久山葉子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルから、保育園や教育についてもう少し社会情勢的な内容を期待していたけど、内容は移住体験記に近い感じでした。
また、導入部の日本での話は、大都市のママ独特のマウンティングな話に何度か読むのを辞めようかと思いましたが(笑)、スウェーデンに移ってからの話はとても興味深かったです。
もうひとつ考えさせられたのは、スウェーデンと日本における、平等に対する考え方の違いです。同じ条件にするのが平等なのか、ハンディをつけて結果的な平等を目指すのか。日本人の多くが不足しているのはココで、ココが分かち合えれば、日本ももう少し心豊かに生活できる気がします。
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Posted by ブクログ
ネタバレトーベ・ヤンソンをきちんと知りたいと思い読んだ。
印象に残った作品についてメモ。
芸術に対する極めて真摯な考え方は、青春譚と重ねて描かれ、心を洗われる。
随所に出てくる自分勝手で迷惑な人物たちは、マンガであれば戯画化され滑稽さを楽しめるものの、小説の形式だとおもしろくはあるのだけれどもリアリティというか生々しさを感じた。
海や冬や、それら情景描写は確かに北欧感がある。
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■コニコヴァへの手紙
トーベが友人エヴァ・コニコフに宛てた実際の手紙を下敷きにしたとされる作品。
アメリカに旅立ったエヴァに対する主人公からの手紙という形式で描かれる。
芸術について熱く語ること、それを語りぶつける友がいるということが、とてつもなく尊く思えてくる。
物語としては、その友が遠くに行ってしまっているという距離感もおもしろい。
■ボートと私
十二歳の主人公がペッリンゲ群島一周を試みる話。
海と島と冒険、というテーマがトーベ色の景色として胸に響く。
主人公の年齢設定も絶妙。島に来た異邦人たちへの厳しいまなざしはトーベならではか。
■卒業式
「幸福」というものの描写。
青春を感じる。
■ローベット
「己のみに起因する諸事情により、遺憾ながら貴女との知人関係を終了させてもらう」
という手紙を実はクラスメイト全員に足していた級友の話。
こじらせた青春、というよりは、崇高な若者の哲学を感じる。トーベは彼のような人間をきっと賛美している。
■夏の子ども
「嫌な人物」の描写としてとても参考になる。夏の子どもエーリスの皮肉な感じが生々しく嫌。それにより幸せだった島の家族の平和が脅かされる、という情景描写も。
トムとエーリスが島に取り残される様子はこの上ないピンチ。そのカタルシスを経てのラストシーンは、よい読後感を与えてくれる。
■ある愛の物語
ヴェネツィアで尻の彫刻に惹かれた夫と、妻の話。いい話。
■人形の家
老いた家具職人と銀行員(ともに男性)が引退後に同棲する話。
キッチンでミニチュアハウスを作り始め、二人の間に壁ができ、やがて電気職人がやってきてろう家具職人との盛り上がりを見せ、元銀行員の疎外感が非常にスリリングに描かれる。
が、最後には家具職人と元銀行員の信頼で結ばれる。読後感がよかった。
これも芸術の話、芸術を分かることについての話であり、盟友の話でもある。
■軽い鞄ひとつの旅
男の船旅。自己主張の強く自分勝手な人物の描写がトーベならではか。
■大旅行
パートナー関係にあると思われるローサとエレーナだが、ローサは母親の存在を怖れ、忖度し、自分では意思決定ができず、それをエレーナは突き放す。
身近なこともあり、非常に腑に落ちる空気感と気持ちの悪さだった。
■自然の中の芸術
芸術の島の警備員が、すべてを包む芸術を理解する話。
■リス
孤島に住む女性は明らかにトーベがモデル。それとリスとの関係。
全体に暗さというか、孤独というか、生きづらさを感じた。主人公の統合失調的な自分勝手さは何らかのデフォルメだろうか。
■コニカとの旅/墓/ウワディスワフ
ちょっと小説としてうまく創っている感じはする。
