円居挽のレビュー一覧

  • 今出川ルヴォワール

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    シリーズものというと、1作目→2作目→3作目…と回を重ねるごとに勢いが衰えていく方が多数かとは思うが、この作品群に関してはどんどんパワーが増しているというか、端的に言って面白くなっているような気がする。
    あるいは、今シリーズが持つ独特かつ独善的な訴求性に、読み手の私が完全に慣れてきたということか?
    最近では珍しく、ページをめくる手が止まらない、他にやることがあってもつい手を伸ばしてしまう、そんな一冊だった。

    相変わらず純粋な推理物、フーダニットとして読めるミステリーではないが、一見暴力的とすら思われる、著者が構築したルールを理解し、この世界の楽しみ方さえ身につければ、これほど面白い小説もなか

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    2016年09月10日
  • シャーロック・ノートII―試験と古典と探偵殺し―(新潮文庫nex)

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    この先の期待をこめての☆×5
    ルヴォワールシリーズに比べて、主人公の年齢層が低いせいか、ちょっと物足りない感じもするけど、どっちもちょっとだけやきもきするような青春感がちょっとだけ入っているのが個人的には好き。

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    2016年08月16日
  • 丸太町ルヴォワール

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    ネタバレ

    2016/3/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2017/5/2〜5/9

    ずっと気になっていたルヴォワールシリーズ、ようやく順番が回って来た。私的裁判、双龍会を舞台に繰り広げられる丁々発止の会話。登場人物も魅力的でとても気に入った。続編を早く読みたいところだか、いつになるやら。

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    2017年05月12日
  • シャーロック・ノート―学園裁判と密室の謎―(新潮文庫nex)

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    前作の「謎解きバー」がちょっと拍子抜けだったので、期待せず読みだしたら…あら、双龍会を思わせる学級裁判に、お~やっぱこのノリおもしろいなぁ(お~天親出てきた~!とか思いつつ)、と思いつつ、その後の展開は通常ミステリっぽく、でも本作者さんならではの妙が最後まであって、あ~双龍会だけの人と思ってすみません~~という感想でした。続き物なのかな??続きも楽しみです♪

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    2015年07月07日
  • シャーロック・ノート―学園裁判と密室の謎―(新潮文庫nex)

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    鷹司高校という全寮制のエリート校の新入生である剣峰成(つるみね なる)。
    彼は図書室でのちょっとしたトラブルから、同級生の太刀杜からんという少女と親しくなり、同時に三年生で生徒会長の大神五条と知り合います。

    そして、新入生の歓迎の意味も込めた、この学校ならではの行事「星覧仕合」にて、成とからんはタッグを組み、五条に推理ゲームを挑みます。
    (第1章 学園裁判と名探偵)

    次に、第1章で少しだけ垣間見えた成の鷹司高校入学前の生い立ち、過去に関わることになった事件が語られます。
    (第2章 暗号と名探偵)

    そして、時代はまた現代!?に戻り、休日のある日に成とからんが巻き込まれる事件が描かれます。

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    2015年06月13日
  • シャーロック・ノート―学園裁判と密室の謎―(新潮文庫nex)

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    あらすじがダンロンやソロモンの偽証といったような作品から今日モチーフに使われる(元祖がソロモンなのだろうか?)校内で「裁判」とあったので好奇心半分冷やかし半分で読んでみる。
    どちらかというとダンロンのような必ず一つの真実にたどり着かなければならないというよりは、『汝は人狼なりや?』や一休さんの問答のような感じといえば分かりやすいだろうか。
    真実というよりは如何に観客や審判をねじ伏せられるか?調査を基盤とした推理のもと説得する感じ。

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    2015年05月28日
  • 今出川ルヴォワール

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    「オ・ルヴォワール」というフランスの別れの挨拶は、〝別離〟と〝再会〟という反対の意味を一語のうちに孕んでいる。いっぽう、ふたつの通りが交差する点によってあらわされる京都の地名もまた、そこに〝別離〟と〝再会〟とを孕んでいる。「ルヴォワール」シリーズ第3弾の舞台は、大怨寺という怪しげな寺院のある「河原町今出川」。当然、そこは積年の〝別離〟と〝出会い〟の交差点となる。

