あらすじ
「人を轢いたかもしれない」
厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった――
80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。
このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。
さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。
そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。
「あれって――まさか」
疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文章もわかりやすく
展開もおもしろくすらすらと読めた。
警察から電話がかかってきたり、息子が捕まったり、追い詰められていく敏明の感情がスリルがあった。
妻はどんな時も敏明と武のことを心配し、敏明の言うことに従う、すごくできた方なんだなと思っていたけどやっぱり不満はたくさんあったんだなと、こんな完璧な人ばかりじゃないよなと安心した。
敏明は武の人生を、
「翳りゆくばかり」
と表現した。
しかし、最後の武の手記には
家族への思いが伝わってきて
家族の人生がこれ以上翳らないようにと願っていた。
幹人を心配し、幹人を信じてやれない敏明を心配し、そのように敏明を育てられなかったと自身を悔いた武。
親が子供を思う苦しさも伝わってきた。
この心の表現は絶妙だと感じた。
Posted by ブクログ
もし自分が敏明だったら。この物語を読んだ誰もがそのように思い、考えながら読み進めることになるのではないだろうか。
こうであってほしい、自分の思いと答え合わせをするべく一気読みでした。
最後の終わり方も、物語を俯瞰しながら全体を振り返ることができて構成的に素晴らしいと感じた。
Posted by ブクログ
高校教師の父親が認知症で交通事故を……というとにかくしんどい展開。でも読み終わって1番に思ったのは自分の父親のことだったな。昔はどんな理不尽とも戦ってくれる人だと思ってたな。現実に気がつくのは妹の方が早かった。私は今も甘えっぱなしだけれど。
Posted by ブクログ
とても主人公に共感出来る物語でした。
何かあった時にあれこれ手を打とうと
考えてしまい、泥沼にハマって行く。
自分の立場、考えを脇に置いて瞬発的に
やるべき事をやれる人が羨ましいです。
Posted by ブクログ
伊岡作品、6冊目。人間ドラマを感じさせてくれる作家さん。今回も然り。主人公の敏明には、間もなく八十歳になる父・武がいて、一人暮らしをしている。市民講座の教師を務めている。最近物忘れがいどいが、運転免許証を返納しない。武の車に大きな傷。武は人を轢いたかかもしれないと伝える。さらに近くで轢ひき逃げ事件があったことを知って懊悩する敏明。武は事故を起こしたのか?実はこの物語は高齢者の交通事故の話しがメインではなく、敏明がこれまで家族を蔑ろにしてきた代償を払う作品だった。伊岡作品は単純にはいかないところが魅力。⑤
Posted by ブクログ
先が気になり、一気に読んだ。
認知症を疑い、免許証の返納を勧める息子と嫁。認知症の疑いのある父は、ひき逃げの犯人として自首し、逮捕される。
強く正しく校長まて勤めた父の老いてからの孤独と、高校教師をしている息子の家族を信じきることなく保身にはしる姿は、寂しい。
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教職に就く47歳の大槻敏明には、同市内の実家に一人で住んでいる父親・武がいた。
武も中学の教職に就き、定年までは校長として務めあげた。
その後は市が主催している生涯学習センターの講師を務めている。
敏明が幼い頃には、ドライブが好きな武のクルマに乗り、度々キャンプ場や山へ連れて行ってもらった。
今や80歳近くになった武だが、愛車には多数のこすり傷があり、不安になった敏明は武にその理由を聞くのだが「駐車中に誰かにぶつけられたんだろう」と一蹴されて取り憑く島もない。
高齢になったことから、運転免許証の返却を考えるように敏明は意見するのだが、馬耳東風の武だった。
その武に、生涯学習センターの女性受講者と仲睦まじい姿が目撃されているとの噂を、妻の香苗が聞き及ぶことになる。
敏明は、夜のドライブにその女性が同乗しているのではとの疑いを抱き、そっと武の愛車の助手席を調べてみると、案の定、長髪の髪の毛が3本程見つかった。
そこで敏明は、武のクルマに装備されているドライブレコーダーのマイクロSDを抜き取り、新たなSDと差し替えた。
そして敏明は自宅でSDを再生すると、頻繁に一夜で200km程の距離をを、かなりの高速で疾っていることがデータから明らかになった。
そして過去のデータが部分的に削除されていることも判明する。
同乗している女性がデータ削除したのだろうか⋯。
ある日の夜中、寝入っていた敏明の携帯に武から連絡があり「何かを轢いてしまったかも知れない」と告げられる。
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伊岡瞬さん、今回は、クズではない?
