【感想・ネタバレ】烏丸ルヴォワールのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年05月22日

どうしてもこういうものの性として、1作目の特別な輝きと比べるとくすんでしまうものの、それでも負けず劣らず様々な企みが施された作品。徐々に龍樹以外の存在も明らかになり、ますます先が楽しみになる一作。

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Posted by ブクログ 2015年01月08日

天才肌の登場人物たちの中で、唯一〝人間臭い〟キャラクター流(みつる)。このシリーズは論語、達也、撫子らそれぞれがみな主役の青春群像劇でもあるのだが、個人的にはこれから先「流」がどのように成長してゆくのかが楽しみでならない。おそらく読み手の多くも、(とりわけ双龍会の場面では)「流」のいかにも〝人間臭い...続きを読む〟視点からドラマを眺めているのではないだろうか。その意味で、重要な狂言回しの役割を担っているのがこの「流」なのである。

シリーズ第二弾であるこの『烏丸ルヴォワール』では、「流」がその人間臭さゆえ敵方の陰謀に翻弄されることになる。伝説の龍師「ささめきの山月」、「流」同様コンプレックスを抱えたまま姿を消していた「烏有」ら新たなキャラクターも登場。双龍会における容赦ない騙し合いのスリリングさは相変らず、息を詰めて読み切ってしまった。

今後「ささめきの山月」はどのようなかたちでストーリーに絡んでくるのか? はたして「黄昏卿」との直接対決はあるのか? ますます楽しみになってきた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年10月19日

ささめきの山月や有栖、烏有さんや繰子といった新キャラが多く出てくる中、相変わらず論語のキャラの立ちっぷりはすごい。トリックスターのよう!

次のページをめくるとひっくり返されている状況は相変わらずで、前の『丸太町ルヴォワール』ともども楽しめました。

とにかくタイトル通りの結末に辿りつきますが、その...続きを読む初めての出会いやらなんやらが悔しいくらい上手く隠されていて何度でも読み返したくなります。

そして流さんの格好よさときたら!!
落花さんや他のみんなも素敵なんですが、やっぱり有栖が憧れるのも無理はないですね。

続きも講談社ボックスで買って読んでしまいそうです。
文庫で800円、なかなかの金額ですが、その何倍も楽しい時間をすごせました。ありがとうございます!

購入を迷っている方には「とにかく買え、はよ買え」と言いたい一冊です!!

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Posted by ブクログ 2017年12月19日

達也の過去とか気になる書き方してくるし、仕掛けもしっかりあって意表を突かれました。前作に比べると、双龍会自体の盛り上がりにやや欠けていたかな。

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Posted by ブクログ 2016年08月14日

仮に真っ当な本格ミステリーとして読むとすれば、ド派手な飛び道具がバンバン撃ち込まれてくるので、決して読者から見てフェアな作品であるとは言えないが、各キャラクターがしっかり立っており、多彩な技が散りばめられた長編は純粋に読み物として面白い。
特に舞台が京都であるというだけで、私にとっては尚更。
2作目...続きを読むにして、レギュラーメンバーたちの素性も徐々に明らかになってきて、シリーズものとして広がりも感じさせる。

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Posted by ブクログ 2016年08月02日

どんでん返しのような、急展開が多すぎて「おお…?今どういうことだった…?」となる。遠心力のような。一度目は結末が気になりすぎて途中で考えるのを放棄したまま読み終えてしまったので、現在そのまま二度目挑戦中。

急展開の中でも最後の場面の五文字はやられたなー。私が鈍感なだけかもしれないけど、一言でそれま...続きを読むでの自分の思い込みが崩れた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年05月02日

残念ながら前作を読まずに読んでしまったので、たぶんもっと楽しめたはずだったんだろうなと思います。でも切れ者たちの法廷での戦いはすごかった。

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Posted by ブクログ 2015年06月28日

法律の枠外に双龍会という私的裁判が千年も続いているという設定は、京都以外に成立するべくもない。
万城目氏や森見氏とラップする世界観は、各龍師の複雑な出自も相まって、シリーズの発展に期待を持たせます。

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Posted by ブクログ 2015年06月21日

立体的。むしろ四次元的?油断するとパンチが飛んでくるんだもの。議論の応酬という感じは前作の方がよりあった。

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Posted by ブクログ 2014年03月10日

ルヴォワールシリーズ二作目。
前作からのお馴染み面子、論語、達也、撫子ちゃん対なんと今回は流だと…?

いつ仕掛けられてくるかわからないどんでん返し。油断ならねえ。

達也の過去が早く知りたい。
というか達也、そうなの?やっぱりそうなの?

