円居挽のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
京都が舞台の本を見つけると、つい手に取ってしまう。
一浪して京都大学に入った、遠近倫人(とおちかりんと)は友人の誘いでお散歩サークル『賀茂川乱歩』に入った。
週末に京都の観光地を巡るのが活動。
そこで出会った気になる女性は、青河幸(あおかさち)
そして、もう一つの出会い。
大学構内に神出鬼没の不思議なバー「三号館」は謎を持つ人しか辿りつけないという。
「三号館」のマスター、蒼馬実希(そうまみき)が作るカクテルが謎解きの鍵。
京都初心者で恋愛初心者の倫人は、学業と恋愛と謎解きで、充実したキャンパスライフを送る。
いいなあ~キャンパスライフ!楽しそう。
守る価値はある。
『クローバー・リーフをもう一杯』
サークルの新入生歓迎コンパの待ち合わせ場所へ。
タクシーに乗ってる人が入れ替わった?!
『ジュリエットには早すぎる』
「五月の三条を楽しむツアー」は鴨川の川床から“鴨川をどり”へ。
席が入れ替わった?!
『ブルー・ラグーンに溺れそう』
京都水族館で出会った謎の女性とイルカショーの謎。
『ペイルライダーに魅入られて』
京都が最大に盛り上がる祇園祭。
宵山初日に青河さんの身に起きた重大な出来事と、招かれざる客。
『名無しのガフにうってつけの夜』
「三号館」の危機?!最後に倫人は最大の謎を解く。 -
Posted by ブクログ
ネタバレデビュー作だからか、そこはかとない野心と作者の若々しさを感じる。
ちょっと面妖なファンタジーっぽい邂逅シーンに始まって(この部分はとても好きだった)、厨二臭漂う古典部的ノリになり、そのうち逆転裁判が始まったと思ったら、どんでん返しの応酬、なんなんだよまだどんでん返るのかよ!って突っ込み入れてたら、結局ラブストーリーだった、みたいな話。
読む前にあらすじを確認した時に、京都の伝統「双龍会」に関わるって時点で何故か厳かでシリアスなストーリーを想像してしまい、ギャップに苦しんだ。
群生累集とかちょっと痛かった。古典部ほど拒否反応は出なかったけど。
解くべきネタは2つ、慈恩の死の真相と、ルージュの正体。
慈恩の死は至極真っ当な結論で納得できたけど、二転三転したルージュの正体の方は、まさかの葵説が真実ならどうしようかと思った。老女の肌質は流石に触れば分かるだろ…。
全体としては推理合戦モノってことでいいんだろう。論理的なら真偽は問わないってところが『その可能性はすでに考えた』みたいだった(本作品の方が成立が早いけど)。
厨二っぽいのに本歌取りに溢れてて頭でっかちな感じなのは、京大推理研出身者の一傾向と言っていいのだろうか。
伏線の張り方があまり達者でないので、回収時の「そうだったのか!」って衝撃がやや力不足だった。
特に、流の女子カミングアウトは、あまり効果的でなかったような。
登場人物が天才ばかりで、流の凡人的感情に激しく同意。
京大生って世界をこんな風に見てるのかな…
でも、読む側だって天才ばかりではないから、もう少し親切に説明した方がいいと思う。 -
Posted by ブクログ
引っ込み思案で事なかれ主義の日和見の千鶴。
計画性はないけど気遣い屋でムードメーカーの桃。
要領がよく、損得勘定で学校生活を円満に過ごす真紀。
進学校でも優秀で、冷静な知性派の公子。
カルチャーセンターの料理教室で一緒のグループになった四人は、それぞれの悩みを抱えつつ、講座を一緒に受けて行くことに。
料理教室のお話と思ったら、始めだけで、将棋、歴史と講座が変わってしまい、あれ?
ティーンエイジャーの持つ、劣等感、迷い、悩みがリアルにモヤモヤと描かれる。
お綺麗な感じもしてしまうけど、そうだった未来への選択肢が多いって不安だったな。
4人の自己評価も後半には見方が変わっていく。
後味スッキリ。