円居挽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
平安時代から続く仮想裁判という非現実的な設定に、癖のある、タイプの違う美形のキャラがゴロゴロ。まあ、読んでいて楽しかったです。最後の方の、畳み掛けるように次々と真相が明らかになる場面は、最早、推理しながら読むという感じではなく、一エキストラとしてその場面を眺めているような感覚でした。ミステリー、、、なのかなあ。文章もなんとなく癖があり、ちょっと、情景が目に浮かぶようで浮かばないというか、すっと入ってこなくて、ん?と読むのを止めて、想像してみないと進めないというか、少々読みづらい文章でありました。キャラ達のこの先が気になるお話ではあります。
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Posted by ブクログ
心根までミステリー脳に染まり切っていない、あえて「一般人」と呼ぶが、その種の読者(私も含め)にとって本書は我孫子武丸による「あとがき」までが今出川ルヴォワールである。
前作の書評で私は「極めて現実的なミステリーを望んでいたが中身はファンタジーであった」と書いたのだが、それこそ円居挽の術中に嵌まってしまっていたと認めざるを得ないのが本作である。
本作も、「一般人」が思い描くミステリーではなく、円居挽が思い描くミステリーであり、それは前作でファンタジーとして描かれ、本作は賭博小説、バトル漫画というべき要素がプラスされて描かれている。最初から筆者と読者の間でミステリーに対する相違が存在しているのだ -
Posted by ブクログ
「さて、繊維が発見されるという前提でお話ししますが…」
「発見されなかったら無駄骨になるが」
「されますよ。そうでなければ面白くありませんから」
「面白いから繊維が出てくる? ナンセンスだ」
「面白くなければ双龍会じゃありませんよ」
「実際、今日の夕食にはやや塩分が足りないですけどね。撫子さん、貴女にはあと二回塩を振る勇気が必要です」
「それにはバイカル湖より深い訳があるんですよ」
「ほう、どんなだ?」
「撫子さんに振られました。用事があるんですって」
「高瀬川より浅いな」
「達也、撫子ちゃんを怒らせたら駄目だよ?」
「ただ、お互いに譲れないものがかち合っただけだ」
「ベターハーフとい -
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「ねえ、うゆうさんはどんな子供だったの?」
「明日起きたら大人になってたらいいって毎日思ってた」
「いつまで?」
「もう忘れたよ…けど今は毎日こう思ってる。大人になるのはまた明日ってな」
「あなた、本当に霊長目ヒト科ヒト属?」
「ホモ・サピエンスだよ!」
「だったら想像なさい。それが人間だけに許された特権よ」
『世の中は不公平だ。最高はなかなか更新されないのに、最悪は何度だって塗り替えられる。』
「あたしの仕事はお前の願いを叶えることだ。ガキの嘘ぐらい本当にできなくて何が龍師だよ」
「やっとアンタの計算が狂ったな」
「生憎、四捨五入の範囲内だ」
「ところがどっこい、一桁の計算違いだよ」 -
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Posted by ブクログ
ジャケ買い+作者買いで読んでみた。
タイトルから、今流行りのモキュメンタリー作品のようなものを想像していたが、実際には作者の作風がしっかり感じ取れる物語だった。
謎解き要素も用意はされているものの、主眼は事件そのものよりも、「イメージとしての京都」に存在する怪異や不思議さを描いた点にある一作。
連作形式のため、他の地域であれば成立しなかっただろうが、京都であればぎりぎり想像できてしまう。その絶妙なラインの世界観がこの作品の肝だと思う。
歴史と共に現実と伝承、噂話の境界線を曖昧にしたまま、数多くの物語を積み重ねてきた土地だからこそ、こうした設定が成立するのだろう。
キャラクターや物語の運び