久山葉子のレビュー一覧

  • 脱スマホ脳かんたんマニュアル(新潮文庫)

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    注意散漫、睡眠不足、イライラ…その悩みの原因はスマホにあった。ベストセラー『スマホ脳』ジュニア版。
    とても便利なスマホも、使い方を間違えれば害悪にしかならない。自己抑制は大人でも難しいのに、未成年者には尚更だと思う。自分の子供にも本作を薦めてみるが、果たして…。

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    2023年06月19日
  • 最強脳―『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業―(新潮新書)

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    運動は記憶力、ストレス、自信、幸福、とにかく色々なことに効果あり。
    スマホに時間を費やすのはもったいない。規則正しい生活、運動+スマホ1.2時間推進だけどその生活している人はほとんどいない。
    これからスマホの使い方、運動、気をつけたい。

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    2023年06月15日
  • スウェーデンの保育園に待機児童はいない 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし

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    感想
    日本の良さを維持したまま待機児童を減らす。保育園を増やす、職業家政婦を増やす。手段は多くある。しかし実行しなくては意味がない。

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    2023年06月03日
  • こどもサピエンス史 生命の始まりからAIまで

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    人類が進化していく章は面白い
    わくわくするような感じでした
    後半は重たいなー
    実際人間がやってることなんだけど
    この本も宗教本と同様に物語を強調しすぎじゃない?

    学校で学ぶのは権力者の歴史
    農民や奴隷のことは出てこない
    ↓
    宗教は人間が作った物語
    世界を支配していると思い込む

    侵略されていく歴史ひもといていくのはしんどい
    自分達だって民主主義を押しつけているのかもしれない
    でも!人が殺されていくのは違う…

    科学や文化が発達した利点があるという結論にしてるけど
    それも曖昧な書き方で読者の考えを引き出すような内容でした

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    2023年06月02日
  • 許されざる者

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    ネタバレ

    海外ものをよく読むけれど、
    上手いなと感心する翻訳と、
    ところどこと、ムムム・・・???と感じてしまう翻訳がある。
    本作は後者かな。
    もっと軽妙に読み進められるはずにのシチュエーションだと思うので、ちょっと残念。

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    2023年05月15日
  • 許されざる者

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    ネタバレ

    スウェーデンが舞台の長編ミステリー
    史実を絡めて物語が進むので現実味が強い作品でした。

    主人公は元凄腕の長官ヨハンソン。
    退職後に脳梗塞になり入院先の主治医から25年前のある未解決事件の話を受ける。
    時効を迎えている今、法的に罰することが出来るのか?また犯人は誰なのか?

    中盤で犯人像が明確になり、
    そこからどう追い詰めるかが面白かった。
    個人的にマティルダとマックスのキャラクターが良かった!2人が居てくれて良かった。

    ヨハンソンはもう少し体に気を遣って欲しいな。

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    2023年05月06日
  • 許されざる者

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    スウェーデンミステリーの大御所、GW・ペーションの作品を読んでみた。主人公が脳梗塞で倒れ、運ばれた病院の主治医からの依頼で、時効になった事件を再捜査する。協力者は個性的な面々で面白い。後半、事件の成り行きを知りたくて一気に読んだ。
    裏切らない展開である。

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    2023年03月31日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

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    ネタバレ

    山好きなので、エベレストが舞台になるのを知って小躍りしたけど、読んでみて残念。
    リズベットとミカエルが別件を追いつつもその事柄が一つに収斂していくのではなく、エベレストの件はリズベットに直接関係が無かった。二重スパイの話にもっとザラも深く関わっていて、その件でもリズベットに危機が及ぶとか、そういう関わりがほしかった。
    カミラが小物で美女という以外に取り柄がなさそうだし、リズベットは頭脳を駆使して出し抜くわけでもないし、エベレストで起きたシェルパの謎も大したこと無かったし、謎っぽいワードを細かくしてぱらぱらと落とした感じ。
    シェルパのDNAのくだりは興味深かった。

