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【カラー口絵付】人と犬との絆を描く、珠玉の全7編収録。その娘と犬は運命の出会いを果たした。両者の間には何人たりとも立ち入れなかった「トイ・プードル」。亡き妻が残した雑種の犬が、ある日拾ってきたのはイリオモテヤマネコの子供だった「ミックス」。視力を失い、ますます偏屈になった小説家。唯一逆らえない姉が盲導犬を連れてきた「ラブラドール・レトリーバー」。母犬に噛まれて醜い顔になった犬。だが、その笑顔は周りの人々を幸せにした「バセット・ハウンド」。不治の病に苦しむ犬。その姿に心を痛めた家族が、ついに苦渋の決断を下した「フラットコーテッド・レトリーバー」。全てを失い、命を絶とうとしていた男。彼の前に一匹の捨て犬が現れた「フレンチ・ブルドッグ」。愛犬を亡くし悲しみに暮れる男。思い出の森の中で、亡き犬たちと幻想的に邂逅する「バーニーズ・マウンテン・ドッグ ―魂の伴侶―」(書き下ろし)。犬を愛するすべての人へ捧げる書き下ろし巻頭詩「いつもそばにいるよ」も必見。
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Posted by ブクログ
愛犬との日々を過ごす7つの短編物語、其々の人と犬との繋がりを描き、飼い主/愛犬が先立つ話は私も過去2匹の愛犬を亡くした経験から心に沁みる。愛護団体の神が絡んで保護犬を譲り受けたり等々関係を持ち、ペットショップのなり初めが無いのは良い。全ての話が、保護犬が飼主の愛情を受け又、見返りなど無く純粋に飼主を幸せにする犬の話。
「人間は、過去の事を悔やみ未来の事を思い悩むが、犬は過去も未来も関係なくただ懸命に今を生きる」
・トイプードル編:
白血病の少女と愛犬の話(涙)
・ミックス編:
妻に先立たれた男と愛犬の話
・ラブラドールレトリバー編:
目が不自由な物書きと愛犬の話
・バセットハウンド編:
仔犬時に親に顔を噛まれ容姿が悪いが周りを幸せにしセラピードッグを目指す話
フラットコーデットレトリバー編:
病魔に侵され前片足を無くした後、周りを暖かくした愛犬が再度病魔に見舞われ最後、安楽死を決断する買主の葛藤を描く話(涙)
・フレンチブルドッグ編:
仕事も家庭も無くし自殺場所で捨て犬と出会い立ち直る話(涙)
・バーニーズマウンテンドック編
同犬種を3代に渡り買い続け若く病死した3代目の死で打ちひしがれ「ソウルメイト(魂の伴侶)」の言葉に救われる。
Posted by ブクログ
犬好きは犬がもっと好きに、飼っていない人はすぐにでも家族に迎えたくなる。
千尋ちゃんの最期の日々を素晴らしいものにしたトイプードル。シロが連れてきたヤマネコをたまと名付けて一緒に暮らした永勝。盲目作家の心を徐々にとかしていく盲導犬ジョーヌ。母犬に噛まれて見た目はかわいそうなのに、笑顔で周囲を魅了していくアンジュ、。エマの安楽死を選択した家族。
私が一番好きなのは、何もかも失くして死に場所を探す男と出合ったフレンチブル。最初に名付けた「ぶひ子」はあんまりだと思うが、本当に命の恩人になるあたりは、あまりに小説的な展開ではあるけれど、ほっと気持ちがやわらいだ。
最後のバーニーズ・マウンテン・ドッグ。亡くなった犬の魂について、こんなふうに考えれば、愛犬との別れを経験しても、心穏やかに過ごせそうである。
Posted by ブクログ
ソウルメイトⅡです。
著者の馳さんの飼っているバーニーズは以前飼っていたうちのワンコと出身犬舎が同じだったので、犬舎が主催する集まりやドッグショーで馳さんご夫妻とはご一緒したことがあり、勝手に親近感がわいてます☆
病と戦う少女と家族に寄り添うトイプー、
妻に先立たれた老人と一緒にネコを育てるミックス、
視力を失った偏屈な男に尽くす盲導犬のラブ、
