馳星周のレビュー一覧

  • 北辰の門

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    藤原不比等に始まった藤原家も3代目、いよいよ仲麻呂の物語。歴史をなぞるように、物語は淡々と進む。
    「仲麻呂の乱」はどのように起こったのか、孝謙天皇(称徳天皇)と道鏡との関係は・・・。
    阿倍内親王が孤独のうちに天皇となり、道鏡との共謀関係によって次第に力を発揮していく物語は読み応えがある。
    歴史の教科書もこんなに面白く書かれていれば、もっと頭に入ったかもしれない。
    これで藤原家は房前の子孫北家と、宇合の子孫式家が残り、その後の平安時代の歴史を作っていく。
    このシリーズはそこまで続くのだろうか。

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    2024年01月28日
  • 四神の旗

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    ネタバレ

    藤原不比等の四人の息子、武智麻呂、房前、宇合、麻呂の代の物語。藤原家がさらなる権力を得ようとする。そこに立ちはだかるのは長屋の王。
    橘三千代とその娘安宿部姫が入内する一条天皇も、藤原氏の一族に翻弄される。
    歴史の通りと言っては元も子もないが、結末はやはり驚く。
    この時代がますます面白くなってきた。
    続編はまだある。

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    2024年01月21日
  • 比ぶ者なき

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    最初、文庫本で600ページ弱という分厚さに戦いたが、読み進むうちに、政の中での権謀術数の凄さに、全くページ数の多さを感じることはなかった。と言っても、休み休み読んで、3日かかったけど。続編の「四神の旗」を先に読んでしまっていたので、少しワクワク感がなかったのが、やや残念ではある。

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    2024年01月16日
  • 沈黙の森

    購入済み

    沈黙の森

    ヤクザの世界を垣間見た様な気持ちになった。足を洗って20年経っても昔馴染みの顔と立前を勝手に押し付けてくる。やはり、完全に一般人には戻してもらえないものか?何とも腹立たしい世界である

    #ダーク #ドロドロ #怖い

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    2024年01月15日
  • 四神の旗

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    奈良時代が面白い、と言っていた僕としては、正にドンピシャの作品である。その通り、非常に面白かった。が、またやってしまった。これを読む前に、藤原不比等を主人公にした作品を読むべきだった。早速、購入したけど、少し間をおいて読もう。

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    2024年01月09日
  • 四神の旗

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    『続編はどうしようかな~』、と思ってたんだけど、やっぱり気になって。受験用の勉強のご多分に漏れず、聞き覚えがあるのは、主要人物や政変の名前と、大体の順番くらい。具体的な背景とかはほぼ無知だから、内実を知る楽しさが大きかった。となると、三部作完結編となるであろう次作も、当然のこと気になる訳で。

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    2024年01月09日
  • ゴールデン街コーリング

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    馳氏の学生時代、「ハードボイルドだどッ!」で売れっ子芸人となった内藤陳氏が経営していた酒場「深夜+ワン」で、夕刻から朝方までアルバイトをしていたことは有名な話だ。
    私も学生時代に先輩に誘われて3〜4回ほど足を運んだ記憶があるが、独特ともいえる雰囲気に馴染めず、その後新宿は遠のいた。
    私がゴールデン街へ出掛けた10数年後に、馳星周氏はこの地で酔っ払い相手にアルバイトに精を出していたのだろう。
    この物語を読む前までは、馳星周氏と内藤陳氏が店内で酒を飲み交わしながら、和気藹々と文学論などを語り明かしていたのだろうと想像していたのだが、実際には大いに異なっていたようだ。
    内藤陳氏の酔っぱらい加減は半端

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    2023年12月18日
  • ロスト・イン・ザ・ターフ

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    ウララペツとの出会いなんかは私がソダシをみて綺麗と思ったところと共感する部分も多く、また引退馬をなんとかしてあげたいってところもすごく共感しました。この本をきっかけに引退馬のこと、牧場経営のことをなんとかしようと、特に競馬ファンを巻き込んでいい方向に動くのを馳さんは伝えたいんだろうなと思います。
    また子供達の活躍する続編も期待してます!

