NHKスペシャル取材班のレビュー一覧

  • 新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権

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    古代史はロマンだ。

    わからないからこそ、空想の余地が沢山あってワクワクする。
    私は学者ではないので、無責任に色んな説を摘んでは、妄想をたくましくして、ニヨニヨする時間が大好きだ。
    そんな私の大好きな時間をより充実させてくれる本だった。

    古代には、インターネットなんてないし、電話もなければ電報もないし、確実に素早く手紙が届く郵便制度もない。今のように、安全に速く朝鮮半島と九州や山陰を往復する航海技術もなかっただろう。
    それなのに、どうして卑弥呼は呉ではなく魏を外交相手に選んだのか、高句麗と交戦中の倭の五王は北魏ではなく宋を外交相手に選び、朝鮮半島での軍事権指揮権を得ようとしたのか。
    広大な地域の勢力状況を、海の向こうにいながらちゃんと把握しているのは、どうしてなんだろうか?
    文字を残してくれなかった邪馬台国、そして初期ヤマト政権。
    でも、野蛮だったとか、非文明的だったとかではなくて、積極的に海外の情報を得て、分析し、国際外交を行なえるような勢力だった。彼らが見ていた『世界』はどれだけ大きな世界だったんだろう。
    邪馬台国は初期ヤマト政権は、どのような体制で国際交流を盛んに行い、国としての舵取りをしていたのかな?

    読み終わって、さらにワクワクが加速した。これからの考古学の発見や、研究に期待だ。

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    2025年10月27日
  • 睡眠負債 “ちょっと寝不足”が命を縮める

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    長年不眠に悩んでいたので共感。本書はNHKスペシャル「睡眠負債が危ない」をもとに、睡眠不足が健康に及ぼす影響を解説。睡眠負債が原因とされるがん発生率の上昇メカニズムも研究段階ではあるが紹介。寝だめは有効でなく、睡眠リズムを意識した返済計画が必要と痛感。睡眠こそ百薬の長。

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    2025年10月17日
  • 人工知能の核心

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    2017年に書かれた本だが古さを感じさせない普遍性がある。そこが羽生善治さんの本質を見抜く力であり凄いところだと思う。

    ・人工知能は関係のあることを選び出すことが苦手。フレーム問題。爆弾付きのバッテリーがある時に、①爆弾ごと運び出す、②副次的に発生しうる全ての事象を考慮に入れてスタックする、③爆弾とバッテリーに関係あるかどうかを無数に考えてスタックする、ことでいずれも爆発する。
    ・ロボットは分散学習が可能であり、複数のロボットに別のことを学習させ統合することで、飛躍的に開発速度が高まる。ロボットの運動が人間に追いつき追い越すことも可能かもしれない。
    ・一つのゲームで学習した知識を他のゲームに応用できる「汎用性」が人間の知能の優れた点。一つの領域だけでなく様々な領域を扱うことができるのが汎用人工知能。

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    2025年08月23日
  • 新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権

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    NHK取材班による最新の研究結果(富雄丸山古墳)を入れたルポ。九州説とか畿内説に過度に寄りすぎない、比較的フラットな書き方に好感が持てる。年代比定方法などのテクニカルな話題も多く、歴史の話だけでなく技術の面においても興味深い。

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    2025年08月17日
  • 新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権

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    一気に読み終えた。最新の学術成果をもとに、古代日本と東アジアのダイナミックな関係を浮き上がらせる。ひとつの仮説を示すだけでなく、いろいろな説を併記する点も、この本を信頼できる点。

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    2025年07月09日
  • 新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権

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     NHKスペシャル取材班著『新・古代史』を読みました。新聞紙面の本書広告が目に留まり、副題の「グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権」にも興味をそそられます。

     本書は2024年3月に放送されたNHKスペシャル『古代史ミステリー』の取材がベースになっています。邪馬台国の卑弥呼が生きた三世紀、空白の四世紀、ヤマト王権の倭の五王の五世紀。この時代を中心に「日本」と中国や朝鮮半島との関係がどうであったか、「日本」という国がいかに成立していくかに迫ります。テレビ番組では取り上げていない注目度の高い最新研究や発掘調査の成果を加え、ユーラシア大陸の大変動の視点を交えながら、古代史研究の最前線を伝えます。「まえがき」を読んだだけでもワクワク。

