伊岡瞬のレビュー一覧
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地方の子会社に左遷された主人公が、東京に残した妻の不可解なメールと警察からの連絡によって、妻が傷害致死で逮捕されたことを知る。被害者は主人公の左遷とも関係のある会社役員で、娘とも疎遠なまま、主人公は休職して事件の真相を追い始める。
序盤から中盤にかけては伏線が丁寧に張り巡らされ、物語終盤の4分の1で一気に加速。真実が明らかになるにつれ、家族間の断絶とすれ違いがもたらした悲劇が浮き彫りになる。
突然の事件に巻き込まれたとき、人は何を信じるべきか。家族なら、どれだけ分かり合えなくても「信じなければならない」というメッセージが込められている。
『痣』の真壁刑事が再登場し、彼の人間的な深みが増して -
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ネタバレ発端はまるで宮部みゆきの「理由」を思わせるような疑似家族の殺人事件として社会問題の掘り下げや警察内部の人間関係や組織の歪みが描かれるサスペンスフルでダークな展開かと思った。が、冒頭に表示される『人物相関図』の通りに伊坂幸太郎の殺し屋シリーズに登場するような「I」「組合」「ドロップ」など入り乱れて、事件現場から消えた「雛」を追跡するロバート・デニーロの映画「ミッドナイト・ラン」や「レインマン」を彷彿させられるようなアクションドラマとなっている。政界のフィクサー達のいざこざや事件揉み消し、「日本版フーバー長官」の件などはありきたりだが、「レオン」を思い起こさせるアオイとリョウの関係や樋口のキャラク
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Posted by ブクログ
ネタバレ祖父が先日免許を返納したのでより身近に感じながら読んだ。認知症により記憶がだんだん曖昧になっていく...という過程をもっと詳しく読みたかったが、主人公である敏明の人間性が気になりすぎてそっちがメインになってしまった。
妻をうまくあしらえてるつもりになっているだけで小バカにしている態度が透けて見える所がすごく嫌。14歳の息子が家に帰っているのかどうかもよく分からないのもちょっと。
自分が犯した罪は何がなんでも正当化するのに人の落ち度は責めまくる...。何かにつけてお金のことを考えるところも...読めば読むほど彼の顔が想像出来なくなっていった。
武が発端で次第に崩壊していき、生活に陰りが出てくるの -
Posted by ブクログ
最も残酷で美しい青春ミステリー!
ということで、主人公の二人の物語が交互に語られていきます。
1968年の「千里見の七夕崩れ」と呼ばれる大型台風で有村親子の避難から物語が始まります。
そして、そこから20年後の物語。
休業状態の旅館の娘の千遥のもとに、大学生の裕二が客として泊まり来ます。
なぜ、旅館が休業状態なのか?
そして、裕二が夜な夜な出かけている先は?
それぞれの過去に何があったのか?
裕二の過去が徐々に明らかになって、つながっていきます。
そして驚愕の真実へ...
全ては台風の夜から始まっていたのね。
奔流の海のタイトル通り、激流に飲み込まれた人生でした。
印象に残るのは、何と