あらすじ
この世はヒト知れぬ生命に溢れている――。動物でも植物でもない、生命の原生体――“蟲”。それらが招く不可思議な現象に触れたとき、ヒトは初めてその幽玄なる存在を知る。蟲とヒトとをつなぐ存在――それが“蟲師”たる者。アフタヌーン・シーズン増刊から生まれ、アフタヌーン本誌の大人気作ともなった作品、待望の単行本第1集。
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見慣れた動植物とはまるで違う、生命の原生体に近いもの。
「蟲」と呼ばれる異形のものは、形や存在があいまいで、誰にでも見えるものではない。
そして、時に「蟲」は、ヒトと…ヒトの営みに作用する。
これは「蟲」とヒト、そしてその間に立つ者「蟲師」のお話です。
雪夜に耳を病む者が出る村(1巻)、生き神のいる島(3巻)、
天の糸を掴んで姿を消した妻(6巻)、死が伝染する里(8巻)など
数々の奇妙な現象、様々な特質を持った「蟲」と人々の様子が描かれます。
また、作品内の時代設定ははっきりとはしません。
登場人物のほとんどが和装に身を包むものの、主人公である「蟲師」のギンコは洋装です。
産業革命による機械文明とは無縁に、農業や漁業に従事する村里が広がっています。
定かではない時代設定において、摩訶不思議な「蟲」や人々の生き死にを描く『蟲師』という作品は、
どこでもない、あるいは彼岸でもあり此岸でもあるような、あいまいな世界の感覚をもたらします。
それと同時に、作品全体を取り巻く静けさ、妖しさに心惹かれてしまうのです。
幽霊や妖怪といった異形異類の存在を語る怪談や伝承に惹かれる方は、ぜひ読んでみてください。
民俗的で、幻想的な魅力漂う作品です。
感情タグBEST3
怖いが綺麗
初めてこの作品を読んだのはもう10年以上前
いとこに勧められて一気読みしたが、とにかく引き込まれる作品だった。
久々に読んだが、やはり引き込まれる。
そして、少し怖いが美しいと思える作品です。
一つ一つの短編が短編で終わるには勿体ない強烈な印象と余韻を残します。
まだまだこの登場人物のこれからを見たいのに…と。
話は色々謎が謎のままのことも多いが不思議と設定が甘いとか緩いとかの感想は湧いてきません。
仄暗い世界観がやみつきになる。
もっと多くの人に知ってほしい
蟲によって引き起こされる不思議な現象を主人公が解決していく短編形式の漫画です。世界観にはまれればすごく好きになる漫画だと思います。ぜひ1巻読んでみてください。
Posted by ブクログ
雰囲気が好きです。淡々としていて、絵もざっくりしているのにとても綺麗。
蟲と共棲していくはなし。それは自然と共棲していくのに似ていて、怖いような、美しいような
そこにある人々のくらしもまた、美しい。
アニメも秀逸でした。
どこかに録画保存していたはずなのですが・・・もう一度観たいです。
Posted by ブクログ
(再読)耳に手を当てて聞いてみたり、ふたつめの瞼を閉じようとしてみたり、自分もそれらに出会えたらいいなと試してみたりした。
そんな15年前の記憶を思い出した。
Posted by ブクログ
YouTube(また!)「ゆる民俗学ラジオ」というチャンネルで紹介されていて、めっちゃ興味をもった漫画。
「蟲」というのは「ムシ」と読むがいわゆる昆虫などの「虫」とは違う。
生命を分類して、人の体に例えると、手の指の四本が動物で親指が植物とする。人間は指の中でも一番長い中指(最先端)で、それぞれの指を根本まで辿った手首くらいのところには菌類や微生物など、動物と植物の区別を付けにくいものがいる。もっともっと遡って、腕も過ぎ、肩も過ぎ、心臓のあたりにいくと、生命の原子体に近いものたちがいる。それらは「蟲」あるいは「みどりのもの」とよばれ、形や存在があいまいで、「見える性質」とそうでない者に分かれてくる。透けているものいて、「幽霊」や「妖怪」のようなものも正体は「蟲」だというものもある。そういう五感で感知しにくいものを感じる時に補っているものを「妖質」と言って、本当は誰もが持っているのだけれど、普段は必要なく、眠らせている力なので、その感覚を操れるものとそうでないものがいる。