     この時代はユーラシア大陸の大変動の時期と重なります。中国では漢が滅び三国時代へ、6世紀まで分断状態が続きます。ヨーロッパではローマ帝国が分裂、西ローマ帝国が滅亡します。この大変動の一要因が大陸中央部で騎馬戦術を原動力に勃興する遊牧民族の影響だといいます。こうした大陸の大変動を古代「日本」のリーダーたちが「国造りの好機と捉え」「優れた外交センス」を発揮したと本書は指摘します。びっくりしました。今まで考えたことがない視点です。「三国志の時代の中国で、卑弥呼はなぜ蜀・呉ではなく魏を選んだのか」「高句麗と敵対していた倭の五王がなぜ、宋に官爵を要求し朝鮮半島の指揮権を手中に収めようとしたのか」。海を隔てた大陸との往来が簡単なことではなかったであろう時代に、ある程度正確な情報を取得して、一種の外交を展開していたのですね。大変なことです。驚きです。

     三世紀の中国で書かれた歴史書にある『魏志倭人伝』の記述およそ2,000字。その中で邪馬台国への道のりを描くのはたった83文字。それらを辿りながら、江戸時代から議論されてきた邪馬台国の所在地についての様々な学説を比較検討しています。最新の研究成果や発掘調査の事例も大変興味深いです。最近やっている【松本清張読み返し】で邪馬台国の所在地をめぐる短編小説『陸行水行』を読み、清張の論理的な推理にあらためて驚いたばかり。邪馬台国の神秘は何度読んでも興味が尽きません。永遠のロマンなのでしょう。

     文字が無かった時代。中国の文献からも姿を消した四世紀の「日本」。本書を読んでこの空白の四世紀が「技術革新」の時代であることを知りました。2022年に奈良市の富雄丸山古墳で見つかった全長2メートルを超える「巨大蛇行剣」はすごいですね。しかも国産化されていたとは驚きです。本書では実験考古学で当時の製法を再現しています。製鉄をはじめとして様々なものが国産化されていきます。もちろん当初は渡来した多くの技術者の力があってはじめて可能だったと思います。古代「日本」の「技術革新」のあり方は現代日本に通じるものがあるように感じます。この時期、「黥面文身(げいめんぶんしん)」と呼ばれる全身タトゥーの風習が一気に見られなくなったといいます。列島内部も大変動の時代だったようです。文字記録には残っていないけれど。

     古代「日本」が遊牧民族の騎馬戦術をいちはやく取り入れていたことにも驚きます。騎馬軍団の圧倒的な戦闘力に直面した古代「日本」のリーダーは馬や馬具を導入します。当初は輸入に頼っていましたが国産化をすばやく進めたといいます。倭の五王の五世紀には列島の中で国産馬の飼育や流通の地域的なネットワークが形成されていたようです。最新のDNA調査分析手法で明らかになっています。すごい研究です。もちろん馬を強力な武器に変える鞍や鎧などの馬具も国産化されています。卑弥呼の時代には家畜としての馬や牛はこの列島には存在していませんでした。当時の人々の対応力・行動力に驚くばかりです。様々な「技術革新」にしろ「文化風習の変容」にしろ、大きなインパクトに直面すると一気呵成に目指す方向に変化していく。以前読んだことがある明治維新期や戦後復興期のある部分の瞬時の変化を彷彿とさせます。古代の時代から連綿と受け継がれる、この列島に住む人々の大きな特徴の一つなのでしょうか。