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    2023年02月26日
  • 白夜に沈む死 上

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    ノルウェーのほぼ最北に位置する町を舞台にしたミステリー。油田開発を狙う企業とトナカイ所有者、新しく入植した町の住民とサーミ人との軋轢。ノルウェー南部から来た新人警官が先輩と共に立ち向かって行く、と言うシリーズ2作目。今更ながら地図を見て驚いた、これ程南北に長い国とは。下巻が楽しみ。

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    2023年02月21日
  • 影のない四十日間 上

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    北欧3カ国共通に「トナカイ警察」ってのがあるそうで。その人らが事件を追う作品。あらすじはよさげなんですけども、日本でいうとアイヌ的な差別が背後にありそう、なんだが、全然頭に内容が入ってくる前に、返却期限過ぎてしまった(相性絶対あるよね。久々にボラーニョでも読もうかなーと思って、絶対に確実に50年先も文庫化はしないと思うんだけど、じゃあ電車のあの落ち着かない環境で読めるかというと、多分自分には無理で、結局内容スカスカの本しか頭に入って来ないのに、そういうのをつかまえては、悪口言っていて、なんかヤンキーみたいだ。

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    2023年02月14日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    ネタバレ

    少し同じような繰り返しの場面と、よけいな描写が多い。マーリンとレオの下りなど、何度もミカエルが会って聞き出すことでもない。レオとダンの危機も、男二人ならいくらでも初老の女相手にねじ伏せられたろうし、なにをもたもたやっているんだろう、会話が長くて緊張感がない、と感じてしまった。
    必ず上下巻程度の分量にしなければならないというがために、展開を引っ張ったように思える。

    株価暴落は、事件に全く関係のない現実風のトピックを出すことで、レオのいた虚飾の世界とリンクさせる意図なのだろうか?数字だけの、駆け引きだけの脆い世界…。それとも丁寧に危険を冒して暴いた人体実験の真実よりも、センセーショナルな不確実な噂のほうが勝ってしまう様子を描いて、ミカエるの言う真実の価値の暴落に、警鐘を鳴らしたかったのだろうか。

    レジストリーにいた研究者の口から語られた、環境が人格に大きく関係しない、という論理は一理ある。成長するにつれ、自分の置かれた環境がなじむ人もいれば、全くなじまずここには居場所がないと感じる人もいる。環境だけが人格を形成するなら、誰しもが生まれた場所で満足し、人生を送るはずだ。テレビでも本でもなんでもいいが、何かしら外部から刺激を受けその知識を得たい、その仕事をしたい、別の場所へ行きたい、と思うことは、何かしら好奇心が刺激されているわけだ。その好奇心の誘因は遺伝子の作用なのかもしれないが、そこにある環境が作用しているわけではなく、自分が選択しているわけだ。もちろん環境が全く作用しないわけではない。遺伝子だけでも環境だけでもない。レオとダンのように好奇心と才能が合致する人はラッキーだ。人間は面白い。

    リズベットの描写だけは確立していて、相変わらず不器用でかっこいい。ホルゲルへの追悼の言葉が際だって素晴らしく、涙を誘った。

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    2023年02月05日
  • ミレニアム6 死すべき女 上

    出だしはおもしろくて、謎のホームレスが強い印象でした。
    そのうち、いつも通りいろいろな人物がわらわらと出てきて、また複雑になりましたが、、、。

    リスベットの描き方に思ったほどの鋭さがなく、単調に思います。

    #感動する #切ない #ドキドキハラハラ

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    2022年09月30日
  • 悪い弁護士は死んだ 上

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    同じ作者の作品かと何度も確認した。「許されざる者」の主人公、ヨハンソンの人格や事件に向き合う真摯さが、このベックストレームと相反しているからだ。超が付く程の差別主義者で自己愛に満ちた主人公がどんな活躍をしてくれるのかしないのか、下巻が楽しみ。下品でどうしようもないベックストレームだが、愛着が湧いてくるからふしぎ。

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    2022年06月27日
  • ミレニアム6 死すべき女 下

