あらすじ
マラソン歴代記録の上位百傑でケニア、エチオピア以外の国の選手はわずか6人しかいない(2012年7月)。話題の「つま先着地」と共に、心肺機能・血液・アキレス腱など科学的に、その強さにアプローチしていく。
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2013年に発行された本。それから既に10年が経っているので、その内容は古くはなっているがまだまだマラソンに関しての科学的研究は終わることはない。出版当時の世界記録は2時間3分台だったが、今は2時間0分台になり、約3分短縮されている。本書では、ある教授が2025年までに2時間を切るのではないかと予測している。
2022年9月25日のベルリンマラソンでキプチョゲ選手が2時間1分9秒を出している。そして、2023年10月シカゴマラソンでケニアのケルビン・キプタム選手が2時間35秒の世界新記録を出した。
こうしてみると、その予測は当たりそうな感じである。しかし、キプタム選手は残念ながら交通事故で亡くなってしまった。
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つま先着地かかかと着地か。ほかマラソンに関する科学的な視点からの研究成果。人類はマラソン2時間超えを達成できるか?
非公式記録では2時間超えを達成。本書の予測2030年頃より速く公式にも達成されるか。
ケニア、エチオピアなど東アフリカのランナーがマラソン界の上位を独占する今日。その秘密に迫る内容。
市民ランナーとしては、ランニングエコノミー、身体の部分も大事だが、無駄のないフォーム等はまだまだ改善余地がありそう。
少し古い本だが、役に立ちます。
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2012年時点での最速選手を取材したマラソンの新書。
市民ランナーとして読んだ場合、速い理由が「遺伝」だけじゃあ納得できんわな。かといって、今更環境どうこうを変えることもできやしない。その行き着いた先が、「つま先着地」優位…になるんだろうか。
「2025年には二時間きりが現れる」。非公式とは言え、2019年夏、キプチョゲが達成。さて、壁の意識が取り除かれるのだろうか。
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足首を故障して色々と情報を集めることにした。走り方のどこに問題があったのか?良い解決方法はあるのか?
ソールの柔らかいシューズは良くないようだ。踵着地よりつま先着地が今は主流のようだが、鍛えておかないと難しいかも。加齢により心肺機能の低下は避けられないが、努力次第で緩やかな低下にすることはできそうだ。
これからできることは、シューズはあまりそうとではないものにする。フォームはやはり足に負担の少ないつま先着地ができるよう鍛えることが必要だ。
身体を良く観察する必要がある。長く続けられるようにしたい。
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東アフリカ(ケニアやエチオピアなど)のマラソン選手がなぜ速いのかについて分析した本。
マラソンで世界記録を出すのに一番重要な要素は、生まれ育った環境だということ。
市民ランナーの自分としては、高地生活も高地トレーニングも長時間トレーニングにも取り組めないが、今意識して取り組んでいる「つま先着地」が間違っていないということを再認識できたので満足。
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VO2Max,LT( もしくは、Maxlass)、ランニングエコノミー
つま先着地の際に、後ろに引くことで、衝撃を和らげる。
間買う選手は、跳ばない。10000mのランナーのように飛び跳ねる時代は終わった。
やっぱり、すり足。設置時間は長い。
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マラソン選手、それも世界1位だった選手たちを、インタビューはもちろん、高速撮影、採血、実家に行くなどして、その秘密を研究。つまさき着地がどのようにして出来上がったのか。なぜ、東アフリカ勢が強いのか、2時間を切る日がいつ来るのかなど、興味深い。マカウはマラソンで、肉体よりも頭脳が疲れると、そんなこと言ってみたい。われら素人ランナーにどこまで参考になるのかは、わからないが、マラソンを見る楽しみは増える。
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科学的な視点が多く取り上げられており興味深かった。運動生理学を学ぶ学生さんにもオススメ。
ただ、つま先接地や裸足で走ることの実践に対する注意が少し欲しかったなぁと思います。
