円居挽のレビュー一覧
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ネタバレ「椿と悠」
女の子同士のありがちな、勝手に勘違いして、勝手に妄想して、勝手に傷つく。大好き。女の不器用な部分がきれいに描かれている。お母さんかよ、のセリフには思わず笑っちゃったね。
「馬鹿者の恋」
若いなぁ。愛は無償じゃない事に気づけなかったんだよね。
「百合である値打ちもない」
隣に歩くのに見合う自分でありたい。好きなのに、それでももっと美しくあってほしい。相手のことが好き、ってそれだけでいいはずなのに。他者の評価が気になってしまう。悲しいね。
「微笑の対価」
タイトルが秀逸。自分の知らない彼女がいる。私に見せてくれない彼女の内面。知りたいけど、知りたくない、気持ちがぐらつく描写が好き。
「恋澤姉妹、917円、うまくなるまで」
は百合というか、なんというか。お話としてはうまくなるまでは好きだけど、百合とは?という気持ち。 -
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丸太町という聞き慣れた地名なんで読んでみた。
リーガルサスペンスになるんかな?
「双龍会」という疑似法廷みたいやけど。
何で、落花さんだけ、京都弁で他の人は、標準語?って違和感あったけど、京都でなくても、奈良の人とかやし、それなりの言葉使うはずやけど…
何か闇社会の法廷で、主役達も闇社会っぽいけど、全員、京大やん!それも、イケメン、イケジョ!
まぁ、優秀でないと事件解決できんのやろうし、怪しさは美形がええのか…
疑似法廷やからか、真実というより、如何に言葉を使って納得させる(騙す)かに掛かってる。
なので、どんでん返しだらけになるのは、仕方ないかもしれんけど、もう分からん!^^;ってなる。
中性的な名前にも…
最後は、分かるんやけど。
私は落花さんの京言葉の虜になりました〜♡
この作家さんも、京大のミステリー研の人みたい。京大出身の人って、そのまま、京都を舞台にした作品作る人多ない?
でも、知ってるとこ出て来るから嬉しい。(また、藤井大丸出とった。分かるんかな?) -
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若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。
印象に残っているのはこの辺▼
・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。
・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。
・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。
・呉さんの「理不尽な暴力そのものでなくそこに抵抗する人々の姿を描きたい」という話は直前に読んだ「爆弾」の答え合わせを見るような気がした。 -
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シリーズ2作目
というか、これで完結でもおかしくはない終わり方ではあるんだけど、続くのか?これ
今回はキャラクターの内面的にも踏み込んでいて、読んでいてちょっと心苦しい展開も……
今回は以下5編
・たまにはセドリー・オンザ・ロックスを
・見えないブルー
・撫子はもう好きじゃない
・五分だけでも待って
・銀叡電の夜
今回の探偵というか謎解決のアドバイザーは瓶賀流さんの方が務めているような……
前作の最後の種明かしで、バーが決してファンタジー的な存在ではない事が描かれたことで、三号館という縛りなく蒼馬実希さんが登場しているし
終盤ではバーの存在意義そのものが揺らいでいるなぁ
キャラかぶりとまでは行かないけど、役割の差別化って必要だと思うんですけどねぇ
ただ、この物語で評価すべきは、普通の日常の謎ものにありがちな謎が解けて終わりなだけでなく
「謎の解決」の先や根本にもっと解決すべき問題があるところですね
ハウダニット、フーダニットという謎そのものは論理的なミステリとして答えを導けるけど、ホワイダニットまで突き詰めていくと物語に深みが出る構成は好き
私が日常の謎ものに求めているのは、謎そのものではなく、やはり人間模様としてのミステリなんだと改めて知った -
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京大のキャンパスで神出鬼没なバー「三号館」にお題代わりに謎を持ち込んでカクテルを飲むと謎の答えに気づかされるお話
連作短編日常の謎もの
収録作は以下5編
・クローバー・リーフをもう一杯
・ジュリエットには早すぎる
・ブルー・ラグーンに溺れそう
・ペイル・ライダーに魅入られて
・名無しのガフにうってつけの夜
「四季報」なんて単語が入っているので「株に関する謎か?」と思ったけど、京大の学生による日常の謎だった
もしかして4冊で一年間の物語の予定とか?
