馳星周のレビュー一覧
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冒険活劇である。それもコテコテの昭和の……。
舞台は太平洋戦争直前の上海。
このところ現代作家が多くこの時代を描いていることから、背景にある世相はある程度知られているだろう。
明治維新からの急激な文明促進による混沌のなか、熱病にうなされた日本
清朝末期からの他国侵掠による威厳崩壊のなか、行く先を見失った中国
その中で繰り広げられる不思議な“ファンタジー小説”。
作者は、多彩なテクニックを駆使して、描くことを楽しんでいるよう。
アクションの様子は、さながら“動”を“文字”でドローイングする、画家。
血肉飛び散る様子であるにもかかわらず、どこかコミカルでもあり、ワクワクする。
かつての作家 -
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著者が沖縄を舞台にこんなノワール小説を書いていたとは知らなかった。「復帰」直前の沖縄で現状と将来に鬱屈を募らせていた若者と、「復帰」後の沖縄を骨までしゃぶってみせようと金儲けを目論む本土の政治家たちのコマとして使われていることを潔しとしなかった考案警察官の生が交錯していく、というストーリー。最終シーンでこの二人の「対決」が描かれるが、二人はまったく言葉を交わさないままで終わっていく。つまり、この二人の生が決して交わらないと設定されている。
個人的には、せめて本土の政治家や官僚や資本家たちに一泡吹かせてやろうと動き始めた大城がどんどん法を破り、人の道に外れた行動を重ねるようになるところが重 -
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いわゆる普通の家族と比べると、それぞれ何かが足りなかったり、問題を抱えているものの、山・森・空気・雨など自然に囲まれた立科で生活をするうちにお互い支え合っていることに気付き、成長していく。そしてそれを繋ぐハブとなる存在が、バーニーズマウンテンドッグのワルテルだ。
人間達の状況や気持ちを機敏に感じ取り、いつも寄り添ってくれる優しい犬。
登場人物はそれほど多くないのに、徐々に気持ちを開いていく雨音、正樹の様子がとても微笑ましい。
血が繋がっていることや一緒に暮らしていることだけが家族じゃない、とあらためて考えさせられる。お互いを気にかけて、大切に想っているかが大事。
自然の描写や、個人的には料理の -
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ネタバレ"少年と犬"の作家さんの、アイヌをテーマにした作品。
個人的にはこちらのほうが好きだった。
少年と犬と同様に、東日本大震災が一部で関与している。
アイヌであることを誇りに思う敬蔵
アイヌであることから逃げたい悠
アイヌであることを知り、アイヌのことを通して自分のことや生きる意味を見つけようとする雅比古
私は北海道にいつも行きたいと思いながら結局まだ行った事がない
アイヌのことも映画や本やドキュメンタリーでしか知らないけれど、とても惹かれる。
父親がみちのくでちょっと濃いめの顔なので、アイヌの血が少し混じってないかななんて憧れすらある。
最近のアイヌの子孫はどんな生活を送 -
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章の区切りと前後半の悠とまさひこの回と読み易いと思うし内容が良いから止まらない 不夜城は未読で殺人バイオレンスホラーが読めない身体になってしまったので、読む事はないけど、きっとハラハラドキドキが続く物語なんだろうな、とはいえ推理小説しか読まず消えた巨人軍の西村京太郎はほぼ読んでいたけど、急に殺人を読んでいて吐気が来る嫌悪感義が出るのです。アイヌの勉強になり神を想う敬蔵の彫師の集中力の凄さ、悠のお兄ちゃんにおじいちゃんに家族になれたなる迄の1年間の記録が 5年後に帰る場面で終えて嬉しい 3人の像が部屋に置いてある 悠を抱きしめる お酒を断ち長生きする敬蔵 ホロっと来ました。青春18きっぷで川湯温