双龍会から、黄昏卿、越天学園まで拡がりを魅せるシリーズだけ...続きを読むども、いつの間にかそれよりも彼らの行方を見守りたいくらいには愛着を持ってしまってることに自分でも驚き。

あと解説はルヴォワールを解説してるはずが完全に米澤穂信に終始しちゃってますよ綸太郎さん!

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Posted by ブクログ 2014年02月13日

天才や超人ではない烏有と流が口にすることは、2人と同じように上ばかり見てため息をついている私には共感できるものが多々あった。
これから自分がどんな人間になるのか、また明日考えようと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年12月04日

当たり前のことを大仰な言い回しで盛り上げるのは前作と同じだが、こちらが慣れたか作者が上手くなったのか、随分と楽しめた。人物像が固まってきて、叙述トリック…トリックというほどではなく、派手な叙述演出を落ち着いてキャラで読み分けられるようになったからだろうか。そうか、達也は流にそういう気持ちか、という青...続きを読む春風味で次作の文庫化が待たれる。前作は丸太町、次作は今出川となむ。

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Posted by ブクログ 2013年10月30日

「ねえ、うゆうさんはどんな子供だったの?」
「明日起きたら大人になってたらいいって毎日思ってた」
「いつまで?」
「もう忘れたよ…けど今は毎日こう思ってる。大人になるのはまた明日ってな」

「あなた、本当に霊長目ヒト科ヒト属?」
「ホモ・サピエンスだよ!」
「だったら想像なさい。それが人間だけに許さ...続きを読むれた特権よ」

『世の中は不公平だ。最高はなかなか更新されないのに、最悪は何度だって塗り替えられる。』

「あたしの仕事はお前の願いを叶えることだ。ガキの嘘ぐらい本当にできなくて何が龍師だよ」

「やっとアンタの計算が狂ったな」
「生憎、四捨五入の範囲内だ」
「ところがどっこい、一桁の計算違いだよ」

「過去は過去だ。今を生きるあたしたちには必要ねえよな」

「たったらお嬢ちゃん、なりたい大人にはなれたかい?」
「烏有さんと同じさ…大人になるのはまた明日」

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Posted by ブクログ 2022年11月27日

2作目になってキャラクターや作風が馴染んできたけれど、やっぱり少しくどい。こういうミステリの遊びを許容できる方はどうぞ。

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Posted by ブクログ 2022年10月28日

時系列のトリックに騙され過ぎて、途中まで何が起きたのかさっぱり理解できなかった。笑。ただ終章で明かされた答えの微笑ましさというか、天上の才能を描く一方で人と人の繋がりもきちんと魅せてくれる辺りがバランス良く、最後まで楽しんで読み終えることができた。もっと容赦のないミステリの方が好きだけど、これはこれ...続きを読むで面白い。

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Posted by ブクログ 2019年12月22日

「ルヴォワール」シリーズ第2弾。

「双龍会」にかけられることから免除されるという『黄母衣内記』(きぼろないき)を所有する綾織耕作(あやおり・こうさく)が死去し、『黄母衣内記』は娘の綾織繰子(あやおり・くりこ)に相続されることになります。繰子を引き取ることになった耕作の弟の綾織文郎(あやおり・ふみろ...続きを読むう)は、もう一人の弟の綾織武郎(あやおり・たけろう)が耕作を殺害したのではないかといって、落花に仕事を依頼し、御堂達也たちは双龍会のための準備を開始します。他方瓶賀流は、落花のかつての師だという「ささめきの山月」という男に声をかけられ、彼とともに達也たちと対峙して、双龍会に参加することを決意します。

前半は、流と彼女が預かることになった一人の少女との交流がていねいにえがかれており、キャラクターの個性に焦点があてられています。前作とおなじく、後半は次々に思いもかけないどんでん返しがくり広げられる展開になっていますが、推理の内容そのもののどんでん返しではなく、双龍会の展開自体が思いもかけない方向へ推移していくことに翻弄されます。といっても、けっして読みにくいということはなく、流たちのキャラクターの魅力が次々に提示されていく展開になっていて、おもしろく読みました。