     邪馬台国の候補地の一つである吉野ヶ里遺跡の発掘から歴史公園として整備されるまでの話も興味深く読みました。発掘された遺跡の歴史的価値を新聞社が報道。それをきっかけに世論の盛り上りと相まって歴史公園として整備保存されることに。本書の中で経緯が語られています。報道機関に所属する方々が執筆している本書ならではの内容だと感じます。福岡に赴任していた時期に何度か足を運んだ吉野ヶ里遺跡。復元された環濠集落で公園スタッフの皆さんから聞いた丁寧なわかりやすい説明をなつかしく想い出しながら読みました。

     読んでいて興味が尽きない本です。残念ながらわたしはNHKスペシャルのテレビ放送は見ていません。本書を読み終えて、機会があればテレビ放送を是非見てみたいなと思っています。

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    2025年07月07日
  • 新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権

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    NHKスペシャル古代史ミステリーの取材をもとに、グローバルヒストリーからのアプローチで明らかにする日本の古代文明、卑弥呼に迫る。やはり、卑弥呼が統治したとされる邪馬台国は一体どこにあったのか。古墳の形状や出土品から、奈良説、福岡説とそれぞれの維新をかけた研究が進められていた。それを新しい視点であるグローバルヒストリー、つまりその時代のグローバルな動きの中で、史実を外側の情報から探しにいくというアプローチによって、中国、韓国の歴史から日本を見ていくと新しい事実が見えてくる。
    やっぱり日本史は面白い。卑弥呼が統治していた邪馬台国がなぜ、他の王族たちを従えたのか、奇術を使ったとされるそれは何か、気候変動を研究すると、どうやら激しく気候が変化していたことがわかっており、その結果として天気や飢饉などを避ける必要があったことから、卑弥呼のようなフォーチュンテラー的な神秘を求めていった可能性がある。一方で、中国との関係からは、王として認められたことが記されていて、混乱する中国の中で、邪馬台国と関係を強めることで東側の憂いを消したい意図もあったと想定している。そういうふうに歴史を捉えることで、面白い見方ができるという良書だと思う。
    日本の歴史とミステリーに浸かれる一冊。

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    2025年07月01日
  • キラーストレス 心と体をどう守るか

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    ネタバレ

    ●2025年6月23日、Yahooフリマで過去の自分がいいねしてた。600円。

    ●2025年6月28日、ヤフオクで検索かけたら、送料込み385円あった。

    ●2025年8月18日、読み始めた。
    36、ヒヒの例。ボスは好きな時にストレス感じるだけだけど支配されてる部下のヒヒはいつもストレス状態で、それがキラーストレスであり、現代人とと同じ。

    55、小平の「国立精神・神経医療研究センター」が出てきて、おっ!となる。働き盛りの40代の男性の脳画像を見たら、海馬が萎縮して、脳の中に隙間ができて黒い影になっているのが発見された。こわい。私も見てもらいたいな。

    ちょっと読んだだけで、すごくタメになる。

    ●2025年9月29日、読書再開。
    37、《「支配ー従属」の関係で生み出されるストレス》じゃあなぜSMでMの方はストレスが解消できるんだろう?

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    2025年06月28日
  • 中流危機

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    読んでるだけで気分が暗くなるが、目を背けては改善もなかろう。しかしデジタルリノベーションとリスキリング、賃金の同一化が為されるとはとても思えない。今の高校生世代から授業で情報I、IIが入っている。AIがあるからプログラミング不要などと嘯いても最低限のリテラシーが無いと高校生を遥かに下回る老害となり中流とやらが更に遠のくと思われる。
    リスキリングも20年は遅かった。もはや手遅れの感もあるが団塊の世代から団塊ジュニア世代が全て消えた時に初めて改革できるやもしれない。

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    2025年05月20日
  • 地方議員は必要か 3万2千人の大アンケート

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    読み応えのある一冊だった。
    地方の議員の方でも頑張って活動されてる方々は多い。しかし、現状はあまりにも庶民の生活とかけ離れているようにも感じる。夜間の議会や休日に集まるなどの工夫もされているが、会社員などには立候補など夢のまた夢のように感じる。
    自営業との兼業ならいざ知らず、実際に立候補までして議員になろうと思えるかどうかで言うと難しいように感じた。まずは選挙運動にカネと時間がかかり過ぎることから変えてほしいと感じる。ただ、私は地元が好きなのでいつか議員になりたいなとも思う。

