おおたとしまさのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者は「教育観察者」。その肩書きから、その名の通り、教育にまつわる言葉の「大全」としてこの本をまとめています。
初めの章で著者が言うとおり、「新しい言葉に過剰反応しない」ために、それぞれがどんなものなのかざっくり知っておくことに役立つと感じました。
まだ子供が小さいので、後半の受験などはざっくり読みました。細かい塾などの情報はその時期になったら、最新の情報を手に入れたいと思います。が、大事なところは全編通して時がたっても変わらないと思うので大変勉強になりました。
周りに英語を早期に取り組んでいる人が多くいますが、私としては耳を育てておく程度で、日常生活において日本語学習をしっかりとしても -
Posted by ブクログ
大全というだけあって、
幅広く教育関連の内容を網羅。
様々な理念に基づく世界の教育法や、
幼稚園保育園など幼少期に過ごす施設のあれこれ、
習い事やお受験のことなどなど。
結構知らなかったこと多し。
さしあたって、幼稚園選びの参考にさせてもらうことにしました。
天才・将棋の藤井くんはモンテッソーリ教育の幼稚園で過ごしたのだそうな。
元々備わっていた彼の素質が、自由にのびのび育つきっかけになったんでしょうねえ。
人生の基礎ともいえる幼少期に、どんなところで過ごし、どんな経験を重ねるのか。
これって結構大事なんだろうなーなんて思いました。
最近、わが家の1歳児くんが習い事をスタートしました。 -
Posted by ブクログ
毒親や虐待関係の本はいくつか読んできたが、そこには貧困の問題がいつもつきまとっていた。
たしかに、経済的・精神的に余裕がなければ虐待と結びつきやすくなるというのは、ある意味容易に理解できる。
ここでいう「教育虐待」とは、「ペアレントクラシー」の下層に属する人たちの話ではなく、「裕福な家庭に起こる虐待」(本書より)なのだ。
前半で挙げられている個別の事例は、これまでフィクション・ノンフィクション(実際の事件とか)問わず、どこかで見聞きしてきたもので真新しさはそれほどないが、社会構造や教育(学歴)に求められるものが変化してきた結果、「教育虐待」が激化していったという指摘は非常に興味深い。
社会を変 -
Posted by ブクログ
宮台真司が日本再興のカギになるとして自らが運営するワークショップより価値を感じたというこの本に興味を持って手に取った。
幼児期に緑豊かな森を舞台とした幼稚園で過ごすことで、これから待ち受ける社会の競争に晒されても、
耐え抜く能力が身につくという単純な話ではない。
必ずしも都心部では森のようちえん的な教育が不可能だというわけではなく、大事なことは子供との接し方あるいは大人の見られ方を含む環境づくりだという。
田舎と都心では、その環境づくりに濃度はあれど森(または里)が近くになければ意味がないというわけではないらしい。
近代社会以降の偏差値教育により子供の発達の初期
段階から幼稚園受験などの競争に -
Posted by ブクログ
ネタバレ21世紀におけるいい男の条件とは?
から始まる。
これからの男性像など
有名男子校先生の言葉やエピソード沢山で面白い本。
第一章はジェンダー、
AI時代、
グローバル、
自由とは?
女の子の母なのに、男の子のほうから読んでしまいました。
子供の親だけでなく、
これから社会で働く大人にも刺さる本。
面白かったです!
