馳星周のレビュー一覧

  • 神の涙

    Posted by ブクログ

    個人的な怒りと欺瞞に突き動かされてはいけない。
    悪い行いに報いを与えるのは神の役目であり、人間がしていいことじゃない。
    人間ができるのは許して受け入れること。
    自らの過ちに気づき、怒る代わりに、犠牲者の魂に思いを馳せること。
    未曾有の出来事や社会への不満など、自分の怒りを間違った方向に向けてはいけない。
    そんなことを壮大なスケールで教えてくれた小説。
    敬蔵の孫への愛に涙が止まらなかった。
    大自然に感謝をして、満ち足りた気持ちで本を閉じた。

    購入本

    0
    2026年02月08日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    素晴らしい作品に出会えました。

    読みはじめは多聞と出会ったことで、破滅への道が加速したのか?と思うほど、不穏な流れを感じていました。しかし読み進める中で、どうしようもなく不運な人たちが多聞と関わったことで慰められて、人らしい喜びを人生に見出すことができたのだなと考えが変わってきました。
    多聞は誰に会いたいんだろうと、先が気になって、あっという間に読み終え、ラストも美しく感動しました。

    犬がもつ愛と誠実さ、可愛らしさに心をうたれました。

    0
    2026年02月06日
  • 雨降る森の犬

    Posted by ブクログ

    父親を亡くし、祖母を亡くし、母親との関係に悩み、伯父の家に行くことになった中学生の雨音。
    伯父の住む立科に住むことになり、犬のワルテルと絆を深めていく。隣の別荘に訪れる高校生の正樹とも次第に関係を深めていく。
    犬に救われる雨音と正樹、登山を経験して山に挑戦するようになる二人。
    若い二人が、それぞれ抱える悩みと向き合う過程、支えになる伯父との関係がよい。

    0
    2026年01月21日
  • 比ぶ者なき

    Posted by ブクログ

    中臣鎌足の子でありながら、父の死により後ろ盾を失った藤原不比等が主人公。 壬申の乱を経て激変する朝廷において、彼は類まれな知略と冷徹な意志を武器に、権力の中枢へと這い上がっていく。律令国家の完成と、藤原氏による千年続く繁栄の礎を築くため、天皇や政敵、さらには肉親さえも利用し、国家という巨大な装置を造り上げていく。。。特徴は、日本史上最大の政治家藤原不比等の生涯を野望のために歴史を捏造という新説に基づき、物語を構築した点。そして、ノワール小説の旗手である筆者が”政”のどろどろ感を圧倒的なリアリティにて表現した点かな。一気読みの5スターですよ~

    0
    2026年01月19日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    短編形式で読みやすく、それぞれが味わい深く、緩やかにつながっています。
    最後の短編で収束となるのですが、感動も残して終わる小説でした。

    0
    2026年01月05日
  • 神の涙

    Posted by ブクログ

    これほど美しい物語は滅多にない。
    最後のあたりでは泣いてしまいました。
    静かで美しく、大自然の荘厳さと畏敬の念に包まれ、情景がまざまざと浮かびます。
    少しずつ心を開いていくお爺さんと孫、自分や自然と向き合う主人公の緩やかな心情に、応援したくなりました。こんな小説がどんどん増えればいい、と思いました。教科書では伝えられないことも、物語を通してなら伝わるものがあるはずです。
    ずっと手元に置いておきたい本でした。

    0
    2025年12月31日
  • ソウルメイト

    Posted by ブクログ

    短編集はあまり好きではないけど、読み応えありました
    ウチの猫達にも今以上に愛情を持って接していこうと強く思った
    いや〜泣いた

    0
    2025年12月17日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    途中は長いなと感じたけど、読者に媚びない書き方が私は好きだったし読みやすい、感情移入しやすかった。自然なカキカタなのに、ドキドキハラハラした。
     人間の前面に出てしまう欲望。でも、誰もが持つ奥底にある優しさ。身勝手さ、愛情。
     終わりも淡々と終わっていって当たり前のことだと言わんばかりの淡々ぶりだった。
     犬は人より寿命が短いというけれど、決してそうは言い切れないなと感じさせられた。そして、運命ははなから決まっている、と。ただ、何かの縁で、後押しでそれは変わることができるのだということも言っているような気がした。
     とにかく、動物、犬の力はすごい。

    0
    2025年12月04日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    2020年直木賞(上半期)受賞作。
    心が洗われる、神秘的な世界に惹き込まれる、幸せな気分になる。
    主人公は岩手県釜石市の多聞。犬。
    8人主人を変え、人生を支えていく…
    名前は多聞➡️クリント(トンバ)➡️マックス➡️レオ➡️ノリツネ➡️多聞と6つある。
    釜石から熊本までの旅
    出てくるたびにガリガリでボロボロ。

    犬の死を見たくない。これは飼い主の心情。
    でもこの物語では、多聞がそれぞれの人生を見送ってゆく…最後は感動٩( ᐛ )و

    0
    2025年12月02日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    泣いた
    昔おばあちゃんの家で飼ってた犬を思い出して読んでた
    わんちゃんは無償の愛を捧げてくれるのがいいよなあ

