伊岡瞬のレビュー一覧
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四十七歳になる大槻敏明は妻の香苗と反抗期の息子の幹人の三人で東京の西の外れにある団地に住んでいた。
同じ市内には八十歳になる父親の武が一人で暮らしていた。
大槻家は旧家で 武は校長職を経て教職を退いた後 市民講座で講師をつとめる地元の名士だった。
もともと頑迷な性格だった武に半年ほど前から“ある症状”が現れだした。
武の車に傷が増え、敏明が免許返納を勧めているなか近隣で轢き逃げ事件が発生した──。
高齢者の免許返納問題を主軸としたサスペンス。
西尾千代子の一件は本当にこんなこと可能かなぁ〜 と思いながら夢中になって読んでしまった。
読み終えて思ったのは、認知機能が衰えて それを自覚して -
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ずいぶん前にドラマで代償を観た時の記憶は、あまりにも嫌なイメージで、最後の最後まで辛くて、終わってもすっきりしない感じがしていたような。だから、Audibleでオススメに出てきても、ずっとスルーしていたのだけれど、「痣」が面白かったし、伊岡瞬さんの代表作っと書かれているし、再びチャレンジしてしまった。
半分以上、やっぱりやめとけばよかったと思い続け、やはりイメージ通りの終わり方をするのかと思ったら、ドラマの記憶違いなのか、ドラマと原作が違ったのかは定かではないが、いい終わり方だった。
あの心がぐちゃぐちゃにされるイメージのまま終わらなくてよかった。「代償」にふさわしい終わり方でよかった。 -
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犯人はクズ!
表題の「仮面」通り、それぞれの登場人物の仮面、その真相という物語です。
登場人物ごとに章立てされていて、ストーリが語られていきます。
本作では、「読字障害=ディスクレシア」という障害が出てきます。
初めて知りました。
そんな障害(本書の中では特性)をもち、アメリカ留学後、作家・評論家として活躍中の三条。
その三条がTV出演するときに一緒にカンペの内容を伝える早希。
三条のマネージャのような役割の久保川。
カンペ読んで、伝えるためだけに女性って必要?
イヤフォンで伝えればいいんじゃないの?
って思いますが、とりあえず、その設定は受けいれて...
しかし、TVの世界の中で、つ -
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序盤はとんでもない胸糞なので要注意。
展開がしんどすぎて火事くらいで読み進めるか考え、一旦手を止めた。結局、このまま終わる方が気持ちが暗くなりそうだから、物語が好転するまで読むことに。予想以上にまだまだ地獄の状況になってメンタルが燃え尽きる。でも、逆に何としてもスッキリする展開が見たくて、そこからノンストップで読み切った。
虐待や性加害など達也に同情できる要素があるのに、全く同情できないほど非道。すでに今世だけでは償いきれない代償を背負ってると思う。
夢中で読んだのに、面白いの一言では表せない作品。まだ重さを引きづってるから、次は優しい作品を読んで気持ちを浄化したい。 -
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達也が邪悪すぎて、全編通して胸糞悪すぎる話でした。読んでる間本当に気分が落ち込みました…。そういう意味では、元気なときに読んだ方がいい作品。
1章は少年時代、2章は弁護士になった主人公の圭輔が強盗致傷罪で逮捕された達也から弁護を依頼される…という展開ですが、有罪になれば無期懲役か死刑という重い罰が下るのに達也はヘラヘラとして焦る様子はなく。主人公は嫌々ながら弁護を引き受け、達也の有罪を願います。
達也がそんなに余裕なのはなぜか?主人公に弁護を依頼した意図はなんなのか?
次第に、悪魔のような計画が明らかになっていく展開がスリリングで引き込まれました。
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東京に馴染めない25歳の青年と、関わりなどあるはずもなかった「チェリまほ」級の超能力を持つ男。
二人は、公園の炊き出しの場で偶然交錯する。
このまったく別々に生きてきた二人の物語が、章ごとに交互に綴られていく。
伊岡作品にはよく“クズ目の男子”が登場するけれど、本作も例外ではない。
彼らがジタバタともがく姿は決して爽快ではなく、むしろストレスが溜まる。
それなのに、なぜか読ませる。読んでしまう。
そしてタイトルの「祈り」。
読み進めてもなかなかその意味が定まらず、
最後の最後に、まさかの終焉を迎えることでようやくその意味がわかる。
単行本では『ひとりぼっちのあいつ』として改題・加筆修正さ -
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嫌いな物語。
暗く嫌な気分がずーーと続く物語です。
不登校の中学生の息子。
かつてのセレブタウンに引っ越して来た山岸家では、その引越しを機に生活が好転することを期待。
しかし、子供は不登校のまま。
なにか秘密がありそう。
そして母親はパート先の上司と不倫。
さらに父親も会社から干されている状態に。
みんな秘密を持っている家族です。
そんな家族関係の下、息子が知り合った幼い少女の遺体がその自宅で発見される。
犯人はだれなのか?
真相は?
という展開です。
母親も父親も救いようがない..
読んでいて、暗い気持ちになります。
特にこの母親!最悪です。
真相は明らかになりますが、家族の問題 -
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初めはホラー小説かと思いきや、インタビュー形式の終盤でのどんでんが驚いた。
短いお話しでしたが、上手くまとまっていました。
悲鳴は飲み込め。あいつに見つかる。
かつて乙霧村で、戸川稔という男によって一家五人惨殺事件が引き起こされた。二十二年後、事件を題材にノンフィクション作品を書いた泉蓮が顧問を務める、大学の文学サークルのメンバー六人が乙霧村を訪ねる。事件当日を思わせる豪雨の中、彼らは斧を持った大男に襲われる。閉ざされた集落で何が起きているのか、全てを見ていたのはオトギリソウの花だけだった――。全面的に加筆修正を加えた戦慄のホラー・サスペンス完全版!