森絵都のレビュー一覧

  • いつかパラソルの下で

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    父が今のように病院で寝たきりになったのは去年のGWの直後だったのでもう1年が経つ。
    鼻から胸からチューブを挿され最早生きているだけの体。にも拘らずその頭を櫛で梳き髪を整えている母。
    そんなことしても何もならないのにと思い、自分がこうなった時には人にはこんな手間はかけたくないと思う…。

    この本、ヒロイン野々は25歳。
    大人になって、厳格すぎた父親から逃れ、職も同棲相手も何回も変え、根無し草のような生活を送っている。
    同様のノリの兄とそんな兄姉を反面教師に真面目にいい子に育った妹。父が亡くなって1年。
    とある女性が訪ねてきたことから、死の直前の父の浮気を知り、3人が大いに驚きうろたえる一章。

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    2018年11月22日
  • 出会いなおし

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    短編6編
    出会いも別れも またその始まりも相手を愛でる気持ちを持ってからがってことなのか
    カブとセロリの塩昆布サラダが意外と面白かった
    カブが大根に変わって売られてた話なのだが後半どう締めるんだろうと まさか主婦目線の怒涛の思いで締められてたw
    個人的にあまり悲しいような話を読みたくなかった為 その傾向な話が多かったように感じてしまった
    歳を重ねた今 過去の記憶と混ざり合わせる瞬間があることから これもまた出会いなおしているなと感じた

    好きなフレーズ引用
    たとえ新ナリキヨがどんなに上手にルパンになりすましたところで 私から旧ナリキヨの思い出を盗むことはできない
    大事なのは あなたがいないとこ

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    2025年12月27日
  • 異国のおじさんを伴う

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    森絵都さんの文章は歯切れよく、いつも心地よいリズムで読むことが出来る。短編ではその良さがより際立つ。飛行機や新幹線など、ちょっとした移動中に読みたい小品集。

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    2025年12月24日
  • 出会いなおし

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    ネタバレ

    最後の青空のエピソード
    人は、それぞれに違う時間の速度の世界で生きているのではないか、と初めて考えた
    ひとりの人生の中でもタイミングによって時の流れ方は違う
    目まぐるしい時の中で生きることと心拍数の速さが繋がってたら面白い
    心臓の脈打つ回数には上限がある、だからこそ体の大きな動物と小さな動物で心拍数に大きな差がありそこに比例して平均寿命が異なるというのは有名な話だ
    だから、心のどこかで自分は少なくとも長寿の方ではないだろうと思ってるし、昔から直感的にも思ってる
    それが蓋を開けてみたら案外、なんてのももっと面白いんだけど

    解説を読んで、このエピソードの配置もあっぱれと感じた
    最後のエピソードの

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    2025年12月22日
  • カラフル

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    児童小説と一般小説とのあいのこみたいな作品。
    純粋に面白かったし、映像作品もみてみたくなった。
    誰もが期限付きに生きてるんだよってことを間接的に伝えていて、心の持ちよう次第でどうとだって生きていけるのさとあっけらかんになれるようなお話。

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    2025年12月22日
  • いつかパラソルの下で

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    ネタバレ

    【2025年155冊目】
    ストイックな父が死んだ。一周忌について話し合うため集まった、兄と私と妹の三人兄妹は、母親が以前の溌剌とした様子とは打って変わって病院通いばかりしていることを知る。原因はどうやら生前の父の浮気にあるようで――厳格な父は何を隠して逝ったのか。ルーツを探りながら自らの人生に向き合い始める物語。

    森絵都さんにしては、結構生々しいお話でした。いい意味です。完璧主義者に見えていた父親に育てられ、反発するように家を出ていった兄と私。唯一従順だった妹も、父親の過去を知ってショックを受けるものの、本当の父親の姿を知るため調査を始めるのですが、単に父親のルーツを追うだけでなく、主人公の

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    2025年12月21日
  • 出会いなおし

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    ふと手にした作品。
    高校生の頃に読んで以来の森絵都さんの作品!
    これも出会いなおしかな‥
    出会いと別れ、再会は人それぞれに!
    小さな出会いも大切にしようと思う。

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    2025年12月18日
  • つきのふね

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    中学生のさくらが、万引きして智さんの家によく行くようになる。そこでは宇宙船のデザインをずっと作ってるうちに、どんどん智さんがおかしくなっていってしまう。同級生の勝田くんはさくらとりりの仲を戻したいと頑張る。本としてのメッセージがあまり分からなかった。放火魔は誰だったんだろう、何を象徴してたんだろう、、

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    2025年12月13日
  • 宇宙のみなしご

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    姉弟仲が良くなかったので、こんなことあるんだーと遠い世界を見てるようだった。