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    2025年02月11日
  • 人工知能の核心

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    将棋の羽生さん 人工知能と対峙するも引けを取らない
    とても人間らしさを感じる
    頭脳も 明晰 直感力もすごい 棋師の凄さを知る 良い機会でなったと思う
    対する AI は 現在 2024年 LLC の1つ前 どちらかというとロボットの延長線上であるのあるかのような感じのもの
    学習によって積み重ねにより高度に対応力を実行するという感じ

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    2024年11月26日
  • 新・幕末史 グローバル・ヒストリーで読み解く列強vs.日本

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    幕末、開国と攘夷の狭間に揺れた日本。その動きは単なる国内の激動ではなくグローバルな歴史の一環であった。欧米列強の圧力が世界の中での日本の位置づけを問うた時代。最新の研究では日本が取った選択は偶然ではなく地政学や経済的要因、または江戸時代の蓄積による必然であったと示される。西洋技術を受け入れつつ固有の文化を守る姿勢が独自の近代化を生んだ。幕末は世界史の縮図でもあり今も学ぶべき教訓がある。新たな視点で歴史を読み解けば現代への示唆が浮かび上がる。小説ではない学問研究の最新知見。

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    2024年11月20日
  • 新・幕末史 グローバル・ヒストリーで読み解く列強vs.日本

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    幕末史を英国やフランス、プロイセン、ロシアなどの動きや視点を用いて捉えなおすという本。
    大英帝国の自由貿易帝国主義が、結果としてロシアやプロイセンなどの侵略から日本を守る結果になった話は面白い。
    もっとも、イギリスも国益を追求した結果そうなったというだけの話であるが。

    明治新政府の勝利という結果から捉えられがちな戊辰戦争も、一時は旧幕府側が優勢であったことや、それもまたイギリスの暗躍によってひっくり返されたことなど、知らない話が多く楽しめた。

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    2024年08月08日
  • 新・幕末史 グローバル・ヒストリーで読み解く列強vs.日本

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    幕末の英雄と言えば、西郷隆盛、坂本龍馬、勝海舟ら。だが歴史を動かしたのは彼らだけではない。幕府と反幕府勢力の戦いの背後では、世界の覇権を争う列強が、日本への影響力強化を目論見、熾烈な攻防を繰り広げていた。国内外の最新研究や機密文書を踏まえ、歴史を俯瞰する。

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    2024年08月02日
  • 老後破産―長寿という悪夢―(新潮文庫)

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    ★きっかけ
     ブクともさんの本棚で見かけた
     タイトルが強烈な印象で

    ★わかったこと キーワード
     ・年金はもともと大黒柱がいる三世代同居
      の時代につくられた制度
      →独りでは生活を賄えない

     ・人生、何かに失敗したわけでもなく
      ごく普通に真面目に働いてきた人たちが
      老後破産に陥っている
      →人ごとじゃない

     ・少しばかりの年金や 古い持ち家がある
      ことが かえって ひもじいことも
      →何もなくてすんなり生活保護の方が
      安泰という、逆転現象

    ★感想
     希望なくすなぁ 途方に暮れたよ
     現役世代、働いても働いても老後破産?
     たからって 今 どうすればいいの
     子育て真っ只中よ?
     

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    2024年07月18日
  • 人工知能の「最適解」と人間の選択

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    2024/07/08 に一気に読みました。約7年前のAI特集の本なので、現在の状況からその後の答え合わせもできる内容です。2017年当時の話題として挙げられているのはゲームAIと需要予測AI。2024年現在では生成AI。人がAIに勝てなくなる、という観点ではなく、人がAIにより豊かになるような本書の視点は生成AIでも言えることではと考えさせられました。

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    2024年07月09日
  • 老後破産―長寿という悪夢―(新潮文庫)

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    NHKスペシャル取材班『老後破産 長寿という悪夢』新潮文庫。

