馳星周のレビュー一覧
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直木賞受賞作「少年と犬」を読んだあとソウルメイト、ソウルメイト2とこの本を購入して「雨降る森の犬」だけ読まずに本棚に眠っていた。「少年と犬」で犬本に夢中になって立て続けに読んだがこの本は五百頁あまりあり、ちょっと躊躇してたが一週間もかからず読み終わった。馳星周という作家はノワール小説で世に出たがその対局のような犬本で読者を幅広くつかんだ作家だ。読者の泣かせどころをこころえていて素晴らしいストーリーテラーです。
犬は未来も過去もなく現在を一生懸命に生きている。犬を愛らしく描いているのはあたりまえだけど、犬を育てると同時に、人は犬から育てられると書いてます。
登山のこと、料理のことなど馳星周 -
Posted by ブクログ
競馬小説としては、早見和真氏の「ザ・ロイヤルファミリー」もそこそこ面白かったが、はるかに凌駕する競馬小説の傑作。ステイゴールド・ナカヤマフェスタという稀代の荒馬から誕生したカムナビの活躍を通して、馬を愛する日高の弱小生産牧場・居酒屋経営の弱小オーナー・預託を受けた二流調教師・定年間近な老練だが馬に恵まれない厩務員・ジョッキーとして目が出なかった調教助手・癖馬を御すことができる確かな腕を持つのに乗り馬に恵まれない二流ジョッキーの面々が、それぞれの夢を神馬カムナビに託して頑張る姿は美しい。競馬ファン以外には刺さらない内容かもしれないが、競馬ファンには終始納得感ある感動のドラマに仕上がっている。
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スリリングな歴史群像ノワール。単行本で一度読んだものを、文庫化を機に再読。大傑作『比ぶ者なき』の続編。前作の主人公藤原不比等の息子四兄弟、武智麻呂・房前・宇合・麻呂と長屋王の政争を描く。前記の五人に加えてさらに、聖武天皇、光明皇后、橘三千代、元正上皇といった面々が歴史のプレイヤーとなる。血こそ流れる分量は少ないものの、それぞれがそれぞれの思いと目的を胸に、嘘をつき、騙し騙されしつつ物語がダイナミックに動いていく、という意味ではこれもまた馳ノワールではないか。史実を元にしている上に、再読なので、事の顛末も結末も知っているのに、これからどうなるのか、これからどうなるのか、という興味、応酬される腹に
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Posted by ブクログ
著者が沖縄を舞台にこんなノワール小説を書いていたとは知らなかった。「復帰」直前の沖縄で現状と将来に鬱屈を募らせていた若者と、「復帰」後の沖縄を骨までしゃぶってみせようと金儲けを目論む本土の政治家たちのコマとして使われていることを潔しとしなかった考案警察官の生が交錯していく、というストーリー。最終シーンでこの二人の「対決」が描かれるが、二人はまったく言葉を交わさないままで終わっていく。つまり、この二人の生が決して交わらないと設定されている。
個人的には、せめて本土の政治家や官僚や資本家たちに一泡吹かせてやろうと動き始めた大城がどんどん法を破り、人の道に外れた行動を重ねるようになるところが重 -
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いわゆる普通の家族と比べると、それぞれ何かが足りなかったり、問題を抱えているものの、山・森・空気・雨など自然に囲まれた立科で生活をするうちにお互い支え合っていることに気付き、成長していく。そしてそれを繋ぐハブとなる存在が、バーニーズマウンテンドッグのワルテルだ。
人間達の状況や気持ちを機敏に感じ取り、いつも寄り添ってくれる優しい犬。
登場人物はそれほど多くないのに、徐々に気持ちを開いていく雨音、正樹の様子がとても微笑ましい。
血が繋がっていることや一緒に暮らしていることだけが家族じゃない、とあらためて考えさせられる。お互いを気にかけて、大切に想っているかが大事。
自然の描写や、個人的には料理の