伊岡瞬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
評判が良さそうだったので読んでみました。
私も主人公と少し似た状況にあるので、ゾワゾワしながら読み進めました。
うちの両親も、そこそこ高齢になりつつありますが、今も車を運転しています。しかも車がないと生活が成り立たない地域に住んでいるという点もよく似ています。
今のところ認知症の症状は出ていませんが、この本のような事件に巻き込まれる可能性もゼロではない…。
離れて暮らしているからこそ、こまめに連絡を取ろうと思いました。
(ちょっとした変化に気づくのが、何より大事!!)
この小説では、高齢者のプライド(過去の栄光や見栄)をうまく利用して事件に巻き込んでいく手口に嫌らしさを感じました。悪い人間は -
Posted by ブクログ
地方の子会社に左遷された主人公が、東京に残した妻の不可解なメールと警察からの連絡によって、妻が傷害致死で逮捕されたことを知る。被害者は主人公の左遷とも関係のある会社役員で、娘とも疎遠なまま、主人公は休職して事件の真相を追い始める。
序盤から中盤にかけては伏線が丁寧に張り巡らされ、物語終盤の4分の1で一気に加速。真実が明らかになるにつれ、家族間の断絶とすれ違いがもたらした悲劇が浮き彫りになる。
突然の事件に巻き込まれたとき、人は何を信じるべきか。家族なら、どれだけ分かり合えなくても「信じなければならない」というメッセージが込められている。
『痣』の真壁刑事が再登場し、彼の人間的な深みが増して