霊的なものの示唆はちょっと直截的で、トーベらしくない気はした。
大芸術家ウワディスワフ氏の自分勝手で迷惑な感じはトーベっぽいか。
■カーリン、わたしの友達
キリスト教や神が主題。トーベはどのような立場なのか、まだ理解できていない。
トーベ自身は宗教者ではなかったと思うが、しかし宗教的なものに対する何らかの距離というか、感覚があることを感じた。
■文通
タミコ・アツミという女性からの手紙。
なんとなく迷惑な感じが強い。
■思い出を借りる女
芸術家を志していた青春時代の同居人の女性に15年ぶりに再会する話。
主人公は名を成したが、彼女はずっとその場所に留まっていて、どうやら精神を病んでしまっている。彼女が思い出をすげ替え、事実を書き変えているさまはホラーだが、それが輝かしかったはずの青春と重ねられることで不気味さを増している。
身近な人も彷彿させた。
■リヴィエラの旅
母娘の旅の話。
なかなかキャラの濃い母親。
■絵
絵が認められ、どこか辺鄙な村から、奨学生として都市のアトリエに滞在することを許された主人公と、その父親との対話。芸術もテーマとしつつ、父と息子の対話としておもしろかった。
■メッセージ
トーベが受け取った手紙。どれも自分勝手で迷惑な手紙ばかり。こういうのばかり本当に受け取っていたのか、そういうものを笑い話として蒐集して、苦笑いして載せたのか、どうなのだろう。
本書解説にある通り、芸術家を目指した頃のトーベと、名を成した後のトーベ、という対比としてみるとおもしろさがある。 -
Posted by ブクログ
先代の作者スティーグ・ラーソン没後、ダヴィド・ラーゲルクランツが引き継いでからの3作目
ミレニアムのその後が読めてうれしいのだが、今作はどうもしっくりと来ない作品であった
話の展開が緩慢であることに加えて、登場人物が多すぎる
これはまとまりのない印象につながり、一人一人の魅力が薄れてしまう
ミカエルしかり、リスベットしかり、
今作から読み始めた読者は遡ってミレニアムを読んだときに戸惑うのではないかと思う
クールに実行あるのみのリスベットに関してはかなり印象が違うのと、過去の事実をかなりなぞっていることで逆に今作の焦点がぼけている気がする -
Posted by ブクログ
スティーグ・ラーソンがミレニアムの3部作を発表後、亡くなってしまったので後のミレニアムを引き継いだダヴィド・ラーゲルクランツの三作目
比べるのも何だが、スティーグ・ラーソンの描くミレニアムが息をつく暇もなく主人公たちをおいつめるのに対してダヴィド・ラーゲルクランツの展開は緩慢に感じる
主人公の一人、リスベット・サランデルの心情を多く描いているからかもしれない
そして今作のリスベットは決断しない、なかなか決断しない
物語は変死した浮浪者がミカエルの電話番号を持っていたことから始まる
浮浪者はなぜミカエルの連絡先を持っていたのか、そしてなぜ亡くなったのか、指などが損傷している浮浪者は何者なのか?
DNA鑑定の結果は?
彼はどんな人生を経てミカエルのもとに流れ着いたのか?
どうも話の展開が私には緩慢に感じられて私には今ひとつでした -
購入済み
スマホにつかれる前に必読
ここ数年、自分の集中力が格段に落ちている事には薄々気がついていました。パンデミック宣言以降、YouTubeで短めの動画を次々見る時間も増え、長い文章を読むのが辛くなっている自分に気がつきました。
かなりショックでこの本を読みましたが、当面の対応策が見つかりました。
この本は、
脳が人間の進化の過程でどのように発達してきたか、
だから今のスマホ環境に対し、どう反応しているのか、
分かりやすく説明してくれます。 -
購入済み
スマホ認知症の次はスマホ脳
スマホ依存症と呼ばれ始めて注目されたが、
さらに脳を削っている、
とでも言うべき事態になりつつあるようだ。
新聞を、線を引いて2度読みしていると、
霧が晴れるように、理解できることがある。
スマホなどでネットの世界を泳いでいると、
溺れそうになり、脳が苦しむ。
自分の自覚に自信がある間に、脳が削られないように、
注意しよう。