主人公のギンコは「蟲師」という職業で、「蟲」のせいで災いをもたらしたり、もたらされたりしている人の噂をききつけ、訪ねていって対処する仕事をしている。例えば
「柔らかい角」
カタツムリの形をした「吽」という蟲が人間の耳のカタツムリの形をした器官に寄生して、入ってくる音を喰ってしまう。そのために片耳が聞こえなくなってしまった人の耳にお薬を流しこんで、その「吽」という蟲を出して、再び聞こえるようにした。
「枕小路」
見た夢を現世に持ち出し伝染させる蟲「夢野間(いめののあわい)」が枕を通ってその人の夢の中で増殖する。始めは少し役にたつ「予知夢」を見ているのかと思うが、どんどん増殖すると「疫病が流行る」「洪水が起きる」など見たままの夢をどんどん現実化する恐ろしい蟲。それに取り憑かれた人にギンコは解毒剤を渡すが、この蟲は完全に断つことができず、解毒剤を飲み過ぎると宿主の人間が死んでしまう。難しいが生涯、共生していかねばならない。
ギンコは「ブラックジャック」のように片目を隠していて、「鬼滅の刃」の炭治郎のように箱をリュックのように背負って歩いている。そしてその背中の箱は小さな引き出しが沢山ついた箪笥のようになっていて、蟲師としての仕事道具…漢方薬のような物や線香みたいなものなど…が入っている。
時代設定は一応、江戸時代と明治の間ということになっている(それにしてはGパンTシャツ姿のギンコの時もあるのだが、1巻だから定まってなかったのかも)。
蟲を敵とみなしているのではなく共生すべき自然の一部と考えているようで、「蟲師」は蟲を退治するというよりは人間と上手く共生する手助けをしている感じである。
「鬼滅の刃」の暗い雰囲気とちょっと似ているのだが、敵というか相手は「鬼」ではなく、「蟲」で、「滅亡」させようとするのではなく、「共生」しようとするという違いがある。
創作だけど、「そうかもそうかも」とゾクゾクワクワクする漫画。
とても切ない物語
だいぶ昔に読んだ漫画で久しぶりん違読んでみましたが物語の内容も相まって懐かしいけど寂しい、切ない思い出などを思い出したりできました
一世を風靡した傑作
久しぶりに読みましたが何度読んでも面白い。そういう作品をこそ傑作と呼ぶのでしょう。不思議な生命体•蟲を巡る、どこか恐ろしくもある昔話のような独特な世界観は何年経っても色褪せませんね。
匿名
ありそうで無い話
最初は蟲の概念が捉えにくくてよく分からない感じもしたけど、読み進めていくと何となく
昔から日本人の生活に溶け込んでいる不思議な現象の犯人みたいな感じ?って勝手に理解した。
確かに「癇のむし」「虫の居所が…」「虫の知らせ」とかいっぱい謎の虫用語があるもんね。
日本昔不思議話みたいかな。
Posted by ブクログ
⭐︎5.0
全10巻、読書済み。
世界観が凄い好き。 世界観に合った絵柄が雰囲気出してて没入。 1話1話がすごく洗練されていてどこをいつ読んでも面白い。
アニメ未視聴の方はアニメも見てほしい。曲と効果音?が、世界観をすごく上手く表現してて。100点のアニメ化だと思った。
匿名
良作
不思議な世界観にぐいぐい引き込まれて、夢中で読んでしまう。
読み返しても面白い。
どこからこんな世界観や発想が出てきたのだろう。
1個1個のエピソードから色々考えさせられてしまう。
緑の盃、阿と吽の話、毎回飽きない。
φ(. . )
この作者の作品は大方持っていて揃えている。
蟲師。空気感にひんやりと惚れた作品である。
妖怪はずっとよき。蟲という妖怪は嫌いにはならない。
『魅せ』られる!
