森絵都のレビュー一覧
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父が今のように病院で寝たきりになったのは去年のGWの直後だったのでもう1年が経つ。
鼻から胸からチューブを挿され最早生きているだけの体。にも拘らずその頭を櫛で梳き髪を整えている母。
そんなことしても何もならないのにと思い、自分がこうなった時には人にはこんな手間はかけたくないと思う…。
この本、ヒロイン野々は25歳。
大人になって、厳格すぎた父親から逃れ、職も同棲相手も何回も変え、根無し草のような生活を送っている。
同様のノリの兄とそんな兄姉を反面教師に真面目にいい子に育った妹。父が亡くなって1年。
とある女性が訪ねてきたことから、死の直前の父の浮気を知り、3人が大いに驚きうろたえる一章。
誰 -
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短編6編
出会いも別れも またその始まりも相手を愛でる気持ちを持ってからがってことなのか
カブとセロリの塩昆布サラダが意外と面白かった
カブが大根に変わって売られてた話なのだが後半どう締めるんだろうと まさか主婦目線の怒涛の思いで締められてたw
個人的にあまり悲しいような話を読みたくなかった為 その傾向な話が多かったように感じてしまった
歳を重ねた今 過去の記憶と混ざり合わせる瞬間があることから これもまた出会いなおしているなと感じた
好きなフレーズ引用
たとえ新ナリキヨがどんなに上手にルパンになりすましたところで 私から旧ナリキヨの思い出を盗むことはできない
大事なのは あなたがいないとこ -
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ネタバレ最後の青空のエピソード
人は、それぞれに違う時間の速度の世界で生きているのではないか、と初めて考えた
ひとりの人生の中でもタイミングによって時の流れ方は違う
目まぐるしい時の中で生きることと心拍数の速さが繋がってたら面白い
心臓の脈打つ回数には上限がある、だからこそ体の大きな動物と小さな動物で心拍数に大きな差がありそこに比例して平均寿命が異なるというのは有名な話だ
だから、心のどこかで自分は少なくとも長寿の方ではないだろうと思ってるし、昔から直感的にも思ってる
それが蓋を開けてみたら案外、なんてのももっと面白いんだけど
解説を読んで、このエピソードの配置もあっぱれと感じた
最後のエピソードの -
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ネタバレ【2025年155冊目】
ストイックな父が死んだ。一周忌について話し合うため集まった、兄と私と妹の三人兄妹は、母親が以前の溌剌とした様子とは打って変わって病院通いばかりしていることを知る。原因はどうやら生前の父の浮気にあるようで――厳格な父は何を隠して逝ったのか。ルーツを探りながら自らの人生に向き合い始める物語。
森絵都さんにしては、結構生々しいお話でした。いい意味です。完璧主義者に見えていた父親に育てられ、反発するように家を出ていった兄と私。唯一従順だった妹も、父親の過去を知ってショックを受けるものの、本当の父親の姿を知るため調査を始めるのですが、単に父親のルーツを追うだけでなく、主人公の -
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P105 から始まる孝子からマッカーサーに宛てた手紙が私にとっては一番のハイライトだった。
戦争に負けたのは貧乏人だけだったのではないか、一部の人達はずっと勝ち続けていたのではないか。
苦しい思いをして戦時を生き抜いた一井の人々、大切な人を戦争で亡くした人たちからすると、何も失わず苦しい思いもせず変わらぬ生活を続けていた特権階級は憎くてしょうがない。どうしてこんな差があるのか。
民主主義がすべてを解決できるわけではないことを現代に生きる我々は知ってしまったけれども、当時の人から見ると民主主義はとても素晴らしいものだと思えただろう。
今、民主主義は正しく機能しているのか考えていかないとな -
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死んだはずの“ぼく”は天使に導かれ、再挑戦を告げられる。
他人・小林真の体に入り込み、彼の生活を体験することに。
家族や友人との関わりの中で、痛みや温かさを知っていく。
やがて過去と罪の記憶が明らかになり、再生の意味を知る。
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児童文学課題図書に選ばれることも多いらしいこの作品。
とにかく読みやすいし中高生には打ってつけの物語かと。
大人にはちょっとファンタジーすぎるかもしれないけど、
何を隠そう私は