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実戦あるのみ 10年ほど前に友人のフルマラソン完走に感化され始めたマラソン。我流でサブ4(完走タイム4時間を切ること)を目指して未だ格闘中ですが、5時間の方が近くなって来たので、少し勉強を兼ねて手に取りました。スポーツは心技体揃って初めて記録や記憶に残るようなプレーができると思います。書籍から学べることもありますが、実際に体を動かさないと身につかないのもスポーツの醍醐味。この本を読んで学んだことを実践したいと思います。
東アフリカ勢の生まれ育った環境や遺伝子の問題に関しては日本人に反映することは難しいですが、東アフリカ勢の多くがつま先着地であることは事実として受け止めたいです。そのためには生まれ持ってのふくらはぎの柔らかさや長さが必要なのかもしれませんが、頭から否定していたつま先着地を試してみても良いのかもしれません。また、前傾姿勢が良いというのも神話ごとく言われていますが、まっすぐの良い姿勢での体への負担の少なさは私も実感していますので、無理に前傾姿勢にならなくてもよいのかもしれません。今後年齢を重ねていく中でタイムを短くすることは容易ではありませんが、挑戦はいつまでも続けたいと考えています。
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久しぶりに読みました。ランニングレベル的には、中級者以上、マラソン競技の科学的なアプローチを知る読みものとしても面白いです。
今までわかっていたつもりだったことも、レベルの向上とともに、体験的に理解できました。専門書以外で、フルマラソンを科学的に分析してくれる本は少ないので、新書でわかりやすく読めます。副題の「つま先着地vsかかと着地」は、あくまでランニングエコノミーの一部なので、そこを見誤ると細部の技術論に陥ってしまいますので、注意が必要ですね。
いわゆるランニングハウトゥー本ではないので、東アフリカ選手の強さの秘訣から、自分のレベルに合わせた、最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値、ランニングエコノミーを高めるかを考える必要があります。
走り方のヒントを掴むことと、世界レベルのマラソン観戦も、楽しくなる一冊です。
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つま先着地が速い理由やアフリカ勢が強い理由は分かった。けど、結局、調べたデータを日本人にどう当てはめて、こうしていくべきというのがないのが残念。
つま先のほうがいい。
しかし、日本人は慣れてないから怪我しやすい。
アフリカ人は子供の頃から裸足で生活してるからつま先着地になれてる。
だから、つま先着地をしても大丈夫。
って書いてあるだけ。
血液採取や心肺機能を色々調べたのに、調べた結果が書いてあるだけで、結局この本のテーマは何やったんやろうか。
調査してることは興味深いけど、本の内容とタイトルが一致してないから、ズバッとこなかったかな。
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NHKスペシャルの取材を、ベースにマラソン世界記録保持者の身体的特徴を科学的に分析するとともに、彼らの育った環境なども含め、多角的に考察した本。
1km3分弱のスピードで42km走り続けられるようなトップランナーは、そもそも一般人とは体の造りが違うとは思っていたが、最大摂取酸素量が大きいとか乳酸がたまりにくい傾向にあるらしい。
とはいえ、マラソンの身体的な過酷さは半端なく、完走後に血尿が出ることも。世界記録保持者たちが、心理面、体の調子を含め"すべてがパーフェクトでなければ勝てない"と言うのも頷ける。
スポーツの記録は技術の進歩もあってどんどん進化していると思っていたが、マラソンにおける東アフリカ勢の強さは、幼少期から高地で素足で歩き回らなければならないような環境ゆえに、体も作られ、その貧困から抜け出すために必死で練習するといった背景もあるとのこと。
やはり、スポーツも経済的な要素が強く絡んでいるからこその進化であることに、ちょっと複雑な気持ちになった。
