馳星周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
馳星周作品に私が惹かれる理由は、主人公に「いい所」がないところである。
泥棒だけど悪徳商人からしか盗まず、盗んだものは貧しい人に分けるとか、悪党なんだけど最後の最後で子供の身代わりになる、とか、そんな「実はいい人の悪党」が多い中、馳星周の描く主人公は、最後まで自分の為、金の為にしか動かない。
ストーリーは台湾球界で八百長に手を染めるどうしようもない男の生き様だ。自らを慕う台湾人を殺し、その妻を手に染め、殺し屋になる。それでも生き延びる。自分の欲望のために。
馳星周作品を読むのはこれが初めてだった。かなりの長編ではあったが、歯切れのいい文章でほぼ一晩で読破。
長編だけど長編と感じさせない一作 -
Posted by ブクログ
読み終わって何か残るか、と聞かれたら、
何も残らない、としかいえない。
前作、『不夜城』の二年後。
とはいえ、『不夜城』を読んだのは何年も前なので
内容なんてまったくもって覚えてない。
舞台は前作と同じく歌舞伎町の中国マフィア社会。
当然のことながら未知の世界だけれど、
細かい描写とテンポのよさで、まるで映像を見ている感覚。
別世界のようで、自分のすぐ隣にある世界のようで
現実離れしているようで、妙にリアル。
裏切りだらけの毎日。
自分の味方は自分だけ。
殺伐とした社会。
生と死の重さと軽さ。
裏社会といわれる場所のほうが
生を意識する場面は多いのかもしれない。
読み終わって残るも -
Posted by ブクログ
僕の大好きな不夜城シリーズの完結編ということで読書。だがしかし、実は既読だったことに途中で気が付きました…。
・あらすじ
残留孤児二世と偽り、日本にやってきた武基裕。
ある日、武の属するグループの頭が、バイクで乗りつけた二人組みに銃殺される。麻薬取締官の矢島に脅された武は、この事件を調べるハメになり、情報屋・劉健一のもとへ足を運んだ。
どこまでリアリティがあるのか、全くないのか歌舞伎町。よくわからないけど、銃、薬、ヤクザ、マフィア、ここまで荒廃した都市が逆に面白くてたまらない。劉健一がどんどんオカしくなっていくけど、やっぱりこのシリーズはなんだか面白くて大好きです。にしても、中国語名は覚え