馳星周のレビュー一覧

  • 鎮魂歌 不夜城II

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    誰も救われない。主人公に都合のいい展開にならないのがいい。皆ただそこで生きようと足掻いているだけ。滝沢→秋生に萌えた。

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    2011年03月26日
  • 生誕祭(下)

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    馳星周の作品は読み進めば進むほど主人公たちが泥沼へと嵌っていく。その嵌り方が読者を惹きつけてはなさない。『生誕祭』においても、金、名誉を巡り彰洋、美千隆、麻美それぞれの思惑が錯綜しあっという間に読めてしまう。馳星周のノワール作風とバブル経済を舞台設定は絶好のコラボレーション。馳星周の中でも最高級の作品。

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    2011年01月24日
  • マンゴー・レイン

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    いやあ、疲れましたねえ、この本は。

    馳星周なる人物の作品を読むのはかなりしんどい作業になる。

    なぜか?それは、彼の作品は、人間の黒い部分を抉り出すようなモノだからだ。

    人は、必ずしも正義だけでは生きていない。人格者といわれる人物も、一つ後ろを振り返ると、悪い部分が必ず存在する。イヤ、人格者だからこそ、より暗い部分が必要になる。

    彼の本の登場人物は、そういったバックボーンを背負っている。

    マンゴーレイン これはタイに降る雨の事を言う。乾季に入る前に決まって降るスコールの事を言う。

    この物語は、タイで人買いをし、生活をする一人の日本人男性が、ある女性を国外に脱出させてくれと頼まれたところから始まる。

    この女性が持つ仏像にとある秘密が存在することにより、裏社会の人間や政財界の顔役などに追いかけられる。
    なにが、存在するのか?秘密とは一体なんだ?これを解き明かしていく過程に、人間の内なる欲望などが表れては、混乱をきたす。

    人は、一人で生きていくことが、可能なのか?
    現状から抜け出そうとすれば、あらゆるしがらみを解きほぐし、新たな命綱をつかまなければならない。

    時には裏切り、時には欺きしつつ、人間関係が築かれていく。
    男は、タイ人女性と結婚したが、ギャンブルに狂い、借金のかたに女房をヤクザに取られる。結局、その妻はエイズで亡くなることになるが、男は自分を許せない。弱い自分と、向こう見ずな自分との葛藤に打ち震えながら、それでも現状からの脱出を考える。

    オンナは、売られてきた。幼いころから、男に買われて来て、エイズに感染する。
    自分の人生を変えるために、色々な知恵を絞り、抜け出そうともがく。

    人間はとてもじゃないが綺麗ではない。化粧の裏には、化け物の顔がある。

    馳星周は、こんな小説を書き続ける。

    聖職者にも、政治家にも、警察にも必ず、裏の顔がある。汚い奴らだ。
    そして、自分も薄汚れている。

    わたしは、そこに魅了される。人間の本性を鋭くえぐる文章に、魂を揺さぶられる。

    おためごかしのキレイごとなど、通用しないのである。

    人間の本質はキレイごとだけではない。
    それが現実であり、実際には政治家も権力を持てば人が変わる
    それくらいの存在なのだから

    わたしにはそこまで書ききる筆力がないのだが
    さいごのところでビビるのだ

    精神力のなさが哀しい
    いつか、これくらいの作品をと思うんだが、無理だろうな

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    2010年11月08日
  • 夜光虫

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    正義を押しつけて人の気持ちを踏みにじる俊郎が嫌い。夫が殺されたのにその友人にさっさと乗り換えて被害者づらする麗芬が嫌い。
    善人に見えてもどいつもこいつも身勝手。悪人に見えるやつはさらに深い業を抱えていて救われない。
    結局だれ一人、主人公の味方はいなかった。
    だれもが主人公を騙し、利用しようと思って近づいてくる。

    「しらを切れ、ごまかせ、丸め込め」「あいつを殺せ、黙らせろ」
    いつの間にか主人公・加倉の声が聞こえてくるようになる。
    加倉の激情に任せて書き殴ったようにみえて、緻密に構成された物語。

    終盤の疾走感と、誰もいなくなった後の絶望と孤独。それでも逃げなきゃいけない焦燥。
    こんなに主人公に生きていてほしいと思ったことはない。
    ラストはほんのり切なくて好きだ。

    複雑に絡んだ人間関係に縛られて動けないかと思いきや、怒涛の展開。
    厚みを感じない一冊。
    ちなみに馳星周は初読だった。

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    2010年05月25日
  • マンゴー・レイン

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    馳星周作品は割と好きで読んでいるが、なかなか面白い!登場人物があまり多くなくしかし裏切りの連続だったり…話がバンコクという自分が行ったことのある場所のせいか、割と話の背景が想像できてスピード感がありとても楽しく読めた作品。

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    2010年04月10日
  • 鎮魂歌 不夜城II

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    不夜城シリーズ三部作での最高傑作!
    ふつうシリーズものって1が結局一番面白いって思うんだけど、これは違ったなー。
    ぐじゃぐじゃのどろどろで、わけわかんなくなってしまいそうなどす黒さ。
    空洞と悲しみと憎しみと、まぜまぜになって真っ黒な新宿。
    すばらしかったです。

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    2010年02月07日
  • 夜光虫

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    主人公の末路が何とも。。。
    馳星周の描く世界は現実の自分が置かれている環境とは180°違う世界。
    それゆえに惹かれる(没頭できる)のだろうか?