ネタバレ、
結婚相手に求める条件は、
一位、人柄(男女共に1位)
二位、家事育児の能力
三位、経済力と仕事への理解が同率
共働きが当たり前の時代となったいま、
男性への経済力だけでなく、
妻のキャリアへの理解力が大切
-
Posted by ブクログ
「教育虐待」、聞いたことがなかった言葉だったので購入。自分の過去の経験(貧困から教育を受ける機会が限りなく少ない)に重なる部分があるのかと思ったが、本人の許容範囲を超えて習い事や勉強をやらせすぎてしまうというもの。高学歴の両親ばかりではなく、「学」のない自分のような人間にならないでほしい。チャンスはたくさん与えたいと思いながら日々、英会話やピアノ、書道にリトミックなど最初に始めるには何がいいのだろうと考えている私のような親に入れられるメスに気づきも。
子供の人生は子供のものであり、子供は親の分身ではなく別人格。それぞれに人権があり、本人に決める権限があるという当たり前のことをもう一度。 -
Posted by ブクログ
中学受験するか否か、いろんな観点がほしく関連書籍を読み漁る。
教育ジャーナリストであるおおた氏が一歩引いた目線で、プロ家庭教師である安浪氏がリアルな現場目線で、以下の5テーマについて持論を語る。
・なぜ中学受験をするのか
・「本当の学力」をあげる勉強法
・塾を使い倒す新常識
・志望校選びの玄人的着眼点
・親子の信頼関係の育て方
おおた氏の書籍は過去に二冊読んでいるので、ふむふむと持論を確認する感覚で読んだ。
安浪氏の担当の章が勉強する子たちのリアリティをのぞかせる。
まだ我が家は受験期に突入していないが、例えば公文式とそろばんどっちがいい?とか、読書量が国語の成績を決めるか?とか、一定の時間 -
Posted by ブクログ
教育ジャーナリストとして有名なおおたとしまささん
2021年11月初版
以下は気になった話題
・超進学校が幾何と古典をやる理由
幾何を早い段階で徹底的にやることで数学的な素養が高まる。論理的な思考が鍛えられる
古典すなわち古文や漢文を学ぶことは、外国語を学ぶことに似ている。
日常的に無意識で使ている日本語を相対化することで、日本語の論理的構造が認識でき、日本語を論理的思考の道具として使えるようになる。
→思考のOS性能が高まる
・高校受験は世界的に見ても珍しい
14歳からは抽象的思考の次元が高まり、本格的に哲学や科学が出来るようになる年頃。反抗期もある。この大切な時期に入試対策で子ども -
Posted by ブクログ
我が家は夫婦ともに公立育ち。かと言って公立がとても良かったと思っているわけでもない。
中学受験は気になるものの、お互い私立中高への知識はゼロ。
そんな状況で手に取った一冊。
著者は中学受験をメインフィールドに長年取材を続けている教育ジャーナリスト。本書はその著者の「中学受験観」を凝縮した一冊である。
本書では大きく4章にわけて受験の意義が語られる。
①中高一貫校に入る意義、②私学に入る意義、③受験を通して子が得るもの、④受験を通して親子が得るものの4点である。
結論を言ってしまえば、
①大学受験対策ができること以上に、豊かな思春期を恵まれた環境で謳歌できることの意味が大きい
②その学校でし -
Posted by ブクログ
ずっと共学育ちの男である私にとって、未知の存在すぎる女子校。しかし我が子の進路の選択肢の一つとして存在するため、手に取った。
女子校ならではの教育のメリットはいくつか挙げられている。
その中で一番目に留まったのは、
「男性の目線がない世界だからこそ、「女らしさ」を意識しないで、一人ひとりの個性を育める。」「男性の助けをアテにしない自立した女性が育つ。」
という点。
ジェンダーバイアスから比較的自由な環境での6年間というのは、社会に出てから壁にぶつかることもあるかもしれないが、それすら乗り越えられる「個」としての力が育める場なのではないか。
そう感じた。
本書全体の構成でいうと、
著者の持論 -
Posted by ブクログ
3歳から14歳頃まで通っていた公文式。
(自分で言うのもなんですが、結構な進度上位者でした)
懐かしさもあり、この本を見た時に思わず手に取ってしまった。
「公文式は基礎をやらずに基本をやらせる学習法」
この言葉をはじめとして、公文経験者であれば「なるほど」「痛いところついてくるな…」と思わず声が出てしまうような分析がされているなと感じた。
また、公文式は完璧なものではないという前提のもとで、下記3点をデメリットとして上げていた。
① 理解を深める楽しさを奪う
② 完璧主義
③ 便利な道具に頼ってしまう
この中で特に①と②に関しては、今の自分とも重なる部分があるなと感じた。
自身の性格の形成に公