犬を通じて、家族の絆や子供の成長などを描いた7つの短編集です。
実は、馳さんが飼っているワンコと我が家のワンコは出身犬舎が一緒で、犬舎が主催する集まりやドッグショーで馳さんご夫妻とはご一緒したことがあります。
他の皆さんがおっしゃっているとおり、不夜城の馳さんのイメージとはかけ離れたかなりの愛犬家さ
...続きを読むんで、奥様も気さくでとてもステキなご夫婦でした。
愛犬の死、というテーマだけで条件反射的に泣けてくるのに「バーニーズ」のモデルになった1頭ワルテルとは会ったことがあるし、我が家のバニが小説に登場するバニと同じ8歳ということもあって、この章はかなり感情移入してしまいました。
夫は、わざわざ悲しい思いはしたくない、と頑なに読むのを拒みましたが(「バーニーズ」以外の章は読んでた・笑)私自身は読んで後悔はしていません。
たしかに、悲しいを通り越して恐怖を覚えましたが、それが現実なんだと実感したし、心構えはするべきだし。
でもそれよりもこの本に、犬が恐れていることは死への恐怖ではなく家族と離れることだと教えてもらって、だったら最後の瞬間まで私には出来ることがあると思えたことはとてもよかったです。
それでも・・・いつか迎えなければならないその日を考えると現実には恐ろしくて思考停止してしまいますが(涙)
「バーニーズ」以外の章でも、馳さんの犬への深い愛情を感じてほっこり。
その反面、飼い主達は崩壊気味な家族が多く登場し、TVで人間嫌いとおっしゃってたのを思い出し笑ってしまいました。。