久山葉子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
多動脳は原始からの狩をする生活では役に立つ能力だったが、現代社会においてはその脳の働きを上手に経済効果に結びつけるような物に興味を持つようにすると、上手く働くがそうならない場合は、依存物質で脳の安定を満たそうとしてしまう。
有酸素運動を取り入れることで、集中力の分散を防いだり、20分程度の集中の後休憩を入れたりと、自分でコントロールできる人はする。どうしてもコントロールできない場合は薬に頼るのはありだと筆者は考えているが、昨今の多動であれば即薬の処方という動きは少し違うのではないかと例や数字を出して説明している。多動脳には有酸素運動が効果があることがわかって良かった。 -
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Posted by ブクログ
・人間の適応スピードは現代の進化よりも遅い。例えば、クモやヘビには危機を感じる扁桃体が反応するが、喫煙やシートベルト未着用には扁桃体が反応しない。人間の環境に対する適応は現代の変化のスピードよりも遅い。むしろ、現代の変化のスピードが早すぎるのかもしれない
・メンタル不調の人がスマホをよく利用するのではなく、スマホ利用時間が長い人がメンタル不調になる研究結果が多数ある。基準はI日2時間以上利用する人がメンタルに不調をきたし始める。総じて、大人が自分で管理できない事柄を子供たちが管理できるはずない。親がきちんと利用時間を制限した方が脳の発達に支障をきたさない。研究結果では、スマホの利用で脳の発達 -
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Posted by ブクログ
山岳ミステリも入ってきてワクワクする。
ほとんどのファンがそうかもしれないけど、ラーションのミカエル&リスベッドに魅了されて読んできたとすれば、このミカエルもリスベットもよく似た他人。ミカエルはリスベッドに「拍手、拍手」なんて返信しない。アホみたいにタバコ吸ったりエリカとの上質な会話もなくなってしまった。もう、別のストーリーとして読むべき。公式な同人誌なのかもしれない。
上述した通り、山岳ミステリが入ってDNAからホームレスのルーツを探るところは面白かった。高山の酸素量に耐えられる人種ってすごい。肺活量を必要とするスポーツ選手や他の職業では大活躍なのでは?
下巻でいよいよカミラとリスベ -
Posted by ブクログ
いまは「障害」という扱いのADHDだが、狩猟採取の時代ではむしろ生存するために不可欠な能力だったという見方は目からウロコ。遺伝子のバグではなくて、必然の出現であり、現代社会との相性が良くないだけと考えると、親としても気持ちも軽くなる。
現代社会であっても、グループにADHDの人間がいた方が創造性が高くなるという研究もあるそう。
また「ハイパーフォーカス」といって、特定の分野で突出した集中力を発揮する場合もあるとのこと。
自分と周囲が弱み強みを理解すること、そして、自分に向いている場所を見つけ、そこで上手くやって行くためのある程度の生活や仕事のテクニックを身につけることが大事だなと思った。
ま -
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私たち人類は、歴史上かつてないほどに豊かで快適に暮らせるようになった。それなのに、なぜ精神的な不調を抱えている人がこんなにも多いのか。その答えを探るのが本書の目的。
人類の脳はとてつもなく賢いはずだ。なのに、なぜ持ち主の気分を常に良い状態に保つことができないのか。また、なぜいつも感情面で持ち主の足を引っ張ろうとするのか。
これらの謎を解く鍵は、自分たちが「今どこにいるか」ではなく、「過去にどこにいたのか」に目を向けること。
まず言えることは、私たちは死亡率が異常に高かった古代人たちの生き残りの子孫だということ。祖先のうちの誰一人として、子どもをもうける前にライオンに食われたり、崖から落ちた -
Posted by ブクログ
結論としては『運動脳』と一緒で、運動がうつやストレスに効果的であるということ。
狩猟採集民族や発展途上国よりも近代化社会の方が同じ時代に生きていてもストレス度合いが高いことがわかっている。私たちのライフスタイルは、「運動」と「仲間と一緒に過ごすこと」が欠けているのではないかと本著では考察している。コロナ禍にzoom飲みがあったけれど、やはり対面に勝るものはないんだなあと思う。対面とオンラインではグループに属している、誰かと繋がっているという初回欲求の満たしに大きな差が出ている。もちろん対面がより連帯感を生む。そして、都会より田舎の方が精神状態が良いことがわかっている。加えて、非喫煙、環境汚染も -
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