馳星周のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最終章。
あれだけの闇を生き抜いた健一が
まさかの・・・最期。
チョット・・・呆気なかったけど
健一の人を嘲笑い、操り、自分の思うように歌舞伎町を
動かす、あの非道な策略は
3作読んでても飽きなかった。
皆が健一の手の内に堕ちるのが分かる気がする。
前作より残忍な描写がなかったので
読みやすいと言えば読みやすかった。
歌舞伎町から、健一から逃げれるのに逃げない者たち。
吸い寄せられて行く者たちが罠にハマって行く。
その計算尽くされた物語りの展開が面白い。
不夜城(映画)が大好きで飽きるほど見てますが
小説もまた飽きるほど再読するだろう。
健一の魅力に浸かりたくなります。 -
Posted by ブクログ
ソウルメイトは犬好きにとっては泣ける本筆頭のような本でした。この本はその2なのでやはり品質は保証つきです。元々この方は文章のリズムで読ませるタイプの人なので、そんなに内容変えなくとも読者がついてくる作家ではあります。でも「走ろうぜマージ」「ソウルメイト」そして本作「陽だまりの天使たち」はその路線に全く嵌ってこない新機軸であり、彼が書きたくて書いたのが如実に分かる作品です。
犬と人間の触れ合い、主にその命を見送る瞬間の悲しみと幸せを描いています。必ずいつか見送らなければならないし、見送れたことがお互いにとって幸せな事だという哲学がびっちり書かれています。悲しけれど気高いので勇気は出ても涙が止まらないという感じではありません。
ちなみに最終話(その後にエピローグはありますが)フレンチブルドックと住む場所を失った男との出会いの話は、犬の可愛らしさと人間再生をどちらもコンパクトに描いた名作です。これだけでも読んで欲しい位です。
最近図らずも犬ものを読むことが多かったので、純血を求める事によって脆弱になり病気に掛かりやすい犬種や、特殊な体格になり自然分娩できない犬種。規格に合わない子犬が処分される。そして哀願する為に飼い、簡単にペットを捨てる輩。色々な問題をはらんでいる「犬」という生物と人間との関係は本当に難しいです。
人間の手で繁殖される事によって成り立っているこの生物の在り方と、愛に溢れた生活を送る多数の飼い犬たち。何が正しくて間違っているのか分からなくなってきます。分かっているのは、少なくとも飼っている犬だけは最後まで愛を注いで上げて欲しいという事だけです。 -
Posted by ブクログ
タイトルを見てびっくり。えっ、不夜城ってまだ完結してなかったの・・・?
内容のほうは、えー、ミステリ的な読み物として読むならば、かつ、「不夜城」の続編だという意識を捨てて読むのであれば、まぁ、悪くはない読み物だと思います。
しかも、不夜城の「完結編」となれば、オチはあれしかない。それがわかってしまっているという制約があったわけなので、その点も書く方にとってはつらかったと思う。
劉健一が化け物じみた描写になっている点(それでいて、そんなややこしいことをした理由がそれだけかよ!?という点)と、最後のところがバタバタしすぎちゃったかなーというのが惜しかった。
まぁ、それもこれも、大傑作「不夜城」と比べて評価してしまうからなんですが。 -
Posted by ブクログ
短編集で、それぞれのタイトルには犬種が冠されています。
どれも犬を愛する人間には頷けてたまらない要素が満載なのですが、あくまでリアルな質感であって、ドラマチックに仕立てている感じはありません。そのぶん感情を揺さぶる読み応えは薄いかもしれません。
ただ、最後の「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」だけは、涙腺崩壊を免れない。これだけが特別になにかを狙って書かれているわけではなく、あくまでリアル。テーマの問題なんです。犬と共に暮らしている人間ならば避けられない絶望です。
いつかくるその日だからこそ、ソウルメイトと一緒にいられる1日1日、1分1秒を大切にしなくてはいけないと思い知ります。平穏な毎日はそれを忘れがちにするけど、この読後感を常に頭の片隅に置かなくちゃいけない。