馳星周のレビュー一覧

  • 生誕祭(下)

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    馳星周の小説には珍しく主人公に感情移入出来るかなと思って読んでたそして下巻。いやダメだった後半のダサっぷりと裏切りへの臆面のなさで嫌になってしまった。ラストは綺麗におさまった気もするけど、これでいいわけ?美千隆甘過ぎない?それにしてもバブル紳士淑女達の凄まじいこと凄まじいこと。きっと一部では本当にこんなだったんだろうなあ。

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    2018年01月12日
  • 生誕祭(上)

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    引き続き馳星周キャンペーン。いやあバブルバブル。なんでもない小僧がなんだかのし上がっていく?感じ?全体的にチープなんだけどワクワクする感じはある。ただ早紀とのシーンばかりチープというか陳腐でつまらない。それが演出だとしてもなあ。

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    2018年01月11日
  • 鎮魂歌 不夜城II

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    主人公2人仕立ては前作より凝ってて中々良かったけども、蓋開けて見ると殺戮の嵐で派手さは前作以上。そして核心となるのはBL。みんな死ぬほど身勝手なんだけど、そこそこ切なかった。前作の主人公がクソ野郎すぎて痛快だった。

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    2018年01月02日
  • 復活祭

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    2017年6月に文庫化されたからか、突然書店で目について買ってしまった。
    馳星周は1年に1回ぐらい無性に読みたくなる作家。めんど臭いことは忘れて、とりあえず小説のスピード感に身をゆだねたくなる時だ。
    本書は前編(生誕祭)があるが、こちらは読んでいなかった。ITと金融という組み合わせで前作はバブルで本作はITバブル。
    思った通り展開が早くどんどんと進展する。主人公達が罠にはまりながら苦悩して打開策を考え、また潰される。
    最後に誰が勝ったのかわからないぐらい完膚無きまで打ちのめされる。
    これぞ馳星周。

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    2017年12月29日
  • やつらを高く吊せ

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    ノワールでありつつ軽妙な文体、己の衝動にまっすぐな変態達の描き出す世界。面白すぎる。連作小説なので、まとまりがありつつ、一話完結的に一章一章進んでいく。このフルスロットル感はあまりの突き抜けた感じに時折笑いさえ催す。いろんな意味で面白い作品だった。

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    2017年12月18日
  • 沈黙の森

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    軽井沢で管理人をして静かに暮らす伝説の極道。そこへカネ絡みの揉め事がやってきて否応なしに巻き込まれ……中身に触れずに感想を言うのは難しい(笑)読み終えて面白かったかな。満足です。最後にある解説の馳星周に関するテキストが言い得て妙で未読のものも読みたくなるいい解説だった。

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    2017年12月18日
  • 煉獄の使徒(下)(新潮文庫)

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    1600ページというのはなかなか。オウム事件をベースにした長編。事実をベースにして作家が物語に仕立てる。事実そのままではない。本当ではないほんとう。報道や記事で知っていることは断片的なものだ。それが物語になって表れる。視点が複数ありどことなく読んでいて、聖書の成り立ちはこのようなものなのかもしれないと思った。もちろん、これは悪魔の聖書ということになるけれど。大まかな流れは元ネタの事件をトレースしている。しかし、報道では窺い知れない当事者の内側が描かれていてそれにリアリティがある。もちろんフィクションだろうが、そこにはリアリティがある。あながち嘘ではないような気がする。オウムの事件としではなくマ

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    2017年12月18日
  • M(エム)

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    性描写が生々しいので家でこっそり読むか、カバーをかけて読むのをお勧めします。


    馳星周の作品は二作目になりますが、未だ彼のノワールと呼ばれる作品を読んだことがありません。次はど真ん中のノワールを読んでみたいと思います。


    さて、本作品は何処にでも居そうな人達がちょっとした事で転落していきます。

    眩暈の主人公は過度な妄想狂で義理の妹との関係が近くなった事と、妻が赤ちゃんの世話で相手にしてくれない事で義理の妹への妄想がエスカレートしていきます。
    見てられないけど見たくなる!!!

    人形の主人公は憧れの人と久し振りにあったが為に堕ちていく・・・
    作品中、一番理解できない主人公です。


    声の主

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    2017年11月23日
  • 夜光虫

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    ネタバレ

    冒頭から、主人公・加倉の転落の描写の歯切れのよいこと。これで物語にスムーズに入っていくが…。
    ”主人公”であっても良心の人でも正義の人でもなく、一般的な基準で言えば、どうしようもない悪党。そんな言葉が生易しくなるほどの犯罪者となっていく、その軌跡をつづった物語と言っていい。
    しかもバイオレンスも性描写も短いながら、フラッシュのように情景を切り取り、映し出し、嫌悪感すら覚える。

    それでいて読み続けるのは、加倉の想いや本能にどこか共感を覚えずにはいられないからだろう。デフォルメされ普通の人だったら抑制される臨界点を軽々と超えて行くところだけが違うのであって、金・欲に対する欲望自体は変わらないのだ

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    2017年10月19日
  • M(エム)

