あらすじ
12歳で挑む大冒険へのガイドブック
本書を読んでも「偏差値」が上がるわけではありません。
だけど、親子に大きな実りをきっともたらしてくれるはずです。
教育ジャーナリスト・おおたとしまさ氏と、「探究型学習」を掲げる私塾「知窓学舎」の塾長・矢萩邦彦氏の中学受験を控えた親子必読の対談本。
序 章 中学受験に失敗はない。そして敗者もいない
第1章 「学力」と「身長」って、何が違う?
第2章 「リベラル・アーツ」の重要性
第3章 塾選びも学校選びも基準は同じ
第4章 中学受験の理想と現実
第5章 親が思う幸せ、子どもにとっての本当の幸せ
終 章 なぜ、中学受験するのか
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Posted by ブクログ
理想論的な部分も目に付くが、それも著者自身の経験や教育に携わるキャリアからのものと思えば、首肯すべき部分もあるのだろう。教育業界の構造の歪さや、生活を成り立たせる以上の意味を見いだせない教育従事者への批判などは、人手不足の現代において難しい面もあるように思うが、他者の人生に寄与できる最良の期間として中学受験に関わろうとする意思などは、経験に基づく一つメタに立った視点だなと関心したり。
Posted by ブクログ
子どもがその子らしい人生を生きるために、主体的に自分の道を決めて行くこと、親はそれを支援し、失敗ではなく次に向けた経験として前を向けるような姿勢。外形的な指標や価値観に左右されずにその子の成長を真っ直ぐ見る。教育と人材の違いや、教育産業と、本当の教育が本質的に噛み合わない構造がメタ認知できた
Posted by ブクログ
子どもと教育について多くの取材をしているルポライターのおおた氏と、哲学をベースに探究やリベラルアーツの伝授を行う教場を主催している矢萩氏との、中学受験とそれにまつわる親・親子関係や社会についての対談集である。
端的に言えば、お二方は、資本主義的価値観・競争原理と密接に結びついた教育というものを敵視し、本来の教育は別のところにあるという信念が、活動の原動力となっておられる方々と見受けられる。
基本的には私は賛成の立場である。
「これからの先の読めない時代を生き抜くのに必要なスキルを修得させます」なんて教育方針に掲げちゃってる私立中高なんて見かけると本当に鼻白むし、受験を「一つでも偏差値の高い学校に入り込むためのレース」かのように捉えている人がいれば、それは大変勿体ないと考えている。
にも拘わらず、ここでやり玉にあげられているような教育観をもった親を身近に見たことがない私としては、「この人たちは一体何と戦っているのだろう?」とイメージがつかず、なかなか読みづらかった。
今時、ただただ学歴が子どもの未来を明るくしてくれると信じて、偏差値だけを眺めながら子どもの尻を叩いてガリガリ勉強させている親なんて少数派なんじゃないのかなあ。
中には、私自身が常々頭にぼんやり思っていたことが、上手く言語化されていて、我が意を得たりと思える箇所もあったが、それよりは見えない敵と延々戦っているのを遠くから眺めているような気持ちで読む部分が多かった。。。
あと、誤字脱字が多すぎである。
校閲班、しっかりして。笑