NHKスペシャル取材班のレビュー一覧
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リアル本にて。
地元の本屋で見かけたので、タイトルにひかれて購入。東京・豊島区、北海道・夕張市、島根県・雲南市という3つのケースに対し、それぞれの現状を紹介している。
東京・豊島区は、地方で仕事が見つからない労働者の流入によって人口が見かけ上増えているが、結婚・子育てする余力のない方が多く、自然増加が見込めない、かつ税収が現象する、という課題を有する。北海道・夕張市は、言わずと知れた財政破綻の影響で、最高の負担で最低の公共サービスという不名誉なレッテルを貼られ、結果として人の流出が止まらない。島根県・雲南市は、過疎の先駆けとして、人口減少ともっとも長く向き合ってきた市区町村として、今注力してい -
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本音は誰しも介護なんかしたくない。
だから、誰か一人に押し付けてしまいがちになる。
介護者に兄弟がいたり子どもがいたりしても、介護する人は1人になりがちなのだ。
人間の尊厳とは、何なのだろう。
ただ、命が尽きるまで生き続けることが尊厳なのだろうか。
私は、自分の命に自己判断で区切りをつけることのできる安楽死という選択肢も用意しておいてほしい、と切に願う。
安楽死というと、すぐに嫌悪を感じる人もいるようだが、決して命を粗末にするという意味ではない。
他国においても、安楽死を選べる状況は厳密に管理されている。
どのように生き、どのように死んでいきたいのか。その想いを尊重するひとつの手段としての安 -
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NHK取材班による日本古代史(3~5世紀)の最新研究をまとめた本。決して結論に触れず、調査研究による推論を並べ、古代史研究の困難さ、ロマンを強調する表現はいかにも国営放送らしい。テーマも邪馬台国、卑弥呼、空白の4世紀、ヤマト王権、倭の五王といった視聴者の興味を引く、有名ネタばかり。
それにしても、最近の研究技術はすさまじい。ドローンでの空中視点からの解析、X線による透視解析、生成AIによる大量データ分析。過去の人力による地道で孤独な作業なんて、まさに古代の遺物だ。
発掘された木材の年輪や馬の歯に含まれるエナメル元素により、何年前のものかを年単位で特定するし、古代人骨のDNAから出身地もわか -
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ゾクゾクした
より正確に表現するならば、ゾックゾクした
エロいわ〜
古代史エロいわ〜
(連日の真夏日のせいでおかしくなってる可能性)
はい、古代史ミステリーの邪馬台国やヤマト王権について、最新の科学技術や中国や朝鮮半島などの東アジアの歴史の文脈の中で捉えることで、新たな視点で解き明かそうと試みた本書
いやーマジで考古学って科学よねー
そしてマジで総力戦
日本の力を結集して卑弥ちゃんの謎に迫っております
これほんともうゾックゾクするほど面白かったんですが、わいはちょっと未来について考えてしまったよ
2,000年後、ちゃんと人類の歴史が続いていたら、わいたち今度は発掘される側になるんやな〜 -
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薩摩藩と長州藩を中心とした官軍が徳川幕府を打倒して天皇を中心とした新政権を樹立した、というのが一般的な明治維新の理解だと思うが、そこにイギリスやフランス、ロシアといった欧州列強の思惑が実は大きく働いていたことが近年の研究によって明らかになってきた。ハリスやパークスなど、イギリス外交官からの報告文書が相次いでイギリス王立博物館などで見つかったことを受け、海外から見た日本や江戸幕府がどのようなものだったかが説明される内容となっている。
1800年代はイギリスがいち早く産業革命を達成し、世界各地に植民地支配を広げていた時代である。イギリスに負けじと欧米列強も支配地拡大に乗り出す中で、当然極東の日本 -
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ネタバレ父を老衰で看取るとき、心の支えになった本。
表現できないだけで、本当は苦しかったりつらかったりするのではないかという疑念のを持っていたのですが、その答えもあった。
父がお世話になった施設の方々はこの本を読んだか番組を見ていたのかなという対応をしてもらってたので、その有り難さと本当に苦しまなかったんだ穏やかに逝けたんだという思いから、読んでて涙が止まらなくなった。
本当のところは亡くなっていく本人にしか分からないのかもしれないけど、家族として納得が出来るものだった。
老衰死していく本人、家族にも心穏やかな最期を導き、与えてくださった、与えるよう尽力、研究してくださる方々、この本、この本の元になっ -
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これ、実際の放送観ましたねぇ…そして、この本はアレですね、その放送をトレースしたような内容と言うか…まあ、なぞっただけですね。 ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
読んでいると実際の放送の映像が浮かんできますしまあ…僕の彼ら引きこもり当事者と似たような性質を抱え持っていると…自負していますので(?)内容には結構共感できましたとも…! 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
支援員の人たちも自分もいつこうなってしまってもおかしくない? みたいな心境でもって彼らに接しているとか。
家族が居ても家族として世の中から孤立してしまっているような、そんな家庭が今の世の中では多いのかもし -
Posted by ブクログ
ネタバレ幕末史を列強間のグレートゲームの切り口から分析したもので、端的に言って新鮮であり、納得感もあって非常に面白い。
既存の歴史のナラティブの疑問として、1850年代の黒船来航から修好通商条約のラッシュがあるが、そこから一転して開国派対鎖国派、幕府対薩長、佐幕対新政府、西対東、と対立軸は様々あるもののフォーカスが国内に向き、戊辰戦争が終わると近代化や外交など一気に西欧列強や清国、朝鮮との関係や、内政も諸外国の制度や技術の導入による近代化という流れになる。
では、維新の時代は外国が日本を敬遠していたのか。全くそんなことは無かったことがわかるのが本書の視点。前半は1853-1856のクリミア戦争に続