は旅に出る──

    遂に終幕です…!
    (その後に出た短編も知っているけど)ギンコの旅路を追えなくなるのは悲しいです…。

    『鈴の雫』でのギンコがヌシに向けて言う台詞、初めて読んだ時は彼が「何故そう思ったのか」がよく分からなかったのですが、9巻の『草の茵』を読み返して何となく理解できました。
    きっと彼はずっと子供の頃の事を心の奥底に引きずって生きてきたのでしょう。
    その事が、この山のヌシに逢う事で少し晴れた(スグロに言われた事を実感した)のだと感じました。
    とても『蟲師』らしい最期だったと思います。

    #深い #泣ける #切ない

    0
  • 蟲師(9)

    現在のギンコとなる切欠のお話

    「残り紅」や「風巻立つ」・「壷天の星」など心に残るお話ばかりなのですが(「風巻立つ」でのギンコと化野のやり取りが面白いw)やはり一番は『草の茵』です。

    このお話では『ギンコが“現在のギンコ”の考え方になるまで』の切っ掛けを描いた物語です。
    これは最終話『鈴の雫』にも関連してくるエピソードなので、この頃のギンコが自分をどう思っていたか、お話の中で出会ったある蟲師からの言葉や『理』とのやり取り、全てが最終話の“ギンコの言葉”に繋がっていくので見逃せません!

    10巻最終話と見比べてギンコの心の内などを色々と考察するのに夢中にさせてくれる一篇です。

    #泣ける #深い #切ない

    0
  • 蟲師(4)

    自然の空気感までもが伝わる

    「虚繭取り」と「春と嘯く」、「草を踏む音」が特にお気に入りです。

    「虚繭取り」は繭の画像や絹を見るたび、このお話に出てくる『蟲』の怖さを思い出させてくれます。

    「春と嘯く」は最後にギンコの心の内が窺え、美しい情景とともに彼の言葉が染み渡る、そんな少し切ないお話です。

    「草を踏む音」では「眇の魚」以降のギンコがちらっと出て来ます。
    『光脈筋』の通る山に住む地主の息子である少年と“ワタリ”と呼ばれる『光脈筋』と共に旅をする少年との交流を描いたやるせなくも心温まるお話。

    #切ない #泣ける #深い

    0
  • アフタヌーン 2021年5月号 [2021年3月25日発売]

    『蟲師』の新たな短編が掲載!

    『蟲師』の短編を読みたいが為に買いました。

    本当にすごく短編ですが、化野先生とギンコの二人が達者にしている姿が観られて本当に嬉しいです…!!!

    #ハッピー #癒やされる

    0
  • 蟲師(5)

    『蟲ピン』の使用例が観られる!

    閉塞的な村(島)社会のその地の独特な風習などを見ると、現代人の価値観からしか物事を見られない自分としては少しゾッとする部分もありますがそこがまたこの作品の“異質”な雰囲気を生み出している要因になり、それがまた“魅力”に繋がっているのでしょう。

    一巻で登場した「蟲ピン」ですが、今回実際にギンコが使用している姿が拝めます!格好良いです!!

    『あとがき』の化野先生と野萩が可愛いので是非見て頂きたいです!w

    #切ない #ドキドキハラハラ #深い

    0
  • 蟲師(3)

    主人公が「ギンコ」になるまで

    「重い実」では題名の通り一人の男の葛藤と決意、主人公ギンコの信条が窺える重くとても読み応えのあるお話です。

    そして「眇の魚」では主人公が「ギンコ」になるまでのエピソードが描かれています。
    なるべくネタバレは避けたいので詳しくは紹介できませんが、主人公ギンコの今後の運命についても示唆された内容となり悲しくも愛おしく、とても切ないエピソードです。
    是非ファンの方には一読して頂きたいお話です。

    #泣ける #切ない #深い

    0
  • 蟲師(2)

    「やまねむる」収録巻

    私は『蟲師』のお話の中でも「やまねむる」は5本の指に入るくらい大好きです。
    そこで暮らす人々と山との関わりや主人公ギンコが普段は表に出さない真情の吐露など、見所ばかりなので必見です!

    そして「筆の海」では、他の蟲師が『蟲』をどう見ているかが垣間見えるお話で、ギンコと同じ『蟲師』でも人によって『蟲』への見かた・接し方が大分違うのだという事が窺い知れます。
    では何故ギンコは“今”の様な考え方になったのだろうなど色々と考えさせられるお話です。

    #切ない #深い

    0
  • 蟲師(1)

    『魅せ』られる!

    生と死の間に在る奇妙で奇怪な存在であるモノ───『蟲』。
    このお話はその“者”とも“物”ともつかぬ曖昧なモノたちが引き起こす不思議な現象を解明し、対処法を究明してきた『蟲師』を生業とする主人公・ギンコが旅路の最中で出会うその土地に住む蟲と人々との群像劇です。

    『蟲』が原因とされる怪奇現象としては昔の日本の所謂『俗信』に似ている所があり、そういうものらをこのお話ではうまく『蟲が引き起こす現象』として結び付け、主人公たち『蟲師』が「人智を超えた特殊な能力」で解決していくのではなくもっと現実的で具体的な対処法を講じていく様がとてもよく設定が練られている事が窺えそこがこの作品の大きな魅力の一つ...続きを読む

    #深い #切ない

    0
  • 中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。(1)

    面白い!

    京極堂が古本屋店主になる前、教師をしていた頃のお話と訊いて正直「原作者がどのくらいお話に関わっているのか」「さほど関わっていないなら読まなくてもいいかも…」とその事が気になって読むかどうか迷っていたのですが、志水先生のキャラデザは気に入っていたので読んでみたら予想以上に面白い!

    基本的に中禅寺の教え子の女生徒の身の回りで起きる不可思議な現象などを中禅寺先生に相談するという構図で、原作小説本編のように重く陰鬱なストーリーではなく全体的にもっと軽いノリで読めるので一気に3巻まで読んでしまいました。

    本来ならここでは1巻の感想を書くべきなのでしょうが敢えて本編内容には触れず、『百鬼夜行シ...続きを読む

    1