馳星周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2001年12月17日に発売された週刊Gallopの真ん中見開き頁の写真についたキャプションは“黄金旅程、完!”
前日に香港ヴァーズを勝って遂にGⅠのタイトルを手にしたステイゴールド。その名に「黄金旅程」と漢字を当てる香港ジョッキークラブのセンスの良さと、それを使ってその競走馬人生と昨日の偉業を讃える編集部の発想にとても感じ入ったのを今でも鮮明に覚えている。(実際には、彼の旅路は種牡馬としても続き、この時点では“第一部、完”が正しかったのだが)
そのステイゴールドをモデルにしたエゴンウレアというサラブレッドと日高で馬産や競馬に関わる人々の物語。
ステイゴールドの猛々しさを表すエピソードも交え -
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馳星周『黄金旅程』集英社文庫。
馬の装蹄師を主人公にした競馬小説。ミステリー・サスペンス要素もあり、ディック・フランシスの競馬ミステリーのような趣きもある。しかし、あくまでもミステリー・サスペンスの要素は味付け程度で、気性が荒いが故に勝ちに恵まれない超一流の資質を持つサラブレッドをGIレースで勝たせようとする人びとの夢を描いた物語なのである。
感動の結末。まさか競馬小説で感涙するとは予想もしなかった。
かつて騎手を目指しながら挫折し、装蹄師の道に進んだ平野敬は北海道の浦河で養老牧場を営んでいた。その牧場は幼馴染の和泉亮介の両親が所有していたが、浦河出身の天才騎手だった亮介が覚醒剤所持で -
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昔競馬のテレビゲームをやっていたこともあり、購入。
面白くて一気に読んでしまった。
気性が荒くなかなか本気を出さないエゴンウレア。
だけども、刑務所から出所した亮介、主人公の敬、そして「地元からG1馬を」と他の牧場や競馬場関係者達の熱い想いや努力によって、エゴンウレアが再び輝く姿は胸を打たれるものがあった。
敬はもともと騎手の夢があったが、装蹄師になり、亮介はトップジョッキーから、トレーニングセンターで調教師の調教をする際の馬乗りに。2人とも夢を諦めざるを得ない立場になって、第二の夢を見つけて、それを実現させる姿も、「自分も今後新しい目標ができて、それに向かって突き進んでいくことがあるか -
Posted by ブクログ
久々に、またしばらくして再読したいと思う、面白い小説に出会えた。
人間サイドからの身勝手な話ではあるが、競走馬は色んな人の思いや願いを乗せて走る。その罪深さについては、筆者も作中で何度も言及している。
その走りで人は喜んだり、胸を熱くしたり、明日への活力を得たり、また、人生を変えるきっかけを得ることもある。もちろん、逆もまた然り。
馬の走りに思いを乗せる人間の熱さ、ピュアさ、そうした、どうして競馬が面白いのか、どうしてファンたちが競馬に魅了されるのか、というひとつの答えのようなものが本書には描かれており、たいへん面白い作品でした。
主人公に「主人公感」を与えるためにヤクザとの絡みがあっ