おおたとしまさのレビュー一覧
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どんなことも子供にとって経験になるということを、如何に大人が理解していくか。
貧困が原因で体験できない子供がいる。一方で、体験で非認知能力を得させようという大人から、表面的な体験を強制される子供がいる。 本書は体験消費社会になってしまっている現状に警鐘を鳴らしつつ、何が必要かを説いていく。
読んでいて、2章で採り上げられる団体の活動と、著者との対談がかなり印象に残った。 非認知能力を育もうという意識で関われば、それは勉強になってしまう。そうではなく、ある物から子供が興味を持ったり、ときにはボーッとすることも大きな経験だと。ともすれば、何かを学ばせる(本書はこの強制させる感じも良くないと言う -
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子どもと教育について多くの取材をしているルポライターのおおた氏と、哲学をベースに探究やリベラルアーツの伝授を行う教場を主催している矢萩氏との、中学受験とそれにまつわる親・親子関係や社会についての対談集である。
端的に言えば、お二方は、資本主義的価値観・競争原理と密接に結びついた教育というものを敵視し、本来の教育は別のところにあるという信念が、活動の原動力となっておられる方々と見受けられる。
基本的には私は賛成の立場である。
「これからの先の読めない時代を生き抜くのに必要なスキルを修得させます」なんて教育方針に掲げちゃってる私立中高なんて見かけると本当に鼻白むし、受験を「一つでも偏差値の高い -
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目新しかったもの
・東大の男女比
・ジェンダー論
・赤文字系ファッション、青文字系ファッション
・専業主婦に頼らないで社会を回す方法を考える
・偏差値の差に対する過敏症をなおす
個人的にジェンダー論の教授の話が興味深く、講義を受けてみたいと思った。
特にわたし自身が30代、40代の頃、組織も世の中も男性中心の社会であることを体感し、強いストレスになっていたことを思い出す。
専業主婦となった今は、そのようなストレスは無くなったけれど、時代の流れは専業主婦をなくす方向で進んでいっているようで、風当たりも強く感じている。
年齢を重ねた今、一筋縄ではいかないさまざまな事柄を、若い頃より大きな枠 -
Posted by ブクログ
数年振りに読み直し。
公文式のメリットとして、
・学習習慣が定着する
・計算が早くなる
・何年も先の学習ができる
一方デメリットとして、
・試行錯誤が苦手
・一度解いた以外の問題を解くことが苦手
・パターン学習のため理解してないことが多い
と紹介されていたが、自分自身がまさにその通りだった。
ただ、「計算が早くなる」というのは今でも重宝しており、公文式に通っていて良かったと強く感じている。
6歳と4歳の娘が算数と国語を習っているが、デメリットはあるものの、それを上回るメリットがあると思うのでこれからも通って欲しいと思う。
本書でも触れられていたが、受験勉強にはマッチしない部分があるので、退会時 -
Posted by ブクログ
ネタバレ当事者の本に続いて、バランスを取るためにこちらも読んでみた。内容はまっとうだったけど、帯のアオリはやり過ぎかと…(「教育格差は絶対悪なのか? 機会の平等が実現された先にある「本当の地獄」とは?」っていうの) 過度な競争主義や、機会の平等が実現された前提での結果の不平等によって生じる深刻な格差はいいのか、という問題提起は良いと思うけど、無料塾に転嫁させる話か?広くいえば政治・社会の問題(といった時点で無関心になってはいけない)
現実問題、というので目の前の困っている子たちのために頑張る無料塾関係者の姿勢には頭が下がる。
あと、無料塾にもいろんなタイプがあるんだな、と。