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Posted by ブクログ
ADHDが昔から存在し、縄張り争いや戦争において活躍したのは実はADHDの特性をもつような「気になったら動かずにいられない人」ではないかという視点は非常に面白かった。たとえば、狩猟時代には家で調理や武器づくりをするよりも、狩猟スキルが秀でている人の方が長として相応しかったし、求められていた。今で言うADHDの要素を含んでいる人のように思う。ADHDは後天的じゃなくて遺伝子に組み込まれてるんだから、こんなに昔の日本にADHDの遺伝子があったのであれば、現世はみんなADHDじゃないのか?とも思う。狩猟民族にとってADHDであると、捕獲率が上がり強みになる。農耕民族にとってADHDであると、じっとしてられないから収穫率が下がり、弱みになる。という視点も面白い。
ADHD遺伝子が多い人種ほど大陸を横断しての移動距離が広く、その人たちのおかげで何千年前から土地開発が進んだ、人類が発展したので、ADHDは嫌われ者ではなく人類の進歩に大いに貢献した人々であるとも言える。
そもそも、ADHDはドーパミン受容体の数が少ない。ドーパミンが出ても、受け皿が少なくてうまく結合されないから、みんなが味わえるはずの「喜び」「楽しさ」が分からなくて、「つまんねーから楽しいことしちゃお(簡単にドーパミン(快楽)に繋がるセックス、ドラッグ)」って繋がる仕組みが多いようなので、現世に不釣り合いで生きづらいのは納得できた。
Posted by ブクログ
■ある研究でADHDと創造性の関係を調べるために学生を大勢集めたが、ADHDの学生の方が平均的に散発的志向に優れていることが分かった。いくつものアイデアを思いついただけではなく、かなりの確率で他の人にはない独創的な答えを出した。つまりブレインストーミングに優れていたわけだが、興味深いのはロジックに重きを置いた創造性テストでは結果が良いどころか悪い場合が多かった。
ADHDの人はそうでない人に比べて思考が抑圧されておらず思考の流れにストップをかけないので、ブレインストーミングの際は強みになるが、ロジカルな局面では足かせになってしまう。
■なぜ多くのADHDの人にハイパーフォーカス能力が見られるのだろうか。確かな理由はわからないが進化の過程を考えると納得がいく。ADHDの人はかつて優秀な狩人だった。狩りの決定的な瞬間に鋭い集中力を発揮することで獲物を捉え、生き延びてきた。同時にサバンナの狩人はすぐに気が散ることで常に周囲を観察もしていた。お陰で獲物を見つけられた。集中力に問題があるのに、いざとなるとフォーカスできる。集中力が0か100のどちらかで中間がない。
■神経多様性と「病気」
人間は元々群れで暮らす動物。群れにおいて絶対的に重要なのが、「全員が同じではない」ことだ。人間でも他の動物でも違った特徴を持つ個体が集まっている方が有利である。現在でも狩猟採集社会に暮らす部族の遺伝子を調べると、一部の人はDRD4-7R遺伝子、つまりADHD遺伝子を持っているが、全員ではない。この傾向は世界中で見られる。全員が衝動的で多動だとかえってうまく行かないということ。社会が機能するためには忍耐強く秩序立てて考えられる人や長期的な計画を立てられる人も必要で、全員が衝動に従って行動していてはだめだ。
1990年代にアメリカで「神経多様性」の概念が生まれ、脳の多様性も一つの個性として尊重する考え方から、ADHDや自閉症の見方が変わるきっかけになった。それまでは医学的診断の一つであり、人間の行動の正常な範囲から逸脱した「病気」だとされてきたが、身長や髪の色が違っても異常だとみなされないように性格もそうであるべきだ。自閉症も人間の個性のバリエーションの一つに過ぎない。
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