馳星周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何を
何を言葉で表せばいいのだろう。
どの感情が私の中には流れているのだろう。
言葉が、一つ一つが、
重く、何かを残していく。
しかしこれは生きた声ではない
「字」を通して伝えられたものだ。
しかしこれはフィクションではない
「字」を通して人から発せられた生きた言葉なのだ。
矛盾しているだろうか。
これが戦争を知らない
私達に必要な体験なのだとすれば
私達は避けずに受け止めなければならない。
でも、
でも…
受け止めた後、その後
どうしたらいいのかがわからない。
確かにそこに現実があった。
しかし私の今、目の前にはない。
確かにその場所は今もある
けれどそれはもう違う場所となっている -
Posted by ブクログ
馳星周を読むのは久しぶりだ。「不夜城」の頃から、読んでいた作家だけれども、最後に読んだのは「弥勒世」で2009年、だからほぼ3年ぶり。
一読、変わらないな、と思った。それは、マンネリということではない。プロットや文体は工夫が凝らされていて、以前の著作の焼き直し、という印象は全く受けない。それでも、変わらないな、と思ったのは、物語の本質的な暗さだ。
僕が読んだ馳星周の本では、主人公が何らかの理由で、何か抜き差しならない状況に追い込まれていき、徐々に体力と健全な精神・思考力を蝕まれていく。狂気の世界に足を踏み入れていく感じがするのだ。その展開が馳星周の本の魅力なのだと思う。