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    2009年10月04日
  • 生誕祭(上)

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    スキだね。
    すごいスキだと久々にさけびたいくらい。


    舞台はバブル期なんだけれども、そこで繰り広げられる
    土地をめぐる命とかお金とか女とかプライドとかすべてを
    ひっくるめた感じで、時代の切迫感がたまらなく酔えた。
    馳星周のお決まりのパターンでアンダーグラウンドな人間が
    わんさかでてくるのかと思いきや、以外に(笑)一般感覚に近い
    もしくは、以前は一般感覚だった人間が多かった。

    昔、某ソフトウェア会社の代表が倒産後に語ったコメントで
    『金があるとね、もっともっと欲しくなるんですよ』
    というのがあるのだが、なんかものすごくわかる気がした。

    ラストの美智雄のポジティブさには笑った。
    でも、このぐらい何かにかけないと
    人生はおもしろくならないかもしれない。

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    2009年10月04日
  • 生誕祭(上)

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    馳星周、初挑戦の小説。

    いやもうこれはすごい。

    読んでいてどんどんその世界にひきこまれていく、
    やめられない。
    やっぱり、「上」「下」は嬉しい。

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    2009年10月04日
  • 虚(うつろ)の王

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    主人公“隆弘”の数日間が、文字通り駆け抜けるように描かれている…ページを繰り始めると止まらなくなり、一気に通読してしまった…

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    2009年10月04日
  • 鎮魂歌 不夜城II

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    名作・不夜城の続編。
    前作を遥かに凌ぐ極悪なストーリー。
    個人的には、馳作品の中でも屈指の完成度だとおもた。

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    2009年10月04日
  • 夜光虫

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    展開の速さ、文体の歯切れの良さ、余分な描写のなさ、そして物語の構成の緻密さ。どれをとっても素晴らしい。

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    2009年10月04日
  • 鎮魂歌 不夜城II

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    不夜城の続編。本作では前作の主人公である健一は主演ではなく助演といった役どころである。しかし話はやはり健一を中心に回る。歌舞伎町の暗部を描いた第二作目。

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    2009年10月04日
  • マンゴー・レイン

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    不夜城シリーズも好きなのですが、コレも!登場人物の絡みが面白いんですよ…。次にどうなるか分からない感じとか。雰囲気とか。

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    2009年10月04日
  • ロスト・イン・ザ・ターフ

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    後書にもあるように競馬小説というよりは恋愛小説。北海道の牧場のことが詳しく描かれていた点が良かったです。

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    2026年10月04日
  • ソウルメイト

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    犬と人間の絆が描かれた7つの物語。どの話も犬との関わり方がそれぞれ違っていて、読んでいて温かい気持ちになりました。楽しいだけじゃなく、別れや後悔も描かれていて、これまでの犬との出会いを思い出した。犬と過ごせる時間をもっと大切にしたいと思える一冊。

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    2026年10月02日
  • 夜光虫

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    ヤクザとかチンピラって、相手の嫌なことを徹底して、主導権を握る。

    で、主導権を手放さないために相手の弱みを握る。そうすれば、相手を意のままに操ることができる。

    周囲が信用できない環境で育つと、人間はそういう人との接し方しか知らない大人になるんだろうな。

    だから無垢で育ちのいい人に惹かれたりするのかな?

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    2026年09月30日
  • 一か八か ギャンブル傑作コレクション

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    苦悶の表情を浮かべる男の表紙に惹かれて手に取った短編集。内容もまさにその表情のように、ギャンブルにのめり込み崩れていく主人公や、ミステリー、ユーモラスな物語まで多彩。何気なく手に取った一冊でしたが、思いのほか手に汗握る作品でした。

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    2026年09月30日
  • 海霧 ―ジリ―

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    途中で止まれなくて一気に読み終わった。なんか、映画やドラマになってる映像が頭に浮かぶ小説だった。
    人は死ぬ。絶対に死ぬ。時に呆気なく死ぬ。
    確かに生きてるものはそうだ。当たり前のそのことが、普段はどうしても忘れてしまう。人間は幸せな時も、不幸な時も、それがずっと続くような錯覚をする生き物な気がする。
    動物は今目の前のこの瞬間瞬間を生きてる。それを真似できる自信はないけど、大切なのは過ぎた過去でも、この先のいつかでもなく、今この時なんだ。と時々自分に思い出させながら今を、今の自分の気持ちや今、周りにいる優しい存在を大切にしようと思った。

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    2026年09月27日
  • 暗手

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    最初から最後まで引き込まれた。ドキドキワクワクしっぱなし。やっぱりクライムラベルが大好き。
    生きる意味も価値もないが今回もまた生き延びてしまった。馬兵との闘いも迫力があって面白い。戦闘や交渉シーンは暗手の狡猾さ賢さがでてかっこよかった。
    ここまで悪事を働いたらもう幸せは無理だよな。

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    2026年09月23日