お父ちゃんが認知症かも?
うちの父親は、もういないけど、最後は、認知症やったしな。あんまり他人事とは思えず。
この話と同じように、クルマ擦ってたし。まぁ、大きな事故とかはしなかったけど。元々、クルマ関連の仕事してたから、やっぱり、運転に自信があったんかな。
夜中に、鬼電…
「死霊館怖かった!なんで一緒に来んの!」
ちゃうわ!人違いや〜(・・;)
改めて〜
「人を轢いてしまったかもしれん」
と父親から…
それが悪夢の始まり…
校長先生までいってるとプライドもあるんかな。自身の能力が下がっている事が認められない。
忘れることも多くなって来た。
轢いたかどうかは、別にして、やっぱり運転は控えて欲しい。
でも、近くに店ないし…
地元に愛着あって、今更ここから、出るのはといっても、ある程度、歩いてお買い物行けるとこに移ろ!
その辺の支援は、自治体とかにしてもらって…足代わりを準備できれば、そのまま住めば良いし、運転しない方向で考えて〜
まぁ、認知症を逆手に取る悪いヤツもおるし、周りにも監視するの必要なんかな…
今今、問題視されてる高齢者の運転。今回も警察に拘束されたら、マスコミだらけ…
加害者側だと、情け容赦なし。
そこは、父親側の息子夫婦、息子が、一致団結して耐えなあかんとこやけど…
まぁ、あっさりと_| ̄|○
もう!事件解決より家族崩壊の話やん!
奥さんに、「ばかか」とか「お前」とか上から目線で言ってるとバッサリいかれる〜
(−_−;)
ちゃんとお風呂掃除して、洗濯してや!w
***************
最近、読んだ小説のが映画化されて、邦画よく行くわ!
「爆弾」
行ってきた〜
レイトショーやのに、結構、人おった!!(死霊館とは違うw)
原作読んでだけど、ワクワク出来た!
まぁ、舞台は、ほぼ取調室やけど。
怖いなぁ。
普通に爆弾作れそうやし。
霊能力って事で、予言していくけど、あちこちで爆発!!!
タゴサクと類家の対決もええ感じ!
脱線しない佐藤二朗さん良かった!(この作品は、福田組やないので)
山田裕貴さんも天才肌の類家を上手く演じてた。
私は、染谷将太さん推し!めっちゃ良かった。
何か、今年、邦画良くないか!いっぱい観てる気がする。基本、洋画派やのに…
Posted by ブクログ
面白かった!
ちょうど自分の両親にも訪れるであろう「いつまで運転するの?」で悩む主人公の日々。
ある場面のセリフで突然違和感が出て、え?!と驚きもあり楽しめました。一気読み。
Posted by ブクログ
80歳をすぎた高齢の父親の車の運転が危なっかしい…父は認知症かもしれない…免許証を返納させ、運転をやめさせなければ…そんな矢先に父親から『人を轢いたかもしれない』と言われる。それを発端に家庭が崩れてゆく…
なかなか身につまされる内容でした。我が家は父親が60歳で亡くなり、老齢の母親は健在であるが、これが逆に父が存命で年老いていたら…車の運転が心配なことに加え、中年女性と父親が親密な関係の噂が聞こえてくる。そして父親が轢き逃げ事件の重要参考人となり、マスコミが騒ぎ出す。
ネタバレになるが、父親はある人物に轢き逃げ犯にしたてられそうになるが事なきを得る。しかしながら、世の中は高齢者がハンドルを握り起こしてしまう悲惨な交通事故などは格好のニュースでもある。本当に身内が起こした事件ならば、もう完全に家庭は崩壊するだろう…
唯一の救いは部屋に引きこもりゲームばかりしていた息子が、事件解決に一役買っていたことかな。いざとなったら、家族のために身を投げ出す息子にちょっと感動した。
Posted by ブクログ
主人公の敏明がクソすぎて
「なんだ?こいつ?」と、ずーっと
思いながら読んでたわ
とにかく『保身』
父親にも、奥さんにも、息子にも
愛情が全く感じられん
想像力も、隠蔽する力も
なんもなさすぎ
人として、薄っぺらぺら
高齢者ドライバーが自分の父親って設定
= もっと切ないストーリーを
想像してたのよ
共感できまくり…みたいな?