    0
    2025年11月19日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    やはり、犬には不思議な力を持ってると思う。
    私は犬を飼っているので、自分の愛犬に当てはめて読んで、特に最後涙が止まらなかった。
    話せないし、直接解決してくれる訳では無いけど辛い時そばに居てくれるだけで癒されるし
    大丈夫だよって言ってくれてる気がして辛いとき愛犬に何度も救われてきた
    犬を飼ったことがある人だったら、
    共感が多い小説だと思う。
    私の犬はこんなに賢くないけど……わら

    0
    2025年10月20日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    【魂の旅路】馳星周『少年と犬』
    震災から始まった、一匹の犬と人々の救済の物語

    温もり ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    刹那さ ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    命、つなかり ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    ほろりと涙 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    ------------
    1. 旅の始まり:主をなくした犬、彼の彷徨

    東日本大震災。
    多くのものを失った東北の地から、一匹の犬の物語は始まります。馳星周さんの直木賞受賞作『少年と犬』の主人公は、名前も持たない一匹の「彼」。最愛の主を亡くした彼は、何かに導かれるかのように故郷を離れ、野良犬として生きる道を選びます。

    物語は、この犬が東北を皮切りに、富山、福井、滋賀、島根、そして遠く離れ

    0
    2025年10月18日
  • 雨降る森の犬

    Posted by ブクログ

    心優しいワルテルに読者までもが救われるような気持ちになる。ワルテルの描写、自然や食事の描写などが秀逸で鮮やかに脳裏に浮かび上がる。

    0
    2025年10月16日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画とは内容結構違っていた(小説が原作)
    最後の解説にもあるけど、連載短編集っていうのは本当に納得できる。多聞の震災からの一生を追っているように見えるけど、各章の始まりは人間が何かをしていて、そこに多聞が現れるという構成。その構成がより人間の人生の中の多聞の部分だけを切り取っているように見えるのではないか。

    0
    2025年10月15日
  • ゴールデン街コーリング

    Posted by ブクログ

    あったかいお話だった。
    馳さんはどうしてもノワールの作品が多いけれど、
    ご自分でも実はこういうお話が好きなんじゃないかな。
    書評家として過ごしていたデビュー前の自伝っぽい側面もありそう。
    どの登場人物も、それぞれ魅力的。

    主人公の坂本さん。
    小説家になる夢がかなって、よかったね。
    葉月と思いを遂げたかったよね。
    それはうまくいかなかったけど、
    一生支えてくれる優しい娘と出会えて、よかったね。

    続編が読みたくなるお話でした。

    0
    2025年10月05日
  • 雨降る森の犬

    Posted by ブクログ

    馳星周は、犬と馬を書かせたら最強に面白い。
    主役犬は、バーニーズ・マウンテン・ドッグのワルテル(牡)。

    この犬が、めっちゃ可愛い!
    主人公の女子中学生・雨音を従えて歩く姿とか、想像できてしまう。
    やはり馳星周は描写が抜群に上手い。
    山頂から眺める雄大な景色や、雨の落ちる様子、森の匂い、犬の目に浮かぶ感情も、ちゃんと読者に伝えてくれる。

    そして今作は何よりも、道夫の料理がどれも美味そうなのだ。ソーセージとキノコのニンニクパスタも、ハムカツチーズカレーも、コーヒーもワインも、いちいち美味そう!
    そう、これは「山岳グルメ犬小説」なのだ。
    そりゃあワルテルだって、よだれダラダラだろうさ。

    実際に

    0
    2025年09月28日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    多聞の存在が多くの人を幸せにし、前向きにした。

    人には言えないことも、犬には心置きなく話せる。

    孤独や辛さを抱えている人にとって、それはメンタルにとても良い影響をもたらすと思った。

    0
    2025年09月20日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    連作短編集というのだろうか。先が気になって一気に読んだ。1編1編がとても胸に迫る。「老人と犬」で、多聞は死を嗅ぎつける、とあって、まさにそうなのかもしれない。最終章の「少年と犬」で多聞がなぜ西に向かっていたのかが明かされる。ラストは胸が締め付けられる。奇跡のようなできごとではあるが、物語に身を任せて読んだ。「不夜城」の馳星周とは全然違う作風だが、人間の描き方が真に迫る。もう一度、最初から読みたいと思う作品だった。思わず犬に会いたいとか感謝の念が湧き上がってくる。2年以上積ん読だったのだが、もっと早く手に取るべきだった。

    0
    2025年09月20日
  • 暗闇で踊れ

    Posted by ブクログ

    恋は盲目。まさしくこの言葉がピッタリ当て嵌まる内容。若かりし頃に夢も無くバックパッカーとして世界を放浪、なんとなく警察官になり、家庭を持ち、世間的には一人前になっていったが、、家庭の崩壊を堺に人生の歯車が狂い始める。そして出会ってしまった。最後までドキッとさせられた展開に満足。

    0
    2025年08月31日
  • 少年と犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    東日本大震災で飼い主を失くし、一番会いたかった少年の元へ5年かけてたどり着く物語。

    多聞は賢いだけでなく、思いやりをもった犬だなぁと。

    様々な人に出会い、苦しんでいる人、悩んでいる人に寄り添って希望を与えて進んでいく。

    犬が大好きで、言葉は話せなくても伝わるものはあると自分自身感じていて、共感できる場面がたくさんありました。

    どのストーリーもグッとくるのですが、最後の章は涙が自然と込み上げてくる。見たこともないのに、映像が頭の中に流れてくる感覚。とても引き込まれました。

    0
    2025年08月27日