【感想・ネタバレ】M(エム)のレビュー

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Posted by ブクログ

少し間違えるとただのエロ小説になってしまう題材なのに、人間の性の執着と生の根源が、登場人物の内面を的確に描写することによって浮かび上がる。流石馳氏の作家の手腕・力量あるからこその作品。特に「声」と「M」は秀逸。。

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2022年04月23日

Posted by ブクログ

性描写が生々しいので家でこっそり読むか、カバーをかけて読むのをお勧めします。


馳星周の作品は二作目になりますが、未だ彼のノワールと呼ばれる作品を読んだことがありません。次はど真ん中のノワールを読んでみたいと思います。


さて、本作品は何処にでも居そうな人達がちょっとした事で転落していきます。

眩暈の主人公は過度な妄想狂で義理の妹との関係が近くなった事と、妻が赤ちゃんの世話で相手にしてくれない事で義理の妹への妄想がエスカレートしていきます。
見てられないけど見たくなる!!!

人形の主人公は憧れの人と久し振りにあったが為に堕ちていく・・・
作品中、一番理解できない主人公です。


声の主人公は主婦なのに騙されて売春をさせられる事になるのですが、誰か助けてくれる人はいるの?最後どうなるので心配になります。
嵌っていく時に自分も思わず不安になります。


Mの主人公は先輩に連れられてSMクラブに行くのですが嵌ってしまう・・・
SM嬢と主人公の関係に切なさを感じるのは私だけでしょうか?

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2017年11月23日

Posted by ブクログ

かなり久しぶりの馳星周。繁華街舞台にドンパチ繰り広げなくても揺るぎ無いノワール感。住む世界は違うのだけど起き得ないことでは無いと言うか。表題作のMに関してはトラウマに支配されている物語りだろうし、近い感覚がある。
眩暈の主人公には「しっかりしろよ」って突っ込みたいけど。。

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2018年01月22日

Posted by ブクログ

生々しいまでの性描写の中に迫り来る恐怖とのコントラストがなんとも言えない焦燥感を与えられます。

どっちのドキドキ!?!?


と、思うような。なんとも言えない身近な恐怖。

テレクラに堕ちる主婦。

SMに堕ちる男。

息子。


隣の家族との秘密。いろんな短編なんですが。どれもこれも追い打ちをかけてきます。生々しい性描写に油断しているとやられます。

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2016年05月31日

Posted by ブクログ

表題作のみ読みました。不夜城しか読んだこと無いのですが、ワンセンテンスの短いこの人の文章は速くて好きです。短編なのですが、だからなのか疾走感とかテンポをだすために取捨選択がいさぎよすぎて読む人によってはもっと人物をとかカメラが遠いという印象もあるとは思います。もうすこしネチネチダラダラ書くべき部分はあったんじゃないのかなと思いましたが、長く書けそうな内容で、長く書きがちな人がここまでそぎおとしたと、そう考えると全体とワンシーンの長さの比率やワンシーンごとを分解してみたくなりました。

内容は馳 星周 テンプレという感じでした。

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2012年10月03日

Posted by ブクログ

すごい本
しょっぱなから飛ばしてくれます。
まさにM

Mの人へ

決してハッピーな本では有りません。

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2012年06月14日

Posted by ブクログ

エグい、エロい、救いがない、気分が悪くなる。
こんな気分にさせられた小説は初めてだが、もういいや。

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2011年09月04日

Posted by ブクログ

今回は一風変わり、ヤクザとかアウトロー系な
人々が落ちていくのとはかわり一般のほんとうに
あなたの側にいる人たちが落ちていくという話。

短編集でなかでも『人形』がお気に入り。

隣りの家のおじさんに慕情を抱く女の子が
おじさんの後を興味本位でつけていくと
デートクラブにでいりしていることをしる。
もしかしたらおじさんが私を見つけてくれるかもしれない
と入った先は真っ暗闇。
欲しいものは、本当に欲しかったのかな。

暗い穴はすぐ横にぽっかりと大口を空けて
まっているのかもしれない。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