なのに、主人公性格悪すぎるわ
平気で嘘つくし
カケラも共感できんやん
最後、武の手記で終わったのは
良かった
結局、敏明以外の家族は
みんなまともやん
武の家を売った金で
慰謝料払うとか
マジ許せんわ
今後、自分が高齢になったら
事故起こして
つかまってしもたらええわ
(あ。息子が困るから、あかんか)
…感想が口悪くてすみません…
でもあっという間に読み終えたから
面白かったんやとは思います
Posted by ブクログ
高齢ドライバーによる事故で死者が出ると、本当にやりきれない気持ちになる。免許返納の年齢を一律で決めてしまえばいいのにと思わずにはいられない。何か起きてからでは遅く、被害者が出れば加害者本人だけでなく、その家族までもが不幸になる。読んでいて「これは他人事じゃない」と感じた人も多いはず。嘘をついたり肝心なことを隠したりせず、警察には正直に話すべきだと強く思った。変に隠そうとすると、どんどん泥沼にはまりそう。
Posted by ブクログ
高齢ドライバーの危険運転が招く事故は最近、頻繁にニュースで取り上げられる。この作品は、それをベースにしたミステリーであり、家族崩壊までの様子がリアルなタッチで描かれている。
主人公の大槻敏明は私立高校の教師で妻・香苗と息子・幹人の3人暮らし。同じ市内で一人で住む父親・武はまもなく80歳。中学校の校長を務めた後、再任用も退き、現在は生涯学習センターの講師をしている。そんな武に認知症と思われる症状が現れ、運転する車のキズが絶えず、敏明や香苗は免許証返納を望むものの、頑迷な武は受け入れようとしない。
さらに、武は講座の受講生である65歳の女性と時々ドライブに出かけていることがわかってくる。
そして、武から「人を轢いたかもしれない」との電話が敏明にかかってくる。その真相を巡ってのミステリーという形式になるが、どんでん返しや謎解きの面白さを狙った作品ではない。この作品の心臓部は、敏明の揺れ動く不安な心理、いろいろな手を打ちながらも追い込まれていく滅亡過程の描写であろう。
一度は危機を脱し、なんとか、身の破滅を免れようとするが、そうは上手くいかず、家庭の崩壊に至る過程は、読んでいて妙にリアルさを感じ、身近な問題としての恐怖があり、どんどん読んでしまった。
Posted by ブクログ
『翳りゆく午後』の「午後」とは、人生の午後だろう。
高齢者による交通事故のニュースを見ては、またか!といつも憤慨している一人である。
しかし、家族がいくら言っても本人が頑として免許を返上しないという事情も知っている。車がないとどこにも行けないという事情も分かっている。
だが、人の命には代えられないのではないか。
運が悪かったら、最悪こういうことになるんだよ、という小説である。
元校長の父親・武(たけし)には世間から重きを置かれる地位にいた人間特有の頑固さとプライドがあり、屁理屈を振りかざすのが得意で、最初は主人公の敏明に同情していた。高齢の親に手を焼いた自分自身の体験から、感情移入もしていたが、途中でふと、この人なんだか自己中じゃない?と思い始めた。
武が死んだら実家の土地と屋敷を売って、駅に近い新しいタワーマンションを買うつもりだ、という腹づもりを読んだあたりだったと思う。
一度視点が変わってしまうと、どんどん、自分勝手な部分や、バイアスをかけたものの見方、人の話を遮って自分の聞きたい事を先に質問するようなところが気になり出す。作者もそのつもりで書いているのだと思う。