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Posted by ブクログ 2017年06月18日

展開が複雑過ぎてついていけない。正直しんどかった。めくるめく!というわけではなく、普通に不快な感じでわかりづらい。特に達也の回想シーンはどこから回想に入ったのか全くわからず。
相変わらずのラノベ臭、中二病。特に、賢い女性というキャラクターが通り一遍。丸太町のルージュと達也の学校のセンセが全く同じキャ...続きを読むラじゃないか。
流にはすごく共感した。達也や論語のように特別なものを持っているわけではなく、撫子のように英才教育を受けたわけでもなく、落花のような天才でもない。でも生きていかなきゃいけないし、生きていくしかないんだよなー。すごくよくわかるよ。
著者がラノベに出会うことなく作家になっていたら、どんなによかったろう。
今回は京都っぽさが前作より薄まった気がする。
ただ、妖怪みたいな神みたいなおっさん、電車での別れ、神社、学生街、などなど、京都を多面的に切り取っているのは今回もすごく魅力的。
どっかの某森見登美彦みたいに、学生街という側面に依存していない。街が街としてちゃんと作品内に存在している。

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Posted by ブクログ 2016年11月07日

ロジックの連打と騙しのためだけに作られた精緻なミステリで、久々にあのトリックにやられた。
いわゆる私的裁判の話しなんで、そこまで行くのにいろいろな騙しはあるのはわかってよんでいて、最初に一回やられ、次はロジックの連打で真実の様相の変化に酔い、そして最後のあかしにもやられました。
この人の作品は最初の...続きを読む作品には感心したけど、硬さに少し苦手かなって感じたけど、シャーロックノート以降ハマり、この作品もよかった。
あと二作も読む。

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Posted by ブクログ 2016年06月16日

シリーズ2作目。今作は前作よりキャラクター物として読んでしまったが、まあ話しがどう動くのが肝だから〜。そして流さんいいよね〜。続きが気になる。

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Posted by ブクログ 2016年02月13日

前作の方が、ドンデン返し&叙述の種明かし連続のパンチが効いていたような気がします。双龍会の場面は緊張感があって面白いのですが、今回、キャラクターや背景も増えて、家と家の関係やら影響力やらが腑に落ちていないと、胸に迫ってこない、という感じもあったでしょうか。あと、いまだ色々な言葉も把握できていない。黄...続きを読む色が検事で青が弁護士なんですよね?二作目になっても頭に入っておらず、「おおお!」と思うべき場面で、「えっと、、、なんだっけ?」となってしまう残念さでした(自分が、です)。ちょっとほろっとくる場面がいくつかあり、そこも良かったですね。

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Posted by ブクログ 2015年08月06日

前作を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、諸々の設定を忘れていたり、人物関係を把握するのに手間取ったりはしましたが、慣れてからは一気読みでした。
物語の序盤でいきなりある仕掛けが待っていて、思わずニヤニヤ。別にさほど意味がある仕掛けだとは思わないけれど、そもそも騙し合いがウリの本書ですから素直...続きを読むに膝を打ちましょう。
本筋の双龍会ですが、主導権の転換が目まぐるしく変わっていくので、状況を正確に把握するのは少々骨の折れる作業でしょう。しかし、論破大会とも言えよう、理論の綻びを突き、そこから新たに理論を紡ぐ戦いはミステリ好きなら垂涎ものです。
終盤の怒涛のようなどんでん返しという点では前作に劣るものの、本作も充分オススメです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年07月27日

シリーズの2作目と知らず、最初に読んでしまった。
この本から読もうと思っている方には、まず巻末の解説をチラ見してから考えていただきたいな、と。(まだこの本しか読んでいないけれど、解説を読んで後悔しているので)

京都の街の不思議さを生かした、独自の私刑裁判があるという設定のお話。
キャラが立っている...続きを読むのでキャラクター小説のような面白さがある。(キャラによっては技名まである)
一応、読者を騙すようなしかけもあるものの、推理を楽しむというよりキャラを楽しむタイプのミステリー。

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Posted by ブクログ 2014年11月15日

前作よりは面白味に欠ける、というのが率直な感想であった。
前作は現代を舞台にしたあり得そうであり得ない、しかし現実味を帯びた良質なミステリーであったが、今作はハッキリとファンタジーのラインを越えてしまっており、物語に没入し難い。
文調もどこかライトノベルを思わせる心理描写、情景描写の薄さで、前作のそ...続きを読むれとは明らかに違う。作者が狙ってやったのか定かではないが、私には合わなかった。

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Posted by ブクログ 2013年12月16日

一気読み。
今度は男女ではなく時間をずらすトリック?とは。
組み立てられる仮説の数々が魅力あふれていて、真相究明はそっちのけになる。
しかしちょっとラノベっぽくなったかしら。

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Posted by ブクログ 2013年10月22日

今回も円居挽氏の麻耶への一方的な愛情が垣間見られる小ネタがちょいちょい。前作ではややおいしくない役回りだった流と達也、ささめきの山月と少女についての過去の縁と現在の縁を多重に描写して、上手いことまとめてあった。BOX版のイラストの意味が分かるなぁ

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