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Posted by ブクログ
カリスマ教祖"十文字源皇率いる、〈真言(マントラ)の法〉。弁護士・幸田は侍従長の高位にあり、外界との交渉を担っている。組織に罪を背負わされ失脚した児玉警部補は、この新興教団に目をつけた。ここは金のなる木だ、と。両者の間に奇怪な盟約が結ばれる。教祖が敵対する弁護士の殺害を命じたとき、黙示録の扉は静かに開かれた――。欲望と狂気に憑かれた男たちを描き切る、群像サスペンス。
この作品は長編すぎて、とてもレビューできそうもないので、まずは書籍の紹介をお借りします。
紹介文にあるように、本作は明らかにオウム真理教を思わせる設定で進む。もとはヨガ教室にすぎなかった新興宗教が、どのようにして信者を集め、いかに巨大な組織へと膨張していったのか。その過程を、著者は異様な細密さで描きこんでいく。
彼が見ているのは、教団内部の狂気だけではない。その狂乱に寄生し、利用しようとする“外側”の人間たちの欲望も、である。むしろ、教団よりも外側の人間の方が、より露骨に欲望を剥き出しにしている。
そして、この“外側の狂乱”さえも飲み込みながら進んでいく教団は、組織としての方向を次第に失っていく。複数の立場、複数の視点を切り替えながら、その不可逆の傾斜を上巻は丁寧に積み重ねていく。
さてと 下巻へ
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