そのうち平気で嘘をつくようになり、保身を優先するあまり、法に触れるような嘘をついてしまったところが、決定的な人生の転落地点だったろう。
高齢の父親が事故を起こしたことも、タチの悪い女に見込まれたことも、敏明にとっては本当に不運な偶然が重なった。
だが、自分は不幸だ、不運だともろ手をあげて嘆く資格もまた、無いのではないかと思う。
いや、この後に及んで、刑務所に入ってくれていたら自分が介護しなくて済んだのにみたいな事、考えてたな。
閻魔様の備忘録にしっかり記入しておいてほしい。
Posted by ブクログ
多発する高齢者ドライバーの事故報道から物語は始まる。
最初は他人事だった事故も段々と我が身に重なり始める。誰の足元にもある「まさか」の落とし穴をジリジリと足で探るように進む展開。
“今日の何処かの悲劇は明日の自分が主役かもしれない”と思うと本当に怖い内容。
社会的制裁、老い、家族とは信頼とは?を突きつけ静かに不穏が広がる社会派心理サスペンスでした。
Posted by ブクログ
親子間のコミュニケーション、高齢親の認知症、運転問題と、今まさにその渦中にいる主人公の心理が迫真に迫っていて一気に読めた。決して小説の中の出来事ではない、と身につまされ人が多い事だろう。何十年と横たわってきた親子間の行き違いをどこかで修正できていたら、親の認知が始まった段階で話し合いうことができる。親の認知や運転問題の根っこは繋がっている。
Posted by ブクログ
まさに今自分が直面している問題
主人公は自分本位であまり共感できなかった
息子がところどころ怪しい動きをしていたのでもしかして…とも思ったりしたが
犯人は想像通りだった
現実にありそうなお話で最後までハラハラしながら読んだ
Posted by ブクログ
認知症・・・・
「もの忘れ」などの笑い話で済む問題ではありません。自分の家族に症状が見られたら・・・
と、いろいろ考えさせられてしまいました。
今作は、
高齢による諸問題から、家族の問題、お金の問題、とトラブルが大きく広がり、気が重くなるイヤ〜な展開へ・・・。
まぁ、そこが良いのだが・・・
Posted by ブクログ
翳りゆくものが何か分かった時、あぁーと思った。
敏明が一番何も分かってなかったのかなー。
奥さんからの言い返し。あなたはいつも私を見下してるは、言われる方と言う方の感じ方の差が最早埋められないレベルだよね。
子供しっかりしてるじゃないか。
けどまさかの犯罪がらみでびっくり。高齢者の運転事故かと思って読んでたから、そこはちょっと…うーん。
Posted by ブクログ
中学校教師である主人公。認知症が疑われる父親の、人を轢いたかもしれない、という事態に事実を調べていく…。
自分が認識している以上に、自分は嘘をついたりごまかしたりできてしまうことに自分でも驚く。自身の立場を守ることを優先してしまう。
立場ある人にはあるあるなのかもしれないけれど、自身はそうならないようにしないとな。
Posted by ブクログ
評判が良さそうだったので読んでみました。
私も主人公と少し似た状況にあるので、ゾワゾワしながら読み進めました。
うちの両親も、そこそこ高齢になりつつありますが、今も車を運転しています。しかも車がないと生活が成り立たない地域に住んでいるという点もよく似ています。
今のところ認知症の症状は出ていませんが、この本のような事件に巻き込まれる可能性もゼロではない…。
離れて暮らしているからこそ、こまめに連絡を取ろうと思いました。
(ちょっとした変化に気づくのが、何より大事!!)
