馳星周のレビュー一覧

  • 神の涙

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    2025.02.16〜02.21
    ハラハラ、ウルウル、イライラ。色々な感情を抱きながら読み終えた。
    私はアイヌのことを知らずに生きてきた。知らないことで、差別をすることなく生きてこられた。もし、知っていたら、どうだったんだろう。

    そして、原発事故。
    喉元過ぎてしまった。計画停電、節電、すっかり忘れていた。そうなんだよね、今も苦しんでいる人がいるんだよね。

    何もわかっていない。わかっているふりをしている。
    敬蔵の言葉が心に刺さった。
    わかる努力をしなければ。

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    2025年02月23日
  • 黄金旅程

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    実に面白い。
    読むほどにのめり込む。
    勝負の結果が気になり、じっくりと読まれへん。思わず飛ばし読みや。
    流石の筆致やねえ。

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    2025年02月08日
  • 黄金旅程

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    馳星周『黄金旅程』集英社文庫。

    馬の装蹄師を主人公にした競馬小説。ミステリー・サスペンス要素もあり、ディック・フランシスの競馬ミステリーのような趣きもある。しかし、あくまでもミステリー・サスペンスの要素は味付け程度で、気性が荒いが故に勝ちに恵まれない超一流の資質を持つサラブレッドをGIレースで勝たせようとする人びとの夢を描いた物語なのである。

    感動の結末。まさか競馬小説で感涙するとは予想もしなかった。


    かつて騎手を目指しながら挫折し、装蹄師の道に進んだ平野敬は北海道の浦河で養老牧場を営んでいた。その牧場は幼馴染の和泉亮介の両親が所有していたが、浦河出身の天才騎手だった亮介が覚醒剤所持で

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    2025年02月07日
  • 雨降る森の犬

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    ネタバレ

    少年と犬を読んでラストが切なかったので、この本は、犬との穏やかな日々を過ごす物語なのだろうと勝手に想像して読むことにしました。しかし、ラストでワルテルが弱って亡くなってしまいまた、号泣でした。私も犬を飼っているので後悔しないように犬をかわいがろうと思いました。
    山の描写が多くて、山に登りたくなりました。若い頃八ヶ岳には、行った事がありますが、またどこか山に登ろうと思いました。信州の素敵な自然の描写に心癒されました。

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    2025年02月02日
  • フェスタ

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    新年1冊目の読書にふさわしい本でした。
    日高の小さな小さな家族経営の牧場で生まれたサラブレッドが凱旋門賞までたどり着く。
    その道のりには笑いあり涙あり馬に関わるホースマン達の心と心を繋いでいく感動の物語。
    自分が競馬好きだったのもあり最近読んだ本の中では抜群に面白かった。

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    2025年01月02日
  • 不夜城

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    ネタバレ

    ラストは泣けます!

    傑作本の1冊。ヒリヒリする緊迫感!気がついたら読書しながら息をとめて読んでました。

    ぜひ〜

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    2024年12月21日
  • 不夜城

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    新宿歌舞伎町を舞台に台湾人の父親、日本人の母親を持つ劉健一は裏の世界で生き抜いていたものの、精神異常のかつての相棒呉富春が歌舞伎町に戻ってきたことで状況は一変する。
    上海マフィアのボス元成貴に呼び出されてた健一は富春を3日以内に連れてくることを要求される。

    突然仕事を依頼してきた謎の女夏美、父親の死後健一を育てた楊偉民、元成貴、劉健一。
    生きる為に嘘と裏切りを重ねる人間ドラマと衝撃のラストに目が離せない。

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    2024年12月13日
  • 黄金旅程

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    北海道浦河で装蹄師をしながら種牡馬としても引退した馬が余生を過ごす養老牧場を営む平野敬は幼馴染の元中央騎手和泉亮介と共に超一流の競走馬であるが気性が荒く一着になれない競走馬エゴンウレアを重賞に勝たせる夢を見る。地元の夢を載乗せたエゴンウレアは中日新聞杯からG1、世界の舞台へ。名前の通り黄金旅程を進む。
    スピード感、展開力、臨場感に結末は鳥肌が止まりませんでした。実在の競走馬ステイゴールドがモデル。

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    2024年11月23日
  • 黄金旅程

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    昔競馬のテレビゲームをやっていたこともあり、購入。

    面白くて一気に読んでしまった。

    気性が荒くなかなか本気を出さないエゴンウレア。
    だけども、刑務所から出所した亮介、主人公の敬、そして「地元からG1馬を」と他の牧場や競馬場関係者達の熱い想いや努力によって、エゴンウレアが再び輝く姿は胸を打たれるものがあった。

    敬はもともと騎手の夢があったが、装蹄師になり、亮介はトップジョッキーから、トレーニングセンターで調教師の調教をする際の馬乗りに。2人とも夢を諦めざるを得ない立場になって、第二の夢を見つけて、それを実現させる姿も、「自分も今後新しい目標ができて、それに向かって突き進んでいくことがあるか

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    2024年11月04日
  • 陽だまりの天使たち ソウルメイトII

