あらすじ
東大合格ランキングで上位を占める一方、「男尊女卑」「セクハラ体質」と批判され、「ホモソ」の巣窟とも見なされがちな男子校。ただし全国に2%しか存在せず、その内実を知るひとは少ない。独自アンケートをふまえ、男子校で始まっている先駆的な「包括的性教育」をルポ。92%の高校が共学なのにいつまでも男女差別がなくならない日本社会の謎に迫る。これからの時代に必要なのは、グローバル教育やSTEAM教育よりも性教育!
第1章 男子校のアキレス腱
第2章 ニッポンの性教育の現在地
第3章 工夫を凝らした包括的性教育
第4章 部分的に男子校を共学化する
第5章 世間の反応に見えるバイアス
第6章 共学校に潜む男子校の亡霊
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルだけで手に取ったが、「男子校」や「性教育」に限った本ではなかった。もっと広く人権や社会の構造についての気づきが多く得られた。また読み直したい。
Posted by ブクログ
■個人のセクシュアリティを構成する要素として次の4つが挙げられる。
①身体の性(Sex)
②性自認(Gender Identity)
③社会的性(性役割・性表現:Gender Role/Gender Expression)
④性的指向(Sexual Orientation)
・①と②が一致しないのがトランスジェンダー(Transgender)
・①と②が一致しているのがシスジェンダー(Cisgender)
・④についてはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル
・LGBTではなく、要素を使って「SOGI」(ソジ又はソギ)という言葉も使われるようになった。これは性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の組み合わせ。
Posted by ブクログ
男子校に限らず男子学生に対して性教育のあり方を考えるにはとてもいい本
とくにデズモンド・モリスの「親密さの12段階」を紹介した授業はむしろセクハラに頭が凝り固まった大人が受けた方が思うが、凝り固まった頭が受け入れるは無理そう。だから頭の柔らかい中高校生のうちに行うことの大切さを感じた