生と死の間に在る奇妙で奇怪な存在であるモノ───『蟲』。
このお話はその“者”とも“物”ともつかぬ曖昧なモノたちが引き起こす不思議な現象を解明し、対処法を究明してきた『蟲師』を生業とする主人公・ギンコが旅路の最中で出会うその土地に住む蟲と人々との群像劇です。
『蟲』が原因とされる怪奇現象としては昔の日本の所謂『俗信』に似ている所があり、そういうものらをこのお話ではうまく『蟲が引き起こす現象』として結び付け、主人公たち『蟲師』が「人智を超えた特殊な能力」で解決していくのではなくもっと現実的で具体的な対処法を講じていく様がとてもよく設定が練られている事が窺えそこがこの作品の大きな魅力の一つです。
その上『蟲』と関わった人々の個々のストーリーや心理描写・その末路なども丁寧に描かれているため、架空のはずの『蟲』という存在がこのお話の中では『実在し世に影響を及ぼすモノ』として妙な現実味を感じさせる要因にもなっているのだと思います。
兎にも角にも、この独特な世界観を是非多くの方と共有したいと思わせてくれる『名作中の名作』です!
(アニメもすごく原作の世界観を忠実に再現されていて、かつ作画や背景・演出やBGMなどどれも美しいので一見の価値ありです!)
(※作品の世界観的には少し彩度が低いというか暗めなお話も多いので、そういうのがあまり好みではないという方にはこの作品の雰囲気は合わない所もあるかもしれません)
余韻がすごい
実世界とはかけ離れたお話ですが、人生観というか、様々なことを考えさせられるお話です。一つ一つが、一人一人の人生の相談のよう。
旅する蟲師と出会う人々
蟲師という仕事をしながら旅をする男、ギンコが先々で出会う人々と彼らに関わる蟲との出来事を記したお話。
蟲とは、「みどりのもの」と呼ばれ、一般的な昆虫とは違うあらゆる生命の源流となるもの。
蟲師とはその蟲に関するあらゆることを取り扱う医者のような人たちである。
1巻目はギンコのパーソナリティなどの情報はなく、旅をしながら仕事をする彼と、蟲で困っている現地の人々との会話で話が進んでいく。
『緑の座』は奥深い山に住む少年が左手で絵を描くことによってそれらを実体化させる力を持ち、半ば蟲となった少年の祖母との再会を描くお話。
『柔らかい角』は雪深い山奥で音のうるささに悩まされれた角の生えた少年と、同じ病で亡くなった彼の母親のお話。
『枕小路』は予知夢を見てしまう男の人生の最期を描いたお話。
『瞼の光』はどんな医者からも見放された光に過敏な少女と彼女を見守る少年のお話。
『旅をする沼』は移動する沼とともに生きる女性のお話。
この5編から成り立つ。
どのおはなしも蟲の及ぼす作用によって人生を否応なく変えられた人たちばかりだ。
そして迎える結末もすべてが後味のよいものでもない。
なんとなくボーッと見ているときに出てくる透明なものが蟲だったらちょっと怖い。
アニメが切欠で読み始めました
無理に蟲を退治するという考えでなく、時に共存の方法も考えたりするギンコに好感が持てます。
1巻だと柔らかい角が一番好き。
話の合間に作者が聞いた不思議な話のエピソードが書かれていて、有名どころでなくても身近に不思議な現象はあるんだなと感じられます。
幻想的ファンタジー
この国の風土に昔から住み着いていた化外のもの 蟲を幻想的なタッチで描き出している。