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    ソウルメイト2 この言葉もだし、犬を飼う為の通り道には単語がたくさん出て来る。愛情だけじゃダメだと愛を受ける為には責任が発生する。ブサ子の回では初めてなのに神さんが言う犬の主になっていて、あれっ教わるもんじゃないのかと 遭難して助けを求めたブサ子にご飯に排便に散歩する2人が上手くてうますぎて、でもこんなのあればいいなぁと希望します。ラストバーニーは馳星周さん御本人のことなのかなぁと、雨音は雨降る森の犬とはちゃうんかい?白血病の再発と安楽死と深い話だし、いい話だけではなく実際あるから 印象的でした。

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    2024年10月27日
  • 黄金旅程

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    久々に、またしばらくして再読したいと思う、面白い小説に出会えた。

    人間サイドからの身勝手な話ではあるが、競走馬は色んな人の思いや願いを乗せて走る。その罪深さについては、筆者も作中で何度も言及している。

    その走りで人は喜んだり、胸を熱くしたり、明日への活力を得たり、また、人生を変えるきっかけを得ることもある。もちろん、逆もまた然り。

    馬の走りに思いを乗せる人間の熱さ、ピュアさ、そうした、どうして競馬が面白いのか、どうしてファンたちが競馬に魅了されるのか、というひとつの答えのようなものが本書には描かれており、たいへん面白い作品でした。

    主人公に「主人公感」を与えるためにヤクザとの絡みがあっ

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    2024年10月21日
  • 黄金旅程

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    北海道の日高地方から出た気性が超荒くて、2着ホルダーのサラブレッドとらその馬に翻弄される人たちの物語。
    感動的なおもしろさ。

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    2024年10月13日
  • 暗手

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    これは素晴らしい。馳さんの暗黒系、でも舞台は海外なので、後ろめたさも少ない。恋愛要素も大きく、相乗効果でスリリングな展開。「夜光虫」の続編らしいけど、大丈夫です。

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    2024年09月04日
  • フェスタ

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    競馬に興味がないので、G1とか凱旋門賞とか名称としては知っていても、詳しくは知らないし、そもそもそれがなに?って感じなんだけど、いやいやこの小説は引き込まれた。一一頭のサラブレッドを中心、凱旋門賞優勝を目指すその熱気に自分も気が付いたら巻き込まれていたような感覚。

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    2024年09月02日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    犬と人間は言葉はかわせない。けれど巡り会うとかけがえのない“家族”になる。余命数ヶ月を宣告された愛犬と夫婦との最後の時間を描く、渾身の中編など、涙なしには読めない七つの物語。

    『今この瞬間、日本中の、いや世界中のいたるところで辛い闘病生活を送っている犬が、人にむごい仕打ちをされている犬が、死にかけている犬が、愛する犬のために涙を流している人がいるのだ。』

    『カータを迎えた時から、自分より先にカータが逝くことはわかっていたのだ。ならば、失うことを嘆き悲しむより、カータと一緒にいる1分1秒を大切に思うほうがいい。逝くその瞬間まで、カータが幸せを噛みしめていられるよう心を砕く方がい

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    2024年08月31日
  • 神の涙

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    現在のところ、マイ・ナンバーワン馳星周さん。北海道のアイヌの家族愛を描く。小生の子供の頃の周囲にも、同じ方々がいて、やはり可哀そうなことを目にしてきましたので、よくわかります。大感動作。

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    2024年08月30日
  • 雨降る森の犬

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    久しぶりに馳さんの犬をモチーフとした作品を読んだ。改めて作者の犬に対する愛情を感じ感動した。

    「ずっと一緒にいなければ、犬から教わることができない。  見返りなど求めずに家族を愛し、気持ちを汲み、辛い時や悲しい時には余計な言葉は口にせずにただ寄り添ってくれる。」
    作品中の文章だが本当にそうだなぁと一人腑に落ちた。

    親子関係に問題を抱えた少女が山の中に犬と暮らす伯父のもとに身を寄せることとなり、隣の別荘に住む少年と出会う。少年もまた、家族との間に葛藤を抱えている。その彼女、彼が山に癒され、犬に癒されて、成長していく姿に胸を熱くした。
    最後の愛犬との別れの部分が切なくて、目頭が熱くなった。

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    2024年08月20日
  • フェスタ

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    すごく時間をかけて読んだ一冊。
    とっても素敵な物語で、小説を読んでいるだけなのにまるで、レースを見ているかのように展開が映像化され、カムナビの根性などがすごく伝わってきた。
    カムナビも化け物だったけど、そうおもうと
    イクイノックスは、もう化け物以上ではと改めて感じた。

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    2024年07月16日
  • 生誕祭(上)

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    ネタバレ

    不夜城、鎮魂歌、暗夜など暴力主体の策謀が多かった他のノワールと比べて不動産屋の使いっ走りと成金の愛人が主人公。
    主人は大抵毎回女で破滅するが本作は金のために女を使いまくるマミの存在によりベッドシーンや男の心理、欲望を操るシーンが多く、馳星周の疾走感や雰囲気といつもと一味違う心理戦の展開の両方を楽しめる。絶品醤油ラーメン屋が作った塩ラーメンは同じように美味い、を体現している。
    続編をこれから読む。もっと金と土地の話して

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    2024年07月07日
  • 四神の旗

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    比ぶ者なきの続編。藤原不比等の息子達長男武智麻呂、次男房前、三男宇合、四男麻呂の政略を描く。長屋王を謀略で葬り、長男武智麻呂が権力を掌握するが呆気なく4兄弟は疫病でこの世を去る。因果応報だな。

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    2024年07月04日