    2014年9月に放送されたNHKスペシャル『老人漂流社会 〜“老後破産”の現実〜』をベースにしたルポルタージュ。

    超少子高齢化、核家族化、終身雇用制の破綻、ワーキングプアの増加と日本社会は悪い方向へと変貌し続ける。

    誰もがいずれ歳を取り、高齢者となり、老後を迎える。他人事とは言っていられない現実。老いることは罪ではないはずのに、日本社会では次第に老人を養う能力が衰えて来ているのだ。

    若いうちから長い年月、莫大な税金と社会保障費を徴収され、住宅ローンや学費の支払い、車のローンに苦しみ、ふと気付けば、定年退職の時を迎える。誰もが今を生きることに必死で、貯えの無いままに老後に突入するや、老後の保障など微々たるもの。これでは『老後破産』も致し方無い。

    本作では、金の切れ目は生命の切れ目という過酷な状況で生活する高齢者の実態を赤裸々に描いている。

    最低限の国民年金しかもらえない独居老人は例え身体が不自由でも病院に行く金も無く、食費は1日100円、話し相手もおらず、満足な介護サービスも受けられないという悲惨な状況にある。持ち家があったり、預金がある程度あれば、生活保護も受けられず、孤独に死を待つのみの悲惨な老後。むしろ生活保護を受けた方が医療費やら何やらが無料になるという歪んだ制度はおかしい。

    読んでいて、自分たちの老後と自分が死んだ後の妻の老後が不安になって来た。

    自分の親はかなりの額の年金がもらえている。国民年金に厚生年金、企業年金に年金保険などなど。しかし、いざ病気になり、介護が必要となると介護サービスや老人ホームへの入所はかなりの負担になるようだ。比較的安価な特別養護老人ホームに入所しても、その間の医療費などを含み、2年で500万円余りが消える。もしも、月に6万円程度の国民年金だけではどうにもならない。最早、日本社会では政府や自治体には頼れないので、現役時代からの貯蓄や資産形成が大切になって来るのだ。

    本体価格590円
    ★★★★

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    2024年06月19日
  • やばいデジタル “現実”が飲み込まれる日

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     読み進めるごとに、フェイクを見破ることができる個人のネットリテラシーや法整備等に限界を感じる。あそこまではいかずとも、『ターミネーター』や『1984年』の世界にどんどん近づいていっているような。最近のChatGPTのニュースも、技術の進歩に拍手を送るよりもゾッとする気持ちが強かった。さらに悪用されますよね、としか思わない。中でもスマホ内に保存されている検索履歴からその人の年齢や職業はもちろん、趣味嗜好までをほぼ突き止めた実験が面白い。ファクトチェックでは永遠にイタチごっこを繰り返すだけ。解決策はどこに。

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    2024年06月04日
  • 縮小ニッポンの衝撃

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     NHKで放送された番組を書籍化したものなので、テレビを観ているように読みやすい。本書を読む前は税収減に併せて人口も減るため行政サービスもコンパクトにならないのか?と思っていたが、そんなに単純ではないようだ。生産年齢人口、年少人口が多ければまだなんとかなりそうだが。夕張市で自らを犠牲にして働く人々、劣悪な行政サービスでも住み続けなければならない市民。たった1人のためだけに年間450万円の支出は確かに非効率と思うが、かと言って簡単に都市部に移住できるわけでもない。読み進めるにつれ、そら恐ろしくなる。

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    2024年06月02日
  • 健康格差 あなたの寿命は社会が決める

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     健康の格差が非正規雇用や貧困など諸問題とつながっているらしい。なるほど。生活習慣に気を配れずに病気になるのは自己責任、と少なからず私も思っていたが、個人の意志の力のみで気をつけるのは到底無理らしい。社会レベルでのアプローチが必要とのこと。少し安心した。ポピュレーション・アプローチの発想に納得。前職で「検診・健診の啓発に取り組み、受診率を高めます」という文言を目にするたび、ハガキ送ったり呼びかけたりするぐらいじゃ行かないだろうに、と冷めた気分になっていたので。

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    2024年06月02日