伊岡瞬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレある日突然新種のウィルスであるコロナが世界中に蔓延し、パンデミックになった現実を体験しているのでこの小説はとても恐ろしく感じました。
ウィルスに感染してから2週間後、最初は風邪症状、その後錯乱状態になり発狂し自殺するなんてゾッとします。
ある男性が線路へ飛び込んだことから始まった自殺の連鎖。その事故の時の鑑識官が突然自殺した事に納得がいかない同僚刑事の永瀬がその原因を追い続けるうちにあるウィルスが関係している事を突き止めます。
企業や組織の思惑、隠蔽…。上からの命令に背き捜査をやめられない永瀬。危険な目に遭い病院に入院していた永瀬の身に再びピンチが。永瀬が無事でいてくれることを願わずには -
Posted by ブクログ
読み初めは登場人物の多さに『登場人物の説明』を確認しながら読み進めたが、後半は全て頭に入り物語に没入していった。
実際にこんな利権だらけの施設があれば恐ろしい話だが、日本が抱えてる社会問題をまとめて解決などといえば簡単にだまされそうでもある。
登場人物の樋口調査官が魅力的で辛い過去を背負う影の部分とそれでも消えない正義感が事件解決へと導く過程が飽きない。
警察小説とあるが、主となる警察官は元警察官と田舎の巡査官でよく目にする警察小説とは全く違う。
2日間起こった事件を軸に様々な登場人物の視点から展開させ、スッキリと終着させたさすが伊岡瞬である。
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Posted by ブクログ
ネタバレ増水した水路から遺体が発見され、暗渠から流れ着いたらしいのだが、遺棄地点の特定に難航する捜査陣。所轄刑事の主人公は、大学院の研究のため、捜査に同行している警視庁幹部の親戚のお供をしている捜査1課の遊軍刑事とともに調査を始めるが・・・
捜査の章と並行して語られる、ある女性のエピソード。時間軸をずらすことで、事件の謎が解明したときの爽快感は増しているなとは思いますが、不幸な未来が見えているのに、そこに至ってしまうのが辛いところ。
あと、犯人の登場の唐突感もありますね。矛盾はないのですが。
このまま主人公の2人を「相棒」にはめ込んでもドラマにできそうです。