愛犬の死から立ち直る前に母が次の犬を迎え、心をひらけないでいる娘に天真爛漫に笑顔を振りまくバセット、
安楽死を選択せざるを得なかった家族と、それでも最後まで幸せだったフラッティー、
ホームレスで自殺を考えていた男の再生のきっかけを与えたフレンチブル、
歴代の飼い犬の思いを受け止める男と伝えるバニ、
犬と人間のきずなを描いた7つの短編集です。
前作よりも馳さんの心の安定が読みとれ、なんだか少し嬉しい気持ちになりました。
きっと、時の流れや、新たなワンコ達との出逢いが死別の苦しみを和らげたのではないかと想像できたからです。
そして私自身も、この本でたくさん励ましてもらいました。
どの章も印象的で、様々な思いが蘇りましたが、バセットハウンドの章は今の私には特に刺さりました。
「ルカはルカ。アンジュはアンジュ。どちらもかけがえのない亜紀の家族だ。
最愛の犬を失い、うちのめされ、それっきり犬を飼わなくなる人がいる。また新たな犬を迎えて以前と変わらぬ愛情を注ぐ人がいる。
~犬は飼い続けるべきなのだ。今ではそう思う。~代が替わっていくうちに人間も成長する。人間が成長すれば、犬はもっと幸せに暮らしていけるようになる。
ルカに教わったことはいっぱいあった。~」
一番号泣したフラッティーの章では、色々なことを思い出しました。
うちの子も、てんかんの症状を病院の先生に予告されていたのです、が、実際には一度も発作は起こさずにあっけなく旅立ってしまいました・・・
もっとお世話をしたかったしもっと長く一緒にいたかったけど、こういう選択肢を考えるヒマがなかったことはあの子の配慮だったのだなあ、とつくづく思いました・・・
犬はいつも「いま」を生きている。
私は、私と関わったワンコに生きる喜びをあたえ、一緒に幸せを味わっていきたいです。
Posted by ブクログ
犬を題材というか主人公にした短編小説集。ソウルメイトⅡという副題がつけられているように、同じく犬を主人公にした短編小説集「ソウルメイト」の続編。前作と同じく、馳星周の犬への強い愛情が感じられる短編小説集だ。
好き嫌いが分かれる本だと思う。愛犬家の方はおそらく好きな小説集だと思う。犬に興味のない方は、さほどの興味を持たない小説集かもしれない。私自身は、犬を飼っている訳ではないが、犬は好きなので楽しく読むことが出来た。
前作の感想でも書いたが、私自身は散歩をよくするが、散歩の途中で犬を連れた人に本当によく出会う。2018年の日本で飼育されている犬の数は890万頭らしいので、それもうなずける話だ。
私がよく見かけるのは、柴犬。出会う数は圧倒的に多い気がする。それ以外だと、ゴールデンレトリーバー、また、ダックスフントやチワワなどの小型犬もよく見かける。けっこう躾がきちんとされているのだろうか、皆、人間について大人しく歩いているし、犬同士が出会うことも多いが、ほとんど吠えあうようなこともない。昔に比べると、犬を飼うこと自体のマナー的なものが洗練されてきているのだろうな、といつも思う。
Posted by ブクログ
電車で読んではいけません。という帯をつけたくなった。
前作に違わず、読んで涙が止まりません。
学生時代に、マンションのドアを開けると仔犬が尻尾を振っていたことがあった。茶色のその仔犬は人懐っこく、かといって、ひとり暮らしで飼うわけにもいかないので、大学で自宅生の知り合いに片っ端から電話をかけて、その仔犬の貰い手を探したものの、叶わず、途方に暮れたことを思い出した。当時はバブル真っ只中。東京で庭つきの持ち家に住むことは夢物語だった。結局、今、終の住処となりそうなマンションはペット禁止なので、犬との生活は叶わないまま、老いさらばえてしまうのだろうか。ソウルメイトとは巡り会えそうにない。
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