    親が不在がちで寂しい姉弟は2人だけの遊びを作り2人だけの世界で退屈を紛らわしてた。
    そこに新しい人が登場していって、成長していく物語。

    懐かしい日々を思い出すように読みました。

    殻を破りたい子達の成長物語。

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    2025年12月13日
  • つきのふね

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    青春時代の悩みと葛藤をかいた本。
    大人になりすぎたのか私には内容が薄く感じた。
    学生時代に読みたい本。

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    2025年12月12日
  • つきのふね

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    ネタバレ

    この物語の舞台は今からは少し昔の20世紀末ですが、未来を信じられない中学生の不安定で心細い気持ちは今の時代の子にも重なるものがあるのではないかと思います。けれどそんな不安な気持ちを抱えていても、自分のことを大事に思ってくれている友達は必ずいるという温かいメッセージが伝わってきました。「人より壊れやすい心に生まれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時に生まれもっている。」この文章に励まされました。

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    2025年12月22日
  • カラフル

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    スラスラと読めて面白かった。途中から先のストーリーが読めてしまったが、それでも面白かった。
    自殺した少年に転生する主人公が、その本人になり変わって人生を見つめ直す作品と言ったところかな。

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    2025年12月06日
  • ショート・トリップ

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    251203

    48の短編からなるショートトリップ。
    ならず者のお話が1番好きだったかも。
    連載当時は1通も手紙が届かなかったというあとがきを読んで驚いた。

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    2025年12月03日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    P105 から始まる孝子からマッカーサーに宛てた手紙が私にとっては一番のハイライトだった。

    戦争に負けたのは貧乏人だけだったのではないか、一部の人達はずっと勝ち続けていたのではないか。

    苦しい思いをして戦時を生き抜いた一井の人々、大切な人を戦争で亡くした人たちからすると、何も失わず苦しい思いもせず変わらぬ生活を続けていた特権階級は憎くてしょうがない。どうしてこんな差があるのか。

    民主主義がすべてを解決できるわけではないことを現代に生きる我々は知ってしまったけれども、当時の人から見ると民主主義はとても素晴らしいものだと思えただろう。

    今、民主主義は正しく機能しているのか考えていかないとな

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    2025年11月23日
  • カラフル

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    死んだはずの“ぼく”は天使に導かれ、再挑戦を告げられる。
    他人・小林真の体に入り込み、彼の生活を体験することに。
    家族や友人との関わりの中で、痛みや温かさを知っていく。
    やがて過去と罪の記憶が明らかになり、再生の意味を知る。
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    児童文学課題図書に選ばれることも多いらしいこの作品。
    とにかく読みやすいし中高生には打ってつけの物語かと。
    大人にはちょっとファンタジーすぎるかもしれないけど、
    何を隠そう私は

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    2025年11月19日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    頑張って読んだけど知識不足なのもありなかなか言葉が入ってこなかった…頭が悪いのがバレてしまうな。相性が合わなかった、ということにしておきたい

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    2025年11月12日
  • あしたのことば(新潮文庫)

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    短編で読みやすい
    ”ぽっ“と心が温かくなるお話しがつまってる一冊。

    私自身はパラパラめくった時の絵に惹かれた。

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    2025年10月28日
  • カラフル

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    2025/10/26

    読んだことがなかった森絵都作品。
    自殺した少年•小林真の身体に入り込んで生き直す、ホームステイ。

    2回も映画化されていたとは知らなかった。

    人には見えない部分が沢山あるよね。
    誤解だ!と思いたいことが残念ながら事実だったり。
    生きてくしかないんだよねー。

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    2025年10月26日
  • はじめての

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    全員好きな作家さんでYOASOBIもよく聴かせて頂いております。

    島本理生と宮部みゆきは世界観の設定が短編としては複雑過ぎて置いてけぼり感が強かった。
    辻村深月はまぁ少しの驚きはあるものも普通かな、と。
    この中では森絵都が一番キャラ造形と笑いと青春が混ざりあっていて面白かったです。

    YOASOBIの歌詞と併せて読んで聴くととまた違う感動がありました。

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    2025年10月25日
  • 風に舞いあがるビニールシート

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    仏像の話とUNHCRの話は話の内容は難しい話題なのに、読みやすい。
    大学生の話は、こんなよくいそうな怠惰な大学生の話、これどうなるんだ?と思っていたけどとても人間味を感じるフワッと温かい気持ちになれた。
    解説にもあったか、とても人間臭い、だからこそ面白い。
    人って表面だけじゃわからないよなあ、とより感じた物語でした。

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    2025年10月24日