円居挽のレビュー一覧
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購入済み
ミステリバトル
能力バトルというと言い過ぎだが、それと似た雰囲気がある。頭を使う作品は好きだが、硬い文章や重い展開が苦手な人にオススメ。ラノベから大衆小説へのステップアップにも最適な作品である。
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Posted by ブクログ
ネタバレ第一章はスタンダードに悪人成敗。感じの悪いやつが普通に悪いやつだった。シンプルに爽快感のある作り。
そこからは遠近の青春が繰り広げられる。
不思議なバー3号館だが何となく今回は関わりが薄い。蒼馬さんの存在が遠近の今一歩頼りない感じを際立たせる役割を果たしているのはわかる。
しかし三号館と蒼馬さんという最大の謎が解き明かされる事は遂になかったのだ。
トリックは意外性のあるものも多い。前巻よりも読んでてエンタメ性がある。京都という古都を全面に生かしたものが多かった。
ドラマ化した際は蒼馬さんが前面に出てくる事だろう。もしかしたら狙ってたりして? -
Posted by ブクログ
ネタバレすごくよかったなー。丸太町の伏線が4巻目で生きたり、もう顔馴染みのように感じられる主人公たちが仲間割れしているのかと思ったら最後に大団結するし。何より、落花のどんでん返しが素晴らしい。
虚を実にするという特性があるから、どんでん返しが起きることを否定して否定して、否定尽くした先のどんでんがえし、素晴らしかった。
そして何より、メタなギミック。黄昏卿を2巻ではファンタジーな存在なのかと思わせておいて、その伏線を活かした二つのそうりゅうえ!すばらしかったなー。
撫子と論語の恋、三巻で終わったのもよかったし、この巻で再開したのもよかった。流の劣等感ややるせなさにはいつも共感するし。
再読。やっぱり -
Posted by ブクログ
ネタバレ結果、シリーズを纏め上げる最終巻としてふさわしい傑作に仕上がっていると思う。
構造としての様式美を優先するあまりか、中盤までは各登場人物の台詞回しが、過去3作において確立されたキャラクターの枠をなんだか少しはみ出しているような印象もあったのだが、すべてが閉じた後で改めて感じるのは、そのような些末な違和を吹き飛ばしてしまう充足だった。
途中、いくつも示されていたはずの伏線から思い至ることのなかった自らの不明を恥じるべきかもしれないが、スケールの大きな双鴉の計と称すべき、今作の根幹を為す仕掛けには充分楽しませてもらい、素直に脱帽する。
これまでの今シリーズにおいては、お世辞にもフェアとは言えない