馳星周のレビュー一覧

  • 神の涙
    自然を敬い厳寒のときも暖かなときも現実をそのまま受け入れて生きていくことの難しさと尊さ。物語としての面白さもテンポもよく読後感も暖かかった。
  • 少年と犬
    様々な人と犬との出会いの中で、人は犬から大切なものを得る。相手が純粋であるが故に話せないが故に人は自身のなすべき事や自身のしたい事を知るのかもしれない。
  • 少年と犬
    最期まで誇り高く、賢い多聞に涙が出てきた。
    多聞に関わった人々も、多聞自身の人生を壮絶で濃い。多聞が神様という表現に違和感を持ったものの、きっと多聞がいようがいまいが、避けては通れぬ不幸だったんだなと解釈した。
    多聞が人々の人生を玉響に導いたことには変わりがないのだから。
  • 北辰の門
    藤原仲麻呂が人事を操り、天皇すらコントロールする。しかし、孝謙天皇の所に道鏡と吉備真備が来ると

    日本史リアル劇画化小説。面白かった。まさに劇画
  • 少年と犬
    読み始めは多聞(タモン)を飼うと必ず拾った主達に不幸(ほぼ死)が訪れるため人間の業を犬が裁いているのかと思ったが違ってた。不幸は多聞がいようがいまいが決して避けて通れないもので必ず訪れる。自分が行くべき場所を定めていたのに出会った主たちの為にほんの少し寄り道をしてかけがえのない幸せな一時を最後に与え...続きを読む
  • 少年と犬
    めっちゃ読みやすくて一気読みした。
    初め多聞に出逢う人みんな死ぬじゃんって思って何多聞て死神!?怖っ!!て思ってたけど私の単なるホラー作品の読みすぎでした笑
    そういえばある老人ホームで飼われてるわんちゃんが患者さんの死期を察知して不思議な行動を取るってゆう話聞いたことあるけど犬ってそういう不思議な力...続きを読む
  • 暗闇で踊れ
    馳星周の小説だった。
    令和ではむしろあり得る様な気がする。
    昭和だと衝撃なんだけどね。
    不思議だな。
    登場人物が持っているものがある。
    「熱量」暗黒の世界Passion。
    突き動かされる人間の恐ろしさと哀しみを馳星周は教えてくれる。
  • 少年と犬
    今までのソウルメイトシリーズとは全く毛色の違う内容で驚きました。
    力強い文体とリアルな描写で、震災後の状況を生き生きと描いた作品です。内容は感動的なストーリーで、心に深い余韻を残します。
    ただ、個人的には悲しい内容ばかりで、読み進めるのが少し辛かったかな。
  • 北辰の門
    日本の天皇は万世一系となっている。続日本書紀にある話なのだろう藤原家も名門の家でこの頃の時代活躍していた話だ。藤原仲麻呂一代の生涯をこの一冊にまとめている。なかなか読み応えのある一冊だった。人の出世欲や権力欲は果てしなくあるものなんだな。
  • 不夜城
    最近読んだ小説の中で、トップクラスに壮絶な描写、そしてラストでした。謀略&バイオレンス&セックスのどストレートなノワール+ハードボイルドサスペンスと思って読み進めていたら、ラストでこんな感情になるとは思いもしませんでした。

    小説の舞台となるのは歌舞伎町。中国や台湾のマフィアが暗躍するなか、繰り広げ...続きを読む
  • 少年と犬
    読みやすい作品だと思った。
    犬飼いたくなった。

    5年間も旅したけど約束を果たしたら呆気なく亡くなってしまう。意外とこれが現実的だな、と。
    今までの人生の中で殆どの人は必ずどこかしらで犬と関わる機会があり、その経験とどこか通づる所が皆共通してあるのではないだろうか。
  • 少年と犬
    多聞が完璧過ぎて、こんな犬だったら、と犬を飼っている自分をついつい想像してしまった。
    犬と人間の絆、お互いを思う深い気持ちや心情が印象的だった。
    我が家は猫を飼っているが、いつもより愛おしく感じた。
  • 殺しの許可証 アンタッチャブル2
    宮澤が、離婚したことを認めない伝説のアンタッチャブルに翻弄され続けっぱなしで終わる物語。
    馳星周だからかな、結末はなんだかよくわからない形で終わってるので、そりゃないよって気持ちなんだけど、それはそれで、話としては面白くてあっという間に読み終わってしまった…
  • 北辰の門
    藤原不比等に始まった藤原家も3代目、いよいよ仲麻呂の物語。歴史をなぞるように、物語は淡々と進む。
    「仲麻呂の乱」はどのように起こったのか、孝謙天皇(称徳天皇)と道鏡との関係は・・・。
    阿倍内親王が孤独のうちに天皇となり、道鏡との共謀関係によって次第に力を発揮していく物語は読み応えがある。
    歴史の教科...続きを読む
  • 四神の旗
    日本史で習ったはずなのに、それも遠い昔となれば、なんで藤原氏は天皇家と深く繋がってるんだっけと、訳がわからなくなっていた。この本の前に永井路子の「この世をば」を読んだので。 そして、遡ってみて、家系図を見て、そうだったなと、微かに思い出し。 本を読んで、理解できないことを調べて、頭を柔軟にしておこう...続きを読む
  • 四神の旗
    藤原不比等の四人の息子、武智麻呂、房前、宇合、麻呂の代の物語。藤原家がさらなる権力を得ようとする。そこに立ちはだかるのは長屋の王。
    橘三千代とその娘安宿部姫が入内する一条天皇も、藤原氏の一族に翻弄される。
    歴史の通りと言っては元も子もないが、結末はやはり驚く。
    この時代がますます面白くなってきた。
    ...続きを読む
  • 比ぶ者なき
    最初、文庫本で600ページ弱という分厚さに戦いたが、読み進むうちに、政の中での権謀術数の凄さに、全くページ数の多さを感じることはなかった。と言っても、休み休み読んで、3日かかったけど。続編の「四神の旗」を先に読んでしまっていたので、少しワクワク感がなかったのが、やや残念ではある。
  • 沈黙の森

    沈黙の森

    ヤクザの世界を垣間見た様な気持ちになった。足を洗って20年経っても昔馴染みの顔と立前を勝手に押し付けてくる。やはり、完全に一般人には戻してもらえないものか?何とも腹立たしい世界である
  • 四神の旗
    『続編はどうしようかな~』、と思ってたんだけど、やっぱり気になって。受験用の勉強のご多分に漏れず、聞き覚えがあるのは、主要人物や政変の名前と、大体の順番くらい。具体的な背景とかはほぼ無知だから、内実を知る楽しさが大きかった。となると、三部作完結編となるであろう次作も、当然のこと気になる訳で。
  • 四神の旗
    奈良時代が面白い、と言っていた僕としては、正にドンピシャの作品である。その通り、非常に面白かった。が、またやってしまった。これを読む前に、藤原不比等を主人公にした作品を読むべきだった。早速、購入したけど、少し間をおいて読もう。