連作短編集の形態をとっているところが読みやすくて良い。
冒頭の第一話から引き込まれてしまった。小説の京極夏彦をいくらか思わせるような作品が多い。
話の内容からいくらでもおどろおどろしい絵が描けそうなのだが、節度ある絵柄でグロテスク感を抑えているところが良い。
不思議
怪奇現象と言われるものが"ムシ"という生き物の仕業でそのムシに取り憑かれた人の治療をするのがムシシである主人公。
ハッピーエンドで解決出来るものや、悲しい結末が待っているものとかあって、面白いです。
きっとどこかにある世界
そっと人生に寄り添ってくれるような作品です。
1話完結なので、回によって感動ものだったりホラーだったり
テイストの違いはありますが「蟲」との共生が軸になっています。
ファンタジーだけどどこか懐かしい、
もしかしたら今も日本のどこかにあるかもしれない世界が心地よく、
登場人物の言動も繊細に描かれ、心をぐっと掴まれました。
少しずつ明かされる「蟲」という存在や世界のしくみは
蟲の影響を受けずに生きる人々には理解する必要はないけど
確かに共生していて、もしかしたら私たちの生きる世界にも
そんな存在があるのかもしれないと思わせてくれます。
何が一番の魅力か説明することは難しい作品ですが、
古事記や日本書紀のように、現実なのか空想なのか曖昧な記録を
少しだけ覗いているワクワク感は一つの魅力かと思います。
ヒトの隣人として描かれる「蟲」が生き生きとしていて物語を彩っている。
ストーリーは1話完結。どの話も圧倒的で独創的な世界観で語られていて、読み応えがある。
匿名
ずっと覚えている
友人に借りて読んだのはもう10年以上前のことですが、どの話もかなり覚えていたので自分でも驚きました。この作品自体がまるで「蟲」のようだなんて思ってしまう。人生で一度はぜひ読んでほしい、言葉では全く説明することのできない、これぞ漫画でなければ表現できないという稀有な作品です。
Posted by ブクログ
地球(?)に生きるのが人間だけではないと気づかせてくれる作品。作品の世界では、蟲という存在が人間よりはるかに以前から存在し、人と交わることで様々な怪異が起こる。
奥深い作品。
Posted by ブクログ
7年ぶりくらいの再読。作者の受賞作「瞼の光」は鮮烈に記憶に残っていた。知覚の微小な違和感や気付きを与えてくれる。静かに時間の流れの積層を感じながら読める、心地よいテンポのある漫画だなぁ。
Posted by ブクログ
・大好きなまんが。
・静かな雰囲気がとても好きです。
・ファンタジーのくくりとは思えないほどにリアリティがあって、もしかして本当にこの蟲はいるんじゃないかなぁ~という気分に浸れます。
・ひとつひとつから作品の良さがにじみでている。
・完結はすごく寂しいと思わせる名作です。
Posted by ブクログ
読み切りから読み続けていたシリーズ
独特の世界観は、どこか昔懐かしい
1話完結の物語は、幼い頃に誰かから聞かされた覚えがあるような、無いような…
そんな気持ちにさせられる良作品
実写化という強姦に遭ってしまったのが口惜しい。そんな作品の一つ
Posted by ブクログ
これは☆5にせざるを得ない。
一話完結モノでこれほど引きこんでくれる作品はめったにない。
そういう意味では茄子と少し似た系統かな?