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    2023年12月13日
  • 雨降る森の犬

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    とても丁寧な小説でした。綺麗な森の空気に、犬。私も飼ってるので気持ちが入りました。ゆっくりとした話も良いですね。

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    2023年12月03日
  • ロスト・イン・ザ・ターフ

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    キーワードは「競馬はロマン」、馬を愛する人たちのほのぼのストーリーだ。兄が遺した競馬バーを営む主人公:葵がウララペツ一目惚れ、血統を残そうと奮闘する。グルメあり、恋愛あり、闇社会との関わりアリで盛りだくさんだが、競馬ファンでなくとも気楽にサクサク読める。

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    2023年11月24日
  • ロスト・イン・ザ・ターフ

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    自分史上最速で読んでしまいました。
    ハラハラとかドキドキとかではありませんが、話の流れがわかりやすかったです。
    競馬好きならぜひ手に取って欲しい一冊。
    競馬はロマンだ-それがわかりやすい中身でした。

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    2023年11月23日
  • ロスト・イン・ザ・ターフ

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    ごめんなさい。
    馳星周大ファンとしてはちょっと受け入れられないホノボノ感。
    それでもスラスラ最後まで一気読み出来てしまう作品でした。
    競馬ファンにオススメ。

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    2023年11月19日
  • パーフェクトワールド 下

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    登場する公安警察官の大城くんが、ヤバい。

    上巻でも凄かったけど、
    下巻に入ったらますます危険な人物に。
    殺しも、クスリ漬けも、なんでもあり。

    大城くんと関わる人物、
    大城くん自身も、
    どんどん闇に墜ちていく。

    大城くんと対極にいるのは、
    自らの信念のために死を厭わない熱い男・平良くん。
    最後のシーンが強烈。
    後戻りできない世界にとうとう踏み出してしまった。

    理想だけでは生きていけないのが人間。
    ついつい欲が出てしまったり、
    現実と折合いをつけなくてはいけなかったりする中で、
    理想とどんどんかけ離れていく。
    パーフェクトワールドは、どこにも、ない。

    小説の世界とはいえど、
    沖縄が抱える

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    2023年09月23日
  • パーフェクトワールド 上

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    馳星周作品、久々に手をとりました♪

    軽〜い気持ちで読み始めたら、
    重く濃厚な気配にたじろくことに(⁠・⁠o⁠・⁠;⁠)

    沖縄返還前の激動の時代。
    日本やアメリカによって翻弄されてきた、悲しい歴史をもつ沖縄。

    かつては独立した琉球王国であった沖縄。

    沖縄の尊厳を保ちたいと戦う者がいれば、
    一方では沖縄を金儲けの対象としてみる者もいる。

    犯罪の香りプンプンする、
    読んで止まらない展開。
    ノンストップで下巻にGO!

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    2023年09月23日
  • 煉獄の使徒 下

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    あのオウム事件に万が一このような背景があったとしたら、とても恐ろしい。

    恐ろしいのはヒトの業と正義の揺らぎ

    いやいや正義なんてこの世に存在するのか。

    さらに正義があったとしても、その実現に道を誤ったら?

    深く、悲しく、怖い小説だった。

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    2023年08月22日
  • 比ぶ者なき

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    強烈なリーダーシップで大和朝廷を動かしていった藤原不比等の権謀術策を、見事に描いた一冊。
    まるで囲碁将棋のように詰めていく恐ろしさは、一周回って見事と感じさせる。
    政治家の見本のような人物。

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    2023年08月17日
  • 蒼き山嶺

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    やっぱり山岳小説は面白い。自分がそこにいるような気になって、次々とページをめくりたくなる。
    それに、外が猛暑の日に冷房の効いた室内で雪山登山の本を読む贅沢!

    池谷に山があってよかったと思いました。

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    2023年08月10日
  • 神の涙

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    大自然の中でゆっくり時間が流れていく感じから
    後半は急にスピードアップ
    (読書ペースも)
    先が見えない世の中で社会人人生も気がつけば後半(ゴールが移動するかもですが)
    ”今を感謝し楽しむこと”の再認識が出来ました

    星は4.5

    福島については、どちらかというと事業者側の目線となります、、

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    2023年08月04日
  • 殉狂者 下

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    結末がノワール。
    想定どおりの終わり方だったけれども、
    とても面白かった。
    2つの時間軸の入れ替わりが
    話に加速をつけてとても良かった。

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    2023年08月03日
  • 神の涙

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    ネタバレ

    アイヌのことは、子供の頃、『コタンの口笛』で初めて知った。あとは国語の授業で金田一京助や知里真志保のことを聞いたのを朧げに覚えていて、吉村昭の『間宮林蔵』や川越宗一の『熱源』に登場するアイヌの人たちは鮮烈だった。孫がゴールデンカムイに夢中になっているのを知っているが読んだことはない。ともかく、この『神の涙』はミステリーであるから当然、今まで読んだことのある小説のどれとも違っていて、家族の有り様の描き方などがのちの『少年と犬』につながっていいくのだ。たぶん。

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    2023年08月01日