久山葉子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。
同じ作家の別シリーズである本書ベックストレーム警部シリーズが今や、次々と翻訳されているので、期待して読んでいるのだが、このシリーズは、実はユーモア・ミステリー。誰が見てもアンチヒーローな助平ジジイイなベックストレーム警部だけが、喜劇役者のような主人公を演じる。生前のヨハンソンが顔を出してくれるシーンでは、複雑な想いとともにこの別シリーズのヒーローの個性の強さに -
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Posted by ブクログ
タイトルから、保育園や教育についてもう少し社会情勢的な内容を期待していたけど、内容は移住体験記に近い感じでした。
また、導入部の日本での話は、大都市のママ独特のマウンティングな話に何度か読むのを辞めようかと思いましたが(笑)、スウェーデンに移ってからの話はとても興味深かったです。
もうひとつ考えさせられたのは、スウェーデンと日本における、平等に対する考え方の違いです。同じ条件にするのが平等なのか、ハンディをつけて結果的な平等を目指すのか。日本人の多くが不足しているのはココで、ココが分かち合えれば、日本ももう少し心豊かに生活できる気がします。
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Posted by ブクログ
ネタバレトーベ・ヤンソンをきちんと知りたいと思い読んだ。
印象に残った作品についてメモ。
芸術に対する極めて真摯な考え方は、青春譚と重ねて描かれ、心を洗われる。
随所に出てくる自分勝手で迷惑な人物たちは、マンガであれば戯画化され滑稽さを楽しめるものの、小説の形式だとおもしろくはあるのだけれどもリアリティというか生々しさを感じた。
海や冬や、それら情景描写は確かに北欧感がある。
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■コニコヴァへの手紙
トーベが友人エヴァ・コニコフに宛てた実際の手紙を下敷きにしたとされる作品。
アメリカに旅立ったエヴァに対する主人公からの手紙という形式で描かれる。
芸術について熱く語ること、それを語りぶつ -
Posted by ブクログ
先代の作者スティーグ・ラーソン没後、ダヴィド・ラーゲルクランツが引き継いでからの3作目
ミレニアムのその後が読めてうれしいのだが、今作はどうもしっくりと来ない作品であった
話の展開が緩慢であることに加えて、登場人物が多すぎる
これはまとまりのない印象につながり、一人一人の魅力が薄れてしまう
ミカエルしかり、リスベットしかり、
今作から読み始めた読者は遡ってミレニアムを読んだときに戸惑うのではないかと思う
クールに実行あるのみのリスベットに関してはかなり印象が違うのと、過去の事実をかなりなぞっていることで逆に今作の焦点がぼけている気がする -
Posted by ブクログ
スティーグ・ラーソンがミレニアムの3部作を発表後、亡くなってしまったので後のミレニアムを引き継いだダヴィド・ラーゲルクランツの三作目
比べるのも何だが、スティーグ・ラーソンの描くミレニアムが息をつく暇もなく主人公たちをおいつめるのに対してダヴィド・ラーゲルクランツの展開は緩慢に感じる
主人公の一人、リスベット・サランデルの心情を多く描いているからかもしれない
そして今作のリスベットは決断しない、なかなか決断しない
物語は変死した浮浪者がミカエルの電話番号を持っていたことから始まる
浮浪者はなぜミカエルの連絡先を持っていたのか、そしてなぜ亡くなったのか、指などが損傷している浮浪者は何者なのか?
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購入済み
スマホにつかれる前に必読
ここ数年、自分の集中力が格段に落ちている事には薄々気がついていました。パンデミック宣言以降、YouTubeで短めの動画を次々見る時間も増え、長い文章を読むのが辛くなっている自分に気がつきました。
かなりショックでこの本を読みましたが、当面の対応策が見つかりました。
この本は、
脳が人間の進化の過程でどのように発達してきたか、
だから今のスマホ環境に対し、どう反応しているのか、
分かりやすく説明してくれます。