絵柄も良い。世界観も良い。こういった作品は作者の趣味的に気持ち悪くなりがちなのだけど、サッパリしてると思う。そこも良い。
絵柄で似た系統は、高野真之さんや、冬目景さん。だと思う。
いやー、これは良い作品に出会えたな。
Posted by ブクログ
絶対に一生売らずに子孫に語り継ぎ墓場まで持っていくこと決定の漫画。
一冊読むのに何時間もかかります。全てのコマの筆致を細かなところまで追い、モノローグも台詞も一度読んで頭の中で反芻して意味をしっかりと理解し、そのページに描かれている空気や雰囲気を読み取ってからでないと、ページをめくれません。
題材が凄いとか面白いとか、そんな陳腐な感想じゃダメだと分かっているけれど、ボキャブラリーが無いのでうまく表現できない。とにかくこの漫画は、もう漫画というより文学作品。この言い方が合っているのか分からないけれど、娯楽作品としての漫画とは一線を画していると思います。
Posted by ブクログ
とても好きでした、夏目友人帳と同じ匂いを感じました。
実は映画から入ったので漫画を読んだとき違和感があったのですが、今では映画の方が異質です。
シリーズを通してほんわかした気持ちになれたり、教訓のようなものを感じたり、面白い面白い作品でした。
Posted by ブクログ
表紙が和紙で出来ていて驚いた。"蟲"って言うからグロいのかと思ったけど内容的にはすごく落ち着いた気分にしてくれる話ばかりだった。一話完結のかたちだから読みやすかった。
Posted by ブクログ
鎖国が続いてるくらいの、あやふやな時代の日本。
人々は、奇妙な「蟲」という存在と共存していて、そんな人々の暮らしを支えるべく、蟲師のギンコは旅を続けている。
蟲はやっかいな存在で、ときには人に深刻な害を与えるが、悪意はない。
蟲師ギンコは「そいつは蟲のしわざですな」と語り、淡々と治療を試みる。基本的にギンコは語り部だが、ギンコの過去が描かれたり、ギンコ自身がトラブルに巻き込まれるケースも多い。
作者の想い入れが大きいのだろう、しんしんと雪が降り積もり、孤独と灯りの暖かさを同時に感じる、冬の描写がとにかく印象的な漫画。
肌触りの良い和紙で作られた表紙や、水彩で描かれた鮮やかな色彩が、いっそう幻想的な雰囲気を楽しませてくれる。
Posted by ブクログ
ひとつひとつの物語に切なさも恐ろしさもあり、しかしどこか温かい。山や海といった自然やそこに住む人々の描写がとても癒しだった。何故か食べ物がすごく美味しそうに感じた。蟲師の世界観が好き。ギンコさんも大好き。年齢不詳だが。初期はちょっとした聖人のように感じていた彼の生い立ちも巻を追うごとに触れてくれて嬉しかった。
最後はやっぱりこんなふうに終わるんだなあと思った。気になるところもあるが、この漫画の基本はそこじゃないのだろうな。
ギンコさんの旅を追えなくなるのが寂しい!
Posted by ブクログ
形の無い気配。「いる」よりも「ある」と言った方が正しいような、何か。日本人なら誰しもが一度は経験したことがある、妖怪とも言えないけれど感じられるモノ。
人間は何か分からないものには本能的に忌避感情を持つらしい。だがそれに名を付け、ラベルを貼ることで分類し、安心する。
私にとってはその作業をしてもらったのがこのお話だ。
おばあちゃんが孫に語る昔話の世界。時代も場所もあやふやだけれど、つながり続けるその気配のせいで、その物語の住人を近くに感じることが出来る。
日本のお話特有の、根底に走っている仄暗さが本当に魅力的だ。ややもすれば単調になりがちだけれど、人知を超えて生命そのものに近い者たちが織りなす物語は自然で温かい。
突き放すお話も、哀しさだけが残るお話も中にはある。でもそれらですら、ささくれだった心を優しく潤してくれる。
Posted by ブクログ
深く、ちょっと薄暗く、静かな世界に浸りたいときに。
アニメは何年か前にふんわり視聴済み。古い漫画と知ってびっくり。
風景がすごかった。なんでこんな景色が描けるのだろう、と感動。
いろいろな出来事があるけど基本全部蟲のせい(蟲師だからね・・・)。
Posted by ブクログ
漆原友紀が天才すぎてひれ伏すしかねえ
世の中にはとんでもない才能の持ち主がいるんだなあ
全く説教臭くなくひとつひとつの物語の行き着く先をただただ見守ってる感じがとてもよい
ものすごく悲しい出来事も、人物の感情の昂りをさほど描かずに淡々と話が進むから、私も仕方がない人生の摂理みたいなものを飲み込んで生きよう…と思った
作品から滲み出るもの悲しさとか渋さが読んでて身体に沁み入る感じ。かっこいいなあ……
昔実写映画化されていたなぁ…と読んでみましたが、そういえば虫は苦手でした(笑)。人体等に憑りついた"蟲"を退治するお医者さん、"蟲師"の診断書的な物語…かしらね。古き良き時代の日本を下地にしたハイファンタジーな世界観は好みだし、蟲と対峙する様々な現象や展開も面白かったですが…蟲………。漫画なので当然"絵"になっていて、余計にゾワゾワと背筋が寒くなるコトしきりでした。面白いけれど読むのが辛い!!ジレンマです^^;
面白い!