 些細なきっかけで異常な性の世界にはまってしまった者たちの苦悩と快楽、そして絶望を残酷なまでに描いた異色短編集。

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2009年10月04日

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直木賞候補になってたから内容知らずに買っちゃった。。帯のとおり、「ほんの些細なきっかけ 誰しも闇を秘めている」「絶望と快楽」が入り混じる話が4つ。
自分が好んで買う本とは違うので、新鮮で刺激にはなったけれど、絶望の色が強すぎて後味悪いって感じる人もいそう。直木賞候補にもこういう作品あるのね。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この小説は「白夜行」と同じ回の直木賞ノミネート作品で、白夜行の書評を読んでる時に偶然出くわしました。

内容がエロそうなのでそそりました。
はい、エロス小説が好きですから。
村上龍のコックサッカーブルースを超えるエロス小説を求め彷徨ってます。
期待を股間に、読み始めました。

この小説は、読むタイミングもはかってました。バンコク出張の飛行機の中でと決めていたのです。
もちろん昼間はしっかりと仕事をしますが、バンコクの夜を楽しむ為に気分を盛り上げる為にね。

結果、バンコクの夜を楽しむ助走にはなりませんでした。コックサッカーブルースを越える事は出来ませんでした。四編の短編集なんですが、行きの飛行機では最初の二編で読むのをやめました、まだ台湾も越えないうちにね。しかし、コレが仇になりました。バンコクに着くまでに全編読むべきだった、詳しくは後述。

くだらない小説では無いです。
それなりに面白かったです。
が、アノ不夜城を書いた馳星周がおくるエロス小説!となれば、倒錯した非日常的な常人には理解出来ない性癖の変態が酒池肉林な…って思いません?
タイトルからして「M」ですからね、これマゾのMですよ。

そんな事はなくて、ほんと日常のエロスなんですよ。
電車の中で向かいに座ってる女子大生の露わな姿をついつい妄想しちゃいそうなね。特に第1話なんてそう。
タイトル通りSMの話もありますが、コックサッカーブルースのそれと較べるとかわいいもんですわ。

日常的故に現実味があって怖い。
そこがミソですね。
コックサッカーブルースみたいな事は現実には起こりませんわ、普通。
でも、Mの中の話は誰の身にも起こり得る。

この小説を読んで身を引き締めなければならなかったんです。

助走は無かったのですが、バンコクのネオンに飛び込みました。そして、この小説の第5話になるような、私の黒歴史に燦然と輝く失態をやらかしてしまいました。思い出すのも悔しい、真っ黒に塗り潰したいバンコクの夜の出来事、今は書けません。落ち着いて笑い話になったらどこかで書きます。

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2017年04月14日

Posted by ブクログ

ハードボイルド好きになったキッカケの作家。
久しぶりに彼の作品を読んだ。

相変わらず、テンポが良くて止まらず読みやすい。
独特の冷たさと退廃感。アングラ満載の重くて脆い空気感。
この世界に引き込むのは早い。

淡々と進む背徳への道があまりにも日常的に描かれていて
当たり前のように文字を追っている自分にハッとしたり。

タイトにまとまっていて飽きないところで締めているところが逆に印象に残る、さすがな構成にさくっと読み切ってしまった。
好き嫌いははっきり分かれるかと。

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2015年06月02日

Posted by ブクログ

短編4作品、どれもこれも救われないお話だ。日常の中に潜む、ある境界線を踏み外した先に、地獄が口を空けて待っているのだろう。表題作の『M』に至っては、人間の肥大化した大脳皮質が見せる幻覚なのだ、それを鎮めるために払うエネルギーの如何に大きなこと。

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2015年01月19日

Posted by ブクログ

義妹に劣情を抱く男
好きな男に抱かれたいがために娼婦になる女
売春の罠にはまる主婦
SMクラブに通い詰める青年

日常に潜む罠と背徳
なかなかリアルです。どれもありそう。。

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2009年10月29日

Posted by ブクログ

本題『M』を含む4作品からなる短編集。

M、稔のM
M、まゆみのM
M、マゾのM

12歳で父を殺し、20歳で母を強姦した稔。22歳のSMクラブの奴隷まゆみ。
稔の歪んだ愛。歪んだ妄想。荒んだ現実。未知の世界。妄想の世界。現実との交錯。彼の思いが、より世界を屈折させる。

センテンスが短く、かなりの疾走感。夜の街を一人で駆け抜けるような、冷たく乾いた作品集。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

馳星周の短編集。セックスドラッグロック…ンロールはないな。殺伐とした気分になりたい時にオススメです。

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2009年10月04日

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