腐れ学生とまでは行かないけど、森見登美彦がよく書くキャラクターの風味を感じる
主人公もそうだし、憧れの女性の描写もそれっぽく思ってしまう
ただ、「江戸川乱歩」をもじった「加茂川乱歩」は、森見さんならもう一捻り加えてくるかもとも思う
謎に関しては、偶然性に頼り過ぎな謎が結構ある
まぁ、日常の謎に限らずミステリはそんなの多いですよねー
あと、バーの女性店長を「マスター」と呼ぶのは違和感がある
かといって、「バーメイド」「ミストレス」という表記をされると、それはそれで違和感を持つ人も多そうですね
まぁ、この作品ではそんな知識のなさそうな大学生視点で描かれているので、地の文でもマスターと呼んでいても「そう呼ぶでしょうねぇ」としか思わないかな
「モンティ・ホール問題」は、スタンダードな条件だと変えた方が有利ではあるんだけど
些細な条件で確率って変わるからねぇ
事前情報の有無や情報を知っているかどうかで変わってしまうものは、果たして確率論としてどうなんでしょうね?
ストーリーに関して、バーの存在がファンタジー的なものかと思いきや、そんなオチとは
ただ、理屈は説明できても、そんな営業形態にする動機がよくわからない
あと、ペイル・ライダーの前提要件が明らかにファンタジー要素を含むんだけど、これも現実的な説明ができるなんだろうか?
それとも、これも心理的な思い込みによるものなんですかね?
とりあえず、続きを読む -
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既読作家のインタビューは面白く読めたが、それ以外の方のは上滑りする感じで読んだ。しかし、作家さんたちや、書評家の方々は本当に本を読み込んでいるのだなぁと思う。澤村伊智と阿津川辰海は読もうと思っていた作家で、更に早く読まねば、と思った。あと、大学のミステリ研で、ミステリーよりも「ジョジョ」「カイジ」「ガンダム」が会話に出るというエピソードや、京大ミス研にはジョジョ全巻置いてあるのとか面白かった。デスノートもインタビューのあちこちにでてきたし、マンガ・アニメのストーリーがミステリー界に与えている影響も大きいのですね。
今、高校生だったら賢い大学行ってミステリ研入る目標も楽しそうだなぁ。読み仲間が増えそう。 -
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登録してレビュー書いていたのが電子書籍版であった。実際は文庫本につき再登録、レビューもコピペしました。
ルヴォワールシリーズのどうやら最終巻、シリーズ完結に相応しい終幕であった。
以下完全ネタバレにつき、ご注意ください!
このシリーズ当初からミステリの、ありとあらゆる騙しの仕掛けに満ち満ちていた、これ以上の仕掛けなんて果たしてあるものか?と思うほどだったのが、またしても仕掛けてきた。文庫本の体裁、構造をも使用したトリックであった。それは174pを境に分岐する構成だった。
その前にであるが、前作で城坂論語の離脱、撫子と論語の別れ、敵陣営への加担、龍城大和の敵陣営への加担、と不安要素盛りだくさんで終わった後の。今作の序盤で当主龍城落花の死が訪れる!いやいやまさかの叙述トリック、実は生きてる、を疑わざるをえない。しかしながらどうやら本当のことらしい、実は生きていたのだが序盤で疑ったにも関わらず見抜けなかった。読み手として悔しい限りである。
本筋は落花の死の真相を巡る双竜会での舌戦であるが、龍城撫子がメインとして登壇する。やっとメインヒロイン登場!という展開である、龍師としての技量は他のキャラに見劣りするものの、その普通さが読者には理解し易く、彼女に感情移入することによって今作のトリックに陥る伏線となっていたように思える。
そして撫子の対戦相手が、城坂論語と龍城大和である。元カレと実兄を相手に戦うのだ。そして撫子は運命の決断を下すことになる。ここが174pの件であった。
今作は4章からなり、1章は落花死亡にまつわるプロローグ、2章以降は双竜会での闘論である。そして時間軸が、章を構成するパート毎に詳細に記述されている。2章最後の撫子の決断とは、以降の対戦龍師を論語、大和、どちらかを選ぶ、というものだった。それを受けて3章は流れていくはずなのだが…234pで突然混乱、困惑することになるのだ。時間軸が被ってる!?さっきは論語と闘ってたのに?同じ時間に大和と対戦?これって今時のタイムリープとか?ファンタジーになっちゃった?という疑念は、全て作者の仕掛けたトリックの内にキレイに纏まることとなった。大どんでん返しのうちに...
既読の方々には、感じた混乱、困惑、伏線の回収等々、この気持ちを共有していただけると思う。総じてこれでもか!のトリック満載のシリーズを、ここまで継続しまとめ上げ、その物語に活躍するキャラクターを、脇役も含めて、いちいち魅力的過ぎるほどに創り上げ、読者を唸らせ続けた作者の偉業であると、個人的に断ずる。
いろんなところで中二病的とも評価されてるようだが、ラストはまさにその評価に相応しく、そして大好きな終わり方だった。
このシリーズがメディアミックスの流れの中で、アニメ化もドラマ化もされていないの甚だ残念でならない。これアニメになったら絶対見る。