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    かなり久しぶりの馳星周。繁華街舞台にドンパチ繰り広げなくても揺るぎ無いノワール感。住む世界は違うのだけど起き得ないことでは無いと言うか。表題作のMに関してはトラウマに支配されている物語りだろうし、近い感覚がある。
    眩暈の主人公には「しっかりしろよ」って突っ込みたいけど。。

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    2018年01月22日
  • 生誕祭(下)

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    4.0 この作品は馳星周の最高傑作。不夜城、夜光虫を凌駕する疾走感と破滅に向かう絶望感。もっとこういう作品を書いてくれ。

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    2017年09月23日
  • 生誕祭(下)

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    バブルってホントにこんなに弾けちゃってたの~!?経験したい気もするけど、逆に今の時代に生きてて良かったとも思ってしまう。

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    2017年09月20日
  • 夜光虫

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    加倉昭彦は日本のプロ野球で活躍したが,故障が続き台湾のプロ野球に転ずる.台湾では八百長が横行しており,放水と呼ぶ.通訳の王東谷は戦前の日本統治下で山村輝夫という名を持っていたことなどから,昭彦に良くしてくれた.同僚の台湾人・張俊郎と懇意になるが,真面目な俊郎が放水を警察に密告することから話が展開する.昭彦は王國彦や袁,陳らの取り調べに対して放水はやっていないと供述するが,黒幕が順次登場する.徐栄一からは様々な飴や鞭を受ける.昭彦は経営しているバーの女 リエ(温晶晶)を良い仲だ.徐から高級時計をもらったところを俊郎に見られ,彼を殺してしまう.リエにアリバイ工作を依頼し警察の追及を逃れるが,俊郎の

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    2017年08月31日
  • 生誕祭(下)

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    ネタバレ

    『稼ぎたい』『儲けたい』お金に執着する熱に圧倒されます。二度とやっては来ないバブル時代、経験してみたかった。

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    2017年08月13日
  • 煉獄の使徒(上)(新潮文庫)

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     只今、下巻も読みすすめている真っ最中、上下巻で1600ページとはいい加減にしてほしい(読む先は絶望しかない)このクソの様な展開が現実なんだから恐ろしい、政治家、警察と教団の癒着があったとしたら世も末だ。TVを賑わす暴言・暴力の豊田真由子議員しかり、映画『日本で一番悪い奴ら』を観ても亡国の危機であることは間違いない。詳細レビューは下巻にて

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    2017年07月08日
  • 復活祭

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    馳星周『復活祭』文藝春秋。

    『生誕祭』の10年後を描いた続編。ひたすら大金を追い求めることに執着する男女を描いたクライム・ノヴェルである。続編であるのだが、馳星周の描いた小説だけに、最初から泡沫のような黄金の夢は儚く消え行く運命にあろうことは大体予測がつく。

    バブル崩壊で全てを失った堤彰洋と齋藤美千隆と共に再起を賭け、IT産業に参入する。IT関連企業を起こした彰洋と美千隆は株価を吊り上げるために優良企業のM&Aを目論むが…狂ったマネー・ゲームの勝者は誰なのか。

    続編というよりは『誕生祭』の返歌とも言うべき作品だった。勝者への賛辞は贈れず、虚無感だけが残るラストだった。

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    2017年06月10日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    だめだー
    会社の昼休みに読むものではない。
    号泣してしまった

    犬を通じてさまざまな人間の日常を描き出すオムニバス。

    読んでいて、初めは犬好きが喜ぶファンタジーのように思えた。
    どの短編にも犬と、犬を愛し理解する人々が登場する。そして彼らは(往々にして人間関係にはどこか問題を抱えているが)犬との深い絆がある。

    普通そんなに犬のこと理解して対応できる人いないよ、というのがひとつ。
    それから登場する皆さんがあまりにわかりやすく人間関係には問題を抱えているので、そういう人がそこまで犬と完璧な関係を築けるかね?というのがもうひとつ。
    そんなわけで、これは著者の犬好きが高じて書いたある意味ファンタジ

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    2017年05月11日
  • 弥勒世 上

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    なんだか分からないけれど読み進めてしまう、
    今回も馳星周らしさを出した破滅的な作品。

    沖縄というタブーなエリアに踏み込みつつも、
    遠慮することなく破滅的な道を突き進む内容は、単純に凄いと思います。
    沖縄人を(勝手な?)定義付けしちゃったりとかw

    もう少し削れるでしょ?とか色々と感じることはあるけれど、
    同時に作者の沖縄への迸る想いもひしひしと感じました。
    パワーは凄かったです。さすが。

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    2017年02月26日
  • 走ろうぜ、マージ

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    本当に可愛らしいマージ。ボスに愛され、最期まで側にいてもらって幸せだったと思う。軽井沢にまた行かせてあげたかった。

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    2017年01月06日
  • ソウルメイト【電子特別版】

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    丁寧に、良い話。
    でも、私にはまだ辛くて読めなかった。
    たぶん号泣してしまう。(ワンコ飼ってたので)

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    2017年01月04日