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    ミレニアムシリーズの、今のところの最終巻。リスベットは、妹キーラとの決着をつけようとする。しかし、リスベットとエベレスト登山の話の二つの筋があり、話が割れているのが欠点。

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    2022年05月28日
  • ミレニアム6 死すべき女 上

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    ミレニアムシリーズの、今のところの最終巻。リスベットは、妹キーラとの決着をつけようとする。しかし、リスベットとエベレスト登山の話の二つの筋があり、話が割れているのが欠点。

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    2022年05月28日
  • 影のない四十日間 下

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    CL 2022.5.6-2022.5.11
    今まで読んだ北欧ミステリの中でもひときわ異彩を放つ。サーミ人の生活や、彼らへの差別、邪悪な人たちの言動に怒りがわく。

    日本から見た北欧は、高度な社会モデルを築いている福祉国家というイメージが強いが、原住民を虐げたうえに成り立っていることをはじめて知った。
    本来サプミはひとつなのに勝手に国境を作られて、サーミ人はそれに苦しめられたんだ。

    とても読み応えのある作品だった。
    登場人物それぞれの心が沁みるように伝わってくる。
    ただ、文章がややぎこちないのが残念だった。

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    2022年05月11日
  • 影のない四十日間 上

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    CL 2022.5.4-2022.5.6
    北欧の原住民サーミ人というのをはじめて知った。
    それにしても差別、偏見が酷くて驚く。
    ブラッツェンはもはや犯罪者となんら変わらない。
    でも、次期署長候補なんだよね。なんとも納得のいかないことだわ。

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    2022年05月06日
  • ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

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    一気に読み終えるほど面白かったよ。
    でも、目から入って頭の中で、時とともに霧散するこの感じは、、、残念さと寂しさが入り混じる。

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    2022年04月11日
  • 悪い弁護士は死んだ 下

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     この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。

     同じ作家の別シリーズである本書ベックストレーム警部シリーズが今や、次々と翻訳されているので、期待して読んでいるのだが、このシリーズは、実はユーモア・ミステリー。誰が見てもアンチヒーローな助平ジジイイなベックストレーム警部だけが、喜劇役者のような主人公を演じる。生前のヨハンソンが顔を出してくれるシーンでは、複雑な想いとともにこの別シリーズのヒーローの個性の強さに改めて感銘を受けたりもした。

     ベックストリーム警部は、ヨハンソンと同じ地平にいるくせに、かなり際どい類いの主人公である。悪徳警官とは言わないまでも、私腹をこやし、女性を性の道具として利用、それ自体性差別なのだが、人種差別を含め、あらゆる差別の亡者でもある。

     それでいて彼を取り巻く警察組織の各部署のキャラクターは生真面目な普通の警察小説の地味眼な主人公たち。あくまで捜査責任者であるベックストレームだけが、エロじじいであり、アル中であり、昼寝大好きであり、私腹をこやすための努力を惜しまないダーティ極まりない漫画チックな主人公なのである。

     この手のミステリーで有名なのは、セクハラやパワハラも共通するワーカホリック警部として一世を風靡したあのR.D.ウィングフィールド描くシリーズ主人公であるフロストであろう。どちらも中年の下品男、それでいて事件解決能力の高い主役刑事をヒーローにしたミステリーの双璧と言えるのではないだろうか。

     フロストがどちらかと言えば、一気に沢山の事件を解決してゆくモジュラー型小説とすれば、本編のベックストレームは一つの事件の裏に重なる分厚い謎を運よく、結果的に解いてしまい、最終的に美味しいところをものにしてゆくという皮肉型主人公であるように思う。

     本書でもベックストレームの下品さや強欲さは全開極まりなく、ストーリーはオートマティックに進んでゆくのだが、スウェーデンらしく歴史の世界に入り込んでゆくエピソードの長さには、聞き役であるベックストレーム同様、読者としてもやたら退屈させられた。また歴史上の人物相関図が及ぼす現代の事件への難解度が半端じゃなく、これまでのシリーズ作としては最も長い、と言われる部分がこれのせいだったか、と思うと、ミステリー読者としては辛すぎる構成と感じた。

