あらすじ
新田隆弘は鬱屈をため込んでいた。かつては渋谷で伝説のチームと言われた“金狼”の元メンバーも、今ではヤクザの下っ端。兄貴分の命令で高校生が作った売春組織を探っていた隆弘は、中心人物の渡辺栄司に辿り着く。さして喧嘩が強そうでもない、進学校に通う色白の優男。だが、栄司は仲間を圧倒的な恐怖で支配していた。いったい何故。隆弘が栄司の全く異質な狂気に触れたとき、破滅への扉が開かれた――。
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Posted by ブクログ
この作品はネーミングがすごく好き。登場人物の性格がよく表れている。売春クラブを仕切る高校生エージが、母親を折檻するシーンが印象的だった。あと一度も登場しないけど、主人公・新田がいつも思い出す少年院の千春。回想でしか描かれていないので、かえって読者の想像をかきたてる。忘れられない、千春の薄い唇。忘れられたのは、きっと新田のほう。新田はのたれ死に、エージは大学へ行く。かわいそうに。
Posted by ブクログ
馳作品の中でも、結構「取っ付きやすい」ジャンルなんじゃないでしょうか?
感情を持たない超越した存在。
いつもの馳作品なら、そんな存在すら自我が崩壊しそうだけど、今回はその役割をキープ。珍しい。
でも、その展開が何となく、「取っ付きやすい」という印象を感じてしまいました。
その取っ付きやすさが、より「引き付ける魅力」を醸し出してる気もします。
比較的素直に、「うん、面白い!」と感じれましたね。
馳作品にしては、ホント珍しい。。。
Posted by ブクログ
初めての馳作品。
カネ、クスリ、セックス。
かなりハードな感じです。
今の世の中に普通にありそうな気がして
読んでてぞっとします。(良い意味で。)
途中で読むのを止めようかとも思ったけど、止められない。
救いが無いのが魅力なんだろうなぁ、と思いますが
私にはヘビーすぎました・・・