蟲と呼ばれる不思議な生き物の話ですがとても面白いですね。
とくに、作者独特の唯一無二の世界観が素敵です。
独特なフワフワとした絵柄とストーリーなので、人を選びそうですが、ハマる人はハマると思います。
Posted by ブクログ
緑の盃
雪深い里
予知夢
二つめの瞼
生きている沼
某友人帳のような気配。
ギンコも2つとも目がなかった。まだ蟲に魅入られたままなのだろう。
妖怪のような位置付けの、蟲という作者の描き方は好き。
Posted by ブクログ
手塚治虫の中でも、特に「どろろ」が好き(小学生高学年の時に受けた衝撃を忘れない)な私としては、この漫画に「どろろ」的な何かを感じました。
蟲というのは、妖怪とは違うのかもしれないが、あまり気持ち悪くなく、人間、蟲どちらもの儚さの方が際立っている。
もう少しくどく、グロテスクな、悪を感じるような部分がどぎつくてもドラマチックになるのでは。
ただ、このさわやかさ、儚さが良いのかな。
主人公のギンコはさわやかなんだから、たばこ吸わない方が良いのでは?と思ったけど、何か意味があるのかな?
蟲よけとか。
Posted by ブクログ
話どれもが一捻りされててどれも面白い。
美しくも残酷な話があったり。でも根底に優しさがあって。だからこそ残酷に移るのかも。
独特の雰囲気と世界観がとても好き。
Posted by ブクログ
bookliveセール
タイトル見たことはあったけど、むししって読むのね…。
非常に感想言いづらいけど、雰囲気としては好み。
続刊買うほどではないけど。
Posted by ブクログ
今までに無い世界観で、グイグイと引き込まれる作品でした。
すべてが救われるわけではなく、時には沈むことも。
けれども、それがこの世界なんだな…と、ストンと落ちてくる感じでした。
最後のあとがきがまた好きでした。
Posted by ブクログ
おどろおどろしい訳でもないし、愉快だったり、もの悲しい訳じゃないけどなんだか目の離せなかった作品。口伝や読み物で伝承されているアレやコレやがベースなのかな?
とりあえず一巻だけ。なんて状態じゃよく分からないけど続きは読みたいって思えた。
Posted by ブクログ
男の子マンガっぽい設定のマンガですね。
生きているのか死んでいるのか、物なのか者なのかもはっきりとしない「蟲」と、ある蟲師のお話。
グロテスクな描写は苦手ですがなんとか大丈夫でした。気持ち悪さを前面に出している感じではなかったので。1つ1つの蟲の生態(?)も作りこまれていて面白かったです。でもストーリーがこの調子でずっと続くのであれば、この先は読まなくてもいいかなぁ、という感想。やっぱり男の子はこういうマンガ好きなんでしょうかね。
Posted by ブクログ
生命の原体に近い「もの」である蟲。その蟲が人間に影響を及ぼした現象を解決する蟲師ことギンコの物語。
僕がこういう妖怪のような存在が出現する和風ファンタジーでいいなと思うのは、結構理屈っぽいところだ。きちんと現象に対して原因を示す。その前提を踏まえて各作品の色が出ているように思う。
現象を人間に限りなく近づけ、かつその「理屈」を強くフォーカスしたのが『当て屋の椿』ならば、この『蟲師』は現象を引き起こす側に焦点を当てている。最大の特徴は蟲たちを「生き物」として見せている点だ。前者が人間同士の関係ならば、後者は人間と蟲、つまり現象を引き起こすものの関係。そんな見方をすると、自分の好みがどちらかわかるかもしれない。