     作者が、犯罪学教授で、国家警察委員会顧問などの肩書を持っているとのことなので、ともすればストーリーテリングよりも楽屋落ちに近い蘊蓄方面に語りが入ると厄介、という印象がないでもない。

     このシリーズを読み続けるべきか否かを問われるぼくにとっては分岐点的作品である。中盤で100ページ余を費やしての面倒くさいエピソードの集積さえなければ、あれよあれよと解決に雪崩れ込む展開は魅力だ。何よりベックストレームの日常に関わるストーリーテリングの楽しさと、事件の時空スケールの退屈な奥深い語り口を秤にかけると、結論に至らずというのが、現在の私的心境である。あなたはこの怪作を如何、ご判断されるだろうか?

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    2022年04月08日
  • 悪い弁護士は死んだ 上

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     この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。

     同じ作家の別シリーズである本書ベックストレーム警部シリーズが今や、次々と翻訳されているので、期待して読んでいるのだが、このシリーズは、実はユーモア・ミステリー。誰が見てもアンチヒーローな助平ジジイイなベックストレーム警部だけが、喜劇役者のような主人公を演じる。生前のヨハンソンが顔を出してくれるシーンでは、複雑な想いとともにこの別シリーズのヒーローの個性の強さに改めて感銘を受けたりもした。

     ベックストリーム警部は、ヨハンソンと同じ地平にいるくせに、かなり際どい類いの主人公である。悪徳警官とは言わないまでも、私腹をこやし、女性を性の道具として利用、それ自体性差別なのだが、人種差別を含め、あらゆる差別の亡者でもある。

     それでいて彼を取り巻く警察組織の各部署のキャラクターは生真面目な普通の警察小説の地味眼な主人公たち。あくまで捜査責任者であるベックストレームだけが、エロじじいであり、アル中であり、昼寝大好きであり、私腹をこやすための努力を惜しまないダーティ極まりない漫画チックな主人公なのである。

     この手のミステリーで有名なのは、セクハラやパワハラも共通するワーカホリック警部として一世を風靡したあのR.D.ウィングフィールド描くシリーズ主人公であるフロストであろう。どちらも中年の下品男、それでいて事件解決能力の高い主役刑事をヒーローにしたミステリーの双璧と言えるのではないだろうか。

     フロストがどちらかと言えば、一気に沢山の事件を解決してゆくモジュラー型小説とすれば、本編のベックストレームは一つの事件の裏に重なる分厚い謎を運よく、結果的に解いてしまい、最終的に美味しいところをものにしてゆくという皮肉型主人公であるように思う。

     本書でもベックストレームの下品さや強欲さは全開極まりなく、ストーリーはオートマティックに進んでゆくのだが、スウェーデンらしく歴史の世界に入り込んでゆくエピソードの長さには、聞き役であるベックストレーム同様、読者としてもやたら退屈させられた。また歴史上の人物相関図が及ぼす現代の事件への難解度が半端じゃなく、これまでのシリーズ作としては最も長い、と言われる部分がこれのせいだったか、と思うと、ミステリー読者としては辛すぎる構成と感じた。

     作者が、犯罪学教授で、国家警察委員会顧問などの肩書を持っているとのことなので、ともすればストーリーテリングよりも楽屋落ちに近い蘊蓄方面に語りが入ると厄介、という印象がないでもない。

     このシリーズを読み続けるべきか否かを問われるぼくにとっては分岐点的作品である。中盤で100ページ余を費やしての面倒くさいエピソードの集積さえなければ、あれよあれよと解決に雪崩れ込む展開は魅力だ。何よりベックストレームの日常に関わるストーリーテリングの楽しさと、事件の時空スケールの退屈な奥深い語り口を秤にかけると、結論に至らずというのが、現在の私的心境である。あなたはこの怪作を如何、ご判断されるだろうか?

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    2022年04月08日