馳星周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2015年出版。『少年と犬』で作者の筆致に驚愕して、気になる本はいくつかあるものの、読みやすそうな題材だからって手に取ったものの、誤算だった!
柴犬の動画なんかを観てて、かわいいなあ、犬ほしいなあなんて分別なく犬を飼おうとしている人、ぜったい読むべき名著!
これは小説なのか?十訓抄なのか?ってぐらいに教訓が散りばめられている。ストーリーも面白いんすよ!馳星周の、簡潔ながらも脳裏に映像を浮かばせる秀逸な筆致も健在なんすよ!
でもそれ以上に、犬を飼うことに対する戒め、軽々しく飼ってはいけない警鐘のような作者の強いメッセージがグイグイくる。
それでいてやっぱり、犬いいなあと思わせる犬愛に満ち -
Posted by ブクログ
家族の中でなにかしら問題を抱える主人公と、その愛犬たちの物語7話を収めた短編集。タイトルが犬種名になっていて、その中に我が家の愛犬コーギーも名を連ねていたので衝動買いしてしまいました。
犬の表情や動きの描写がとてもリアルで、姿が目に浮かぶようです。作者の馳星周さんは軽井沢在住とのことですが、この短編集の舞台の多くが長野県で、その自然の描写もとても素晴らしく、引き込まれます。
個人的には、「ボルゾイ」「ジャーマン・シェパード・ドッグ」「ジャック・ラッセル・テリア」の3話が優しいお話で好きでした。
愛犬が10歳を過ぎ、これまでこの子と過ごした月日より、これから一緒にいられる時間のほうがずっと短い -
Posted by ブクログ
実母に虐げられ続ける人生を送ってきた少年が、生きる意味を御嶽山の神に問いたいと、頂上を目指す。
自死を覚悟した置き手紙を見た母親は、旧知の強力に息子の捜索を依頼する。
そこからは、少年と強力とが交互に語られる、ほぼ全編雪山のシーン。
二つ玉低気圧が接近するという悪天候が彼らを待ち受ける。それぞれの目的を果たさんと必死に突き進むが、吹き荒れる雪と濃密なガスが彼らの行く手を阻む。
のんびりと部屋で読むのが憚れるような、壮絶な雪山行の描写は馳星周氏の独壇場。著者の筆致に翻弄され続ける。
果たして息子は神に出会えるのか、強力は息子を捜し当てるのか。劇的な結末が待っている。 -
Posted by ブクログ
細かい評価は3.6ってところで、四捨五入して4.0にしました。馳星周さんの作品を読むのは2020年に直木賞を受賞した「少年と犬」以来。「少年と犬」は自分の中では結構好きだったので、そういう意味では安心して読めました。
だけど「少年と犬」とは全く違った作品の雰囲気にびっくり。裏社会を舞台にしたかなりダークな作品に仕上がっていました…サッカー賭博での八百長なども全く知らない世界だったので、社会の深淵を覗き込んだような思いがしました。
特に魅力的だったのは、主人公「暗手」が巧みに大森に八百長をさせるように罠に嵌めていく場面。
馳さんは昔そっちの人だったの、、?と疑ってしまうほど迫力満点です。
ただ、