    メインが、私的裁判「双龍会」におけるディベート以上に「権々会」における「鳳」と呼ばれるカードゲームに変わるとはいえ、その息を呑むような壮絶な騙し合いの連続は相変らずだ。そして最後、登場人物らの人間ドラマにも大きな変転が……

    文庫化

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    2015年01月11日
  • 烏丸ルヴォワール

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    天才肌の登場人物たちの中で、唯一〝人間臭い〟キャラクター流(みつる)。このシリーズは論語、達也、撫子らそれぞれがみな主役の青春群像劇でもあるのだが、個人的にはこれから先「流」がどのように成長してゆくのかが楽しみでならない。おそらく読み手の多くも、(とりわけ双龍会の場面では)「流」のいかにも〝人間臭い〟視点からドラマを眺めているのではないだろうか。その意味で、重要な狂言回しの役割を担っているのがこの「流」なのである。

    シリーズ第二弾であるこの『烏丸ルヴォワール』では、「流」がその人間臭さゆえ敵方の陰謀に翻弄されることになる。伝説の龍師「ささめきの山月」、「流」同様コンプレックスを抱えたまま姿を

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    2015年01月08日
  • 烏丸ルヴォワール

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    ネタバレ

    ささめきの山月や有栖、烏有さんや繰子といった新キャラが多く出てくる中、相変わらず論語のキャラの立ちっぷりはすごい。トリックスターのよう!

    次のページをめくるとひっくり返されている状況は相変わらずで、前の『丸太町ルヴォワール』ともども楽しめました。

    とにかくタイトル通りの結末に辿りつきますが、その初めての出会いやらなんやらが悔しいくらい上手く隠されていて何度でも読み返したくなります。

    そして流さんの格好よさときたら!!
    落花さんや他のみんなも素敵なんですが、やっぱり有栖が憧れるのも無理はないですね。

    続きも講談社ボックスで買って読んでしまいそうです。
    文庫で800円、なかなかの金額ですが

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    2013年10月19日
  • 丸太町ルヴォワール

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    逆転裁判に影響を受けた双龍会という疑似裁判が舞台。
    しかし証拠を元に議論を戦わせるということはほとんどなく、インチキと変装(叙述トリック)による空中戦がメイン。
    怒涛のどんでん返しが盛り上がる。

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    2025年12月07日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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    ゲームをクリアした人向けの作品。
    何故なら、ゲーム本編の終盤のネタバレがあるので。

    面白かったけど、本編と比べると少し見劣りしてしまう。

    本編だけじゃ物足りなかった人向けの作品。

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    2025年11月30日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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    原作ゲーム終了後の喪失感が強かったが、あの終わり方だと続きは望み薄だと思っていたのでこういうかたちで関連作品が世に出てくれることはすごく喜ばしい。

    それぞれのストーリーももちろんおもしろかったんですが、話数構成というか話の順番が少し原作から離れた私を改めてこの世界観に沼らせるために構成されたもののようで、展開に戸惑うことなく読み進めることができた。

    原作ゲームをやった人は解体シーンを読むためだけにこの本買ってもいいと思います。
    センター長から電話がくるときとか自然と頭の中でBGMが流れますよ。

    非常に残念なのはこの本を読み終わったことによってさらに喪失感が大きくなったことだろうか。
    この

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    2025年11月22日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    百合である値打ちもない
    ゲーマーの2人
    美人と普通
    みんなにお似合いと言われたくて整形
    それでみんなにお似合いと見てもてくれて嬉しい。けど悔しい。ママユはずっと可愛かったのに。なんで分からないの?ってずっとイライラしてた
    だから整形してくれてありがとうなんて言ってごめん

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    2025年11月01日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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    ゲームをプレイ後に読むのをおすすめします。
    ジャスミンのお話が多くて個人的に嬉しかったし、ゲーム本編後の話があるのも嬉しかった。なんだかんだグレートリセットの後も世間はなんとか回っているみたいで安心もした。