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高岡寿成としなり エチオピアのアベベ ぶいおーつーまっくす最大酸素摂取量 スポーツカー並のエンジン 経済性のいい走り メキシコの秘境に住むタラウマラ族 ハイレ・ゲブレシラシエ オールアウト=疲労困憊 スポーツ心臓 高地に住むことで赤血球の量やヘモグロビン濃度が増す 「走ることは自分の血の中にあります。走ることは自分の人生の一部なのです」ゲブレシラシエにとって、マラソンを走ることは生きることと同義であり、「どれだけ速く走れるか」が問題なのではなく、「自分はこれを成し遂げたいと決心する」ことだという。そして、私たちが持っている年齢に対する固定観念を打ち破りたいとも言った。すなわち「年齢というのはただの数字に過ぎない」と。 「ジャンボ!」とスワヒリ語の挨拶をして、握手を交わした。獲物を狙うような獰猛な獣 勝負を仕掛けるタイミングを虎視眈々と狙っていたマカウ 上下動が少ない''忍者走り'' 爪先着地 爪先の絶妙なソフト・ランディング 身体にブレーキがかからない走り ランニング・エコノミー=走の経済性 ファアフット着地→ミドルフット着地→イアフット着地 裸足の習慣によって鍛えられたという筋肉や腱 土踏まず 柔らかい着地 ケニアやエチオピアでトップ・ランナーになるのは''ロック・スター''になるのと同じだと言えます 一攫千金 フィラの支援を受けながら 双方のニーズが合致した 鎬を削る 金の卵 屈指のエージェント 2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得したエリック・ワンジル 三年後の2011年5月、自宅の二階にあるバルコニーから転落して死亡したとされている。 栄枯盛衰 ストイック=禁欲的 熾烈な競争 ウィルソン・キプサング 自信がすべて 僅か四秒届かなかったフランクフルトマラソン 心理面 体の調子 両輪 心も体も完璧に仕上げてきたキプサングの「執念」 キプロティク ウガンダ初となる快挙を達成した 川内優輝 藤原新 日本マラソン界のガラパゴス現象 谷口浩美 瀬古俊彦 金哲彦
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最大酸素摂取量VO2マックスが基本。
乳酸閾値LTが高い。
ランニングエコノミー。
一分間に160回転のサイクリングマシンでの訓練。
一日42キロを走る。
リビングハイ・トレーニングロー。高地に住んで、低地でトレーニング。
赤血球の小型化。
はだしで走ると、土踏まずを支える筋肉が強化される。
加齢によってVO2マックスが衰える。
筋肉よりも早い。
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マラソン界を席巻するケニア人、エチオピア人ランナーの秘密をNHKが最新テクノロジーで解明。マカウは乳酸のでない肉体をしている、とか、つま先着地とか、ECの子供の8倍の運動量を平均的に子供時代にしてるとか信じられない話のオンパレード。
以下引用:
記録との間に大きな相関関係がみられるのが、個々人の最大酸素摂取量(2max)
「長年、1マイル四分の壁は破られませんでした。四分一秒や四分二秒で走っていて、誰もが四分の壁を破ることが出来ず、『レンガの壁』とさえ呼ばれていました。しかし、ロジャー・バニスターが三分五八秒で走り、この壁を破りました。すると一~二か月しか経たないうちに、一人、また一人と記録を破り、気づいたら一年後には二〇人以上のランナー
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つま先着地を意識して走ったとき、前足を少し引いたタイミングで着地するとブレーキにならず自然なのでは?と思っていたけどいまいち確信がなかった。
この本で、トップ選手が同じ動きをしていたことが分かっただけでも読んだ意味があった。
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NHKのトップアスリートの強さの秘密を科学的に分析する企画。たまたまウサインボルト選手と内村航平選手のをテレビでみた。
それと、多分同じ企画だと思う。
東アフリカ勢が席巻する男子マラソン界。そのトップ選手の走り方、身体を科学的に分析していてなかなか面白いかった。^_^
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NHKのロンドンオリンピックに向けたスペシャル番組の詳細版でも映像話みたいな内容。当時38歳の世界記録保持者ハイレ・ゲブラシラシエを追っていたら、東アフリカ勢の若手がどんどん台頭していった。彼らの共通の強みは、高地に住み、トレーニングの強度に応じて高度を下げていること(Living High, Training Low)。それにより、血液の粘度が低く酸素を効率よく供給できるようだ。
また、ほぼ裸足同然で育っているため、つま先着地を行っていること。特に現世界記録保持者のパトリック・マカウは加えて他の東アフリカ勢と異なり、腿を大きくあげるスプリントスタイルではなく、おそらくそのことにより、着地の衝撃が非常に小さく(日本人ランナーの6-7割)でランニングエコノミーが高いと考えられる。