この小説では、高齢者のプライド(過去の栄光や見栄)をうまく利用して事件に巻き込んでいく手口に嫌らしさを感じました。悪い人間は、こういう隙を突くのが本当に巧妙です。
(「地面師」でも、認知症のおじいさんを“なりすまし役”に使っていたことを思い出しました)
主人公の父親・武は、中途半端にプライドが高く、体裁を非常に気にします。自分の弱みを認めたくないし、他人に見せたくもない。(昔でいう「頑固オヤジ」というタイプ)
悪い人間にとっては、まさに格好のカモです。
さらに認知症の初期症状も出ているため、より都合よく騙されていく…。
こうした事件に巻き込まれないためには、家族の間で風通しのいいコミュニケーションを、普段から築いておくことの大切さを痛感しました。
誰でも気軽に発言できる雰囲気づくりを意識していきたいものです。
この小説の主人公は、いわゆる“意識高い系”。
自分にも他人にも厳しく、父親譲りの高いプライドと頑固さを持っています。
だからこそ、人の話を素直に聞こうとしません。(妻の訴えもすべてスルー)
さらに、妻も子どもも、家族のピンチという重要なことすら、彼には話さず自分たちで抱え込もうとする。
正直、夫がこのタイプでなくて本当に良かった…と読んでいて思いました。
こういうタイプの人には、話しても無下にされるのが目に見えているので、やがて誰も話しかけなくなってしまう。
話すだけストレスが溜まるので、当たり障りのないことしか話さなくなっていく。
家族なのに、無邪気に笑い合えなくなってしまうんですよね。
この事件の背景には、そうした家族関係の歪みも大きく影響していたのだと思います。
生きていると、誰しも重要な決断を迫られる瞬間があると思います。
「人生に『もし』はないのかもしれないが、ひとつだけ大きな分岐点があったのは間違いない。」
まさにこの言葉通りです。
その分岐点に立たされた時、“プライド”を取るのか、“正直さ”を取るのか。即座に決断しなくてはなりません。
(私は間違いなく“正直さ”を取るタイプ。小心者なので…)
プライドが勝った瞬間、大抵は取り返しのつかない結末が待っている気がします。
一生かけても修復できないような結末が――。
Posted by ブクログ
翳りゆく午後
伊岡瞬さん
高齢の父親から
人を轢いたかもしれない
と言われたら??
加害者家族に対するSNSの攻撃。
自分の立場。保身。
家族崩壊。
このところ、毎日のように、
逆走だったり、轢き逃げだったり、
高齢者の事故。
のニュースが飛び込んでくるので、
この本を読んで、
現実感があってドキドキしました。
サスペンス要素もあり、
あっという間に読めました。
私の両親は免許の返納をしてくれたので、
少し安心。
でも、
とても難しい問題です。
Posted by ブクログ
なかなかに重たい話。高齢者ドライバー、免許返納、認知症などなど。近しい親がいるので他人事ではなくて。自分がこの立場になったら現実的にどう動けるだろう、と考えてしまった。
Posted by ブクログ
伊岡瞬さんは、やっぱり物語が面白い。
ドキドキして先が気になり、どんどん読んでしまう。
この本は主人公の大槻敏明が、子供に無関心、妻に当たり散らして横暴で、性格が冷たい。
それに、選択しなければいけない時に、普通ではない方ばかり選んで、まずい方向に進んでしまう。
主人公に共感できない分だけ残念だった。
ただ、こんなダメダメな人じゃないと、物語が完成しなかったのかもとも思った。
高齢者ドライバーや、高齢者を狙った犯罪について考えさせられる社会小説でもあった。
Posted by ブクログ
自分の思い込みだがミステリーと思い読み始めたが読み進むにつれ「なんかおかしいぞ?」と。
読み終わってみればミステリーでもなんでもなくて高齢者ドライバー事故の社会問題を投げかけている本でした。
Posted by ブクログ
祖父が先日免許を返納したのでより身近に感じながら読んだ。認知症により記憶がだんだん曖昧になっていく...という過程をもっと詳しく読みたかったが、主人公である敏明の人間性が気になりすぎてそっちがメインになってしまった。
妻をうまくあしらえてるつもりになっているだけで小バカにしている態度が透けて見える所がすごく嫌。14歳の息子が家に帰っているのかどうかもよく分からないのもちょっと。
自分が犯した罪は何がなんでも正当化するのに人の落ち度は責めまくる...。何かにつけてお金のことを考えるところも...読めば読むほど彼の顔が想像出来なくなっていった。
武が発端で次第に崩壊していき、生活に陰りが出てくるのかと思いきや、陰ってきたのは主人公だった。
最後に、奥さん離婚して本当によかったね!!子供と一緒に楽しく幸せになって欲しい。