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    2025年10月29日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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    墓場文庫、集英社ゲームズから発売された話題のゲーム『都市伝説解体センター』をクリアしたので、スピンオフ小説も読んでみようと手に取った。ホラー小説を読むのは実は人生初めてだったのだが、ゲームが好きというバイアスを抜いても予想以上のクオリティで驚いた。ゲーム本編が好きなら、山田ガスマスクやガイドなど予想外のキャラも活躍しているのでおすすめ(キャラの小ネタもある)。解体などゲームのシーンの再現度も高い。ただ、本編のネタバレがあるのでプレイ後推奨。一方、ホラーミステリーとしても読む手が止まらないほど面白かった。

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    2025年10月21日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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    ネタバレ

    どの作品もそれぞれの個性があり面白かった。
    ジャスミン視点の3作は、頭の中で原作ゲームのBGMが思わず流れてしまうような臨場感があった。あざみさんとジャスミンのわちゃわちゃもとても良い。ジャスミンからあざみさんに向けられた感情が3作どれも噛むほど味がする。
    特にセンター時代の記憶を振り返りながらのジャスミンの解体が良すぎる。見たかったやつだ〜!と大歓喜してしまった。
    どの作品のジャスミンも大好き。
    山田ときのこの大学生時代の話は、山田という男をめちゃくちゃ深堀りしている感じで、推してる人なら涎出ちゃうかもしれない。山田もきのこと出会わなければ、あんな風にならなかったんだろうかとも考えてしまうけ

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    2025年10月04日
  • 都市伝説解体センター 断篇集

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     事実は不透明。
     都市伝説とは、出どころ不明な噂話が、他人に影響を与えるまでに力を増した存在である。実際に存在するかは重要ではない。火のないところに煙は立たぬという言葉があるが、煙こそが重要なのだ。火は過程でしかなく、煙が目的であり結果だ。煙が人為的なものであれば、そこに必ず意図がある。助けを求める意思なのか、獣避けなのか、はたまた悪意なのか。都市伝説という結果を解体し、悪意を取り出す。それこそが都市伝説解体センターである。
     本作は所謂スピンオフというものだ。原作はゲームであり、ジャンルはミステリーアドベンチャーである。怪異を特定し、都市伝説を解体する都市伝説解体センター。そこで働く職員が

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    2025年09月26日
  • 彼女。

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    またしても斜線堂有紀だ。
    今回は『百合である値打ちもない』で殴ってくる。
    確かに「釣り合いが取れているかどうか」って無視できない。
    だけど圧倒的なビジュアルの差はそう簡単には埋められない。
    多分これ、男女だったらスルーされてる部分だと思うんだよなあ。
    恋愛は二人でできるのに、その関係は社会的に認められないといけない。
    だから「絶対に認めさせる」という二人の覚悟と言動に思いがけず涙が出た。
    他にも面白い作品があったはずなんだけど、もう全部吹っ飛んでしまった。

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    2025年06月17日
  • 烏丸ルヴォワール

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    なんてったって、〇〇さん(ネタバレ)がかっこいい。それに尽きる話であった。
    シリーズらしくキャラが立ち、それぞれへの思い入れもあり、関わり合いが楽しく見られた。
    しかし、肝心のミステリー・事件が弱い。ルヴォワールシリーズ醍醐味の弁舌戦も、水掛け論のように感じたり、「え、それ認めて進んでいいの?」と感じるところがありました。
    しかし、高校パートの驚きと最後の駅の邂逅は非常に面白かった。今出川•河原町に大きな期待をもっての⭐︎4としました。

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    2025年06月08日
  • 貴女。

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    多彩な百合小説が読めるアンソロジー。
    いやあ、どれも面白いんだよねえ。
    織守さんの百合、めっちゃ可愛いかったな。
    何から何まで微笑ましい。
    青崎さんの戦国時代百合は斬新。
    首師を主人公にするところがまた良い。
    あの結末もこの時代ならでは。
    でも一番気に入ったのは斜線堂さんの百合ですね!
    個性的なキャラと二人のコミカルなやり取りが楽しい。
    ある瞬間、頭に描いていた物語の印象がくるりと反転するあの感じもたまらない。
    もう全部好きだ。

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    2025年03月30日