東アフリカ勢はマラソンが成功と貧困からの脱出への途として考えられていて、キャンプが設営されたくさんの予備軍が集まっている。
彼らのトレーニング内容としては、キャンプでの主にセルフコーチング下で、トレイルでのランニング中心。ゲブラシラシエはバイクをケイデンス160で10kmというトレーニングを行っている。
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科学はモノゴトの真理を解き明かすが、その種明かしにより夢が覚める、希望が遠のく、ちょっとそんな感覚を味わった。努力だけではたどり着けない、“才能”という持って生まれたもの、あるいは生まれ育った環境に結果は大きく左右されるという、うっすら感じていたことを科学的調査とデータで裏付けしたという内容。頑張ればフォースの力も身に付けられると一生懸命、机の上の消しゴムに念を送っていた子供時代。でも21世紀になって観た新作では“ミディクロリアン”という血中に含まれるフォースを司る物質の濃淡でその能力が決まるという設定に、なーんだやっぱそうか~と残念に思ったあの感覚に似ている(笑)
NHKの番組放送はダビングしてもらっているのだけど見れていない(今、手元にある機器で再生できないという理由で)けど、その番組内容を丁寧になぞった本書の内容らしい。種明かしの部分は上記の感想だけど、本企画の取材期間が、皇帝ゲブラシラシエがその頂点を極めてから、若き挑戦者マカウに敗れ、そのマカウも五輪代表者に選ばれず、五輪代表のキプサングも本番では後塵を拝したというドラマチックな時期と重なったことが唯一の救い。というか、本書を読む楽しさが残っている気がする。科学で解明できない、気持ちの問題や、本番でのドンデンガエシも、まだこのマラソンという競技には残っているという楽しさ。
あとは、世界記録の2時間切りが、どうやら自分が生きているうちに達成されそうという嬉しい予想。そのころまで自分も元気に走っていれたらと思う。
Posted by ブクログ
私の場合、色々知った結果、
もうかかと着地はしていない。
けれど、その違いを深く知るために、
読んでみた。
<本から>
マラソンは、″重心の移動″ と呼ばれる程、いかに効率よく
重心を水平へ移動させるかが重要だと言われている。
そのため、飛ぶような走り方では、本来なら水平方向に
向けたい推進力が垂直方向(上下方向)に向いてしまう。
その点、マカウの走りは、垂直方向への無駄な動きが
少ない分、水平方向へ力を効率的に向けることが出来るのだという。
マカウ自身も、こうした上下動の少ない走り方を強く意識している
という。
「飛ぶように走るとすぐに疲れますし、多くのエネルギーを無駄に
してしまいます。前方に向かって走るためのエネルギーを
、上に飛ぶために消費してしまうからです。その点、僕は
前に進むことだけに集中しています。つまり、走行中の大半を、
太ももを高く上げて飛ぶことにではなく、前進することだけに
集中しているのです」
究極のソフトランディングとも言えるマカウの着地。マカウ自身も、
こうした着地の仕方を強く意識してきたという。
「十代の頃から、この着地に馴染んできました。このやり方だと、
足にあまり衝撃を感じなかったからです。着地の時に衝撃を
受けてしまうと、身体全体に負担がかかってしまいます。だから、
負担を減らすために、衝撃を感じない着地をするよう心がけて
きました」
「裸足で走ると、土踏まずを支える筋肉を強化することが、
私達の研究で分かってきました。さらに、足の指(親指から
薬指)の力についても、元々裸足で生活している人と靴を履いて
生活している人と靴を履いて生活している人で比較すると、
裸足の人の方がより大きな力を出せることも分かってきました。
すなわち、これらの筋肉や腱が鍛えられることで、ケニアの
ランナーたちは、″つま先着地″ でも足を傷めることなく長時間に
及ぶ過酷なランニングに耐えらえるになるのだと思います」
記録は、四十歳を境に下降線をたどり、五十代後半までで見ると、
十年あたりで六~七%の割合で低下していくことが分かったという。
加齢による記録の低下は、筋力の衰えではなく、心肺機能の
衰えからくる。しかし、その低下の度合いは、努力次第で減らせる
ということだ。
Posted by ブクログ
マラソン選手に興味がないなら読まないほうが良いです。
持久力よりも耐久力。
かかとで着地するよりもつま先のほうが衝撃が少ない。
誰かが記録の壁を破ればそこは壁ではなくなる。
Posted by ブクログ
エチオピアの先週の強さの秘密として、高地トレーニングなどが紹介されている。
ランニングエコノミーに関する部分、特につま先着地の話は面白かったのですが、マカウという天才だからこそなせる業という印象もあります。
・マカウは着地の瞬間に一瞬足をスッと戻す。これによって